eラーニングの導入を検討している企業にとっての最大の懸念は、投資した時間とコストに見合う成果を得られるかどうかということです。
その成果を決める重要な要素として、「自社にとって価値のあるコンテンツが用意されているか」という点に不安を感じている担当者もいるのではないでしょうか。
例えば、基本的なExcelスキルを向上させたい企業にとっては、表計算やデータ分析に関するeラーニングコンテンツが必要ですし、リーダーシップやチームマネジメントの強化を目指す企業には、マネジメントスキルやチームビルディングのトレーニングが求められます。
自社の課題に応えるコンテンツの有無は、eラーニング導入を左右する重要な要素です。そこで本記事では以下のような内容を紹介します。
- 階層別・テーマ別・部門別のeラーニングコンテンツ
- eラーニング活用の成功事例
- eラーニングを自作する手順と注意点
結論からいうと、eラーニングのコンテンツは多岐に渡り、多くの企業が求めるニーズに応えられるでしょう。eラーニングがどのようにニーズに応えているのか、その実際の様子を活用事例を通して紹介していきます。
また、社内に十分な人的・時間的リソースがあれば、eラーニングのコンテンツは自作することも可能です。コンテンツを自作することができれば、自社にとって必要なコンテンツも用意することができます。
ただし、自作する場合は著作権の問題など、いくつか注意点があるため、記事内の「自作する際の注意点」などの情報も活用し、自社のコンテンツ作成に役立ててください。
効果的なeラーニング導入を始めてみませんか?
オンラインで学習できるeラーニングシステムを使えば、より広範囲な人材のスキルアップや教育の均質化を実現できます。
時間や場所に縛られることなく、また、最新の情報に常にアップデートして学習コンテンツを提供できるため、新人向け・管理職向けといった階層別研修や、従業員のリスキリングなど幅広く導入されています。
『eラーニング導入・活用 完全ガイド』では、eラーニングにご興味をお持ちの人事・教育担当者に向けて、基本的なメリット・デメリット、実際の導入手順や運用のコツなどを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
どなたでも無料でダウンロードいただけます。
目次
そもそもeラーニングの役割とは
eラーニング(e-Learning、イーラーニング)とは、パソコン、スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器、インターネットを利用して教育、学習、研修を行うことです。
インターネットを通じて学習するため、会場に受講者を集めて実施する「集合研修」とは異なり、時間や場所を選ばずに、いつでもどこでも学習できます。受講者個人の習熟度に合わせて自分のペースで学習できる点も特長の1つです。
また、学習教材と、学習履歴やテストの成績などを把握・管理するシステム(LMS: 学習管理システム)を組み合わせることもできるため、社内の教育体系を整えるのに有効です。
そのため、技術継承に課題を抱える企業や、テレワークなど働き方の多様化への対応を迫られる企業などで導入が進んでいます。
階層別eラーニングのコンテンツ例
階層別eラーニングのコンテンツ例は以下の通りです。
新人向け
新人向けには、基本的なビジネスマナーに関するコンテンツのほか、ビジネスに必要な思考法や、ITの基礎知識など幅広いコンテンツが用意されています。
講座名 | 概要 |
---|---|
論理的でわかりやすいビジネス文書作成術 :ロジカルライティング:①わかりやすい文書の基本 | ロジカルライティングが学べる、全4回のコースです。基礎から実践トレーニングまで行います。 |
コミュニケーション講座(社内編) | 社内で必要なコミュニケーションの方法や目的を正しく学ぶことができます。 具体的なスキルをケーススタディを交えてわかりやすく解説しています。 |
情報セキュリティ基本知識【入門編】 | 最新情報も反映したコンテンツです。以下の内容を学ぶことができます。 ・情報セキュリティで「何を」守るのか?基本を学べます。 ・仕事や、プライベートなどで身近に使う物を取り上げ、具体的に「やった方が良いこと・やってはいけないこと」をレクチャーします。 ・新しく入社する社員全員が共通認識として持っておくべき知識を学びます。 |
若手向け
ある程度仕事の形ができて、後輩を持つようになる若手向けには、今以上に仕事のパフォーマンスを上げる術や、新人教育が学べるコンテンツ、リスキリングのためのコンテンツなどが用意されています。
講座名 | 概要 |
---|---|
タイムマネジメント入門 | タイムマネジメントの入門コースとして基本的な考え方を習得する事ができます。「なんとなく」仕事をこなすのではなく、計画的に仕事を進められるようになります。 |
OJT研修を行う『心構えと行動』 | 部下や後輩に教える前段階でトレーナーになる全ての人に必要な、「考え方」と「行動」を学びます。 本コースでは、教育を受ける側(トレーニー)に「安心感を与える行動」と「信頼感を与える行動」を分かりやすく解説します。 |
TOEIC® L&R テストスピード攻略法①:はじめてのTOEIC®テスト | 全4回にわたって、TOEICの得点を効率的に伸ばします。 |
中堅社員向け
中堅社員は部下のマネジメントも行うようになり、より幅広い視野を持つことが求められます。また将来的な管理職として期待される立場であるため、徐々に経営的な視点も身につける必要があるでしょう。
そのため、中堅社員にはリーダーシップについてのコンテンツや、経営に関するコンテンツなど、ハイレベルなものが用意されています。
講座名 | 概要 |
---|---|
リーダーシップトレーニング①:リーダーシップの基本知識 | 全4回のこのコースではリーダーシップの基本的な知識、概念を習得し、リーダーシップ強化の第一歩を踏み出すための実践トレーニングを行います。リーダーシップとは何なのかを明確にして、リーダーシップの強化の方向性を明確にします。 |
【MBAシリーズ】アカウンティング:007_損益計算書①全体 | 本コースは、「損益計算書」を学ぶコースの初回(全4回)であり、まずは「損益計算書」の全体概要について学習します。 |
部下育成トレーニング①:部下育成の基本 | 部下育成トレーニングシリーズ(全5回)の第1回目のコースです。 本コースでは、部下育成に関する基本知識を学び、効果的な育成をするためのマインドセットを実践的に行います。 最初に、部下育成のポイントやプロセスを説明し、その後、部下育成に関する課題を設定するトレーニングを行います。 |
管理職向け
管理職には、経営数値達成に対する責任が求められるだけでなく、企業としての社会的責任に対しての意識が必要となります。
講座名 | 概要 |
---|---|
中堅・管理職のためのダイバーシティ講座_①今なぜダイバーシティなのかその意義を知る | 「ダイバーシティ=多様性を活かす」とは何なのか、その基本を適切に理解するとともに、ダイバーシティに着手・推進する意義を踏まえた具体策や行動へのマインドセットを整えます。 |
ビジネスに役立つKPI分解の実践演習①KPIツリーの基礎とバランスト・スコアカード | データを可視化しビジネス成果につなげるためには、KPIという指標が欠かせません。本コースでは、KPIの必要性や、KPIツリーを作成する意図を学習します。また、KPIツリーを作成する際に意識したいバランスト・スコアカードについてもご紹介します。 |
【MBAシリーズ】経営戦略:001_経営戦略を学ぶ目的 | 本コースでは経営戦略を学ぶ目的を確認します。 様々な業種・立場・状況の方が経営戦略を学びますので、本コースを参考に、自分なりの学びの目標を立てましょう。 |
テーマ別eラーニングのコンテンツ例
テーマ別のeラーニングのコンテンツ例は以下の通りです。
ITスキル
ITスキルに関しては、ExcelやPowerpointの基礎的な使い方、DXの考え方までITスキル全般のコンテンツが用意されています。
講座名 | 概要 |
---|---|
仕事で使うExcel関数の基本 | 関数の使い方と、頻繁に使う基本のExcel関数を動画で分かりやすく学びます。 初めてExcelを利用する方や初心者の方向けの講座です。 |
DXを推進するための分析思考①データ活用の必要性と4つのパターン | 目指すデータ活用に合わせて求められるスキルやマインドセットは異なります。このコースでは、事例を通じてデータ活用を4つのパターンで整理して、それぞれのパターンのメリットを解説します。 |
Pythonプログラミング入門①最初の1歩 | 全6コースのPython入門シリーズです。基本的な文法を学ぶことができ、プログラミングの第一歩として最適なコンテンツです。 |
コンプライアンス
「ハラスメント」などのコンプライアンスは全社員が知っておくべき知識です。次のようなeラーニングコンテンツが用意されています。
講座名 | 概要 |
---|---|
事例で学ぶ「しない・させない」ためのハラスメント総合研修 | 誰もが加害者にも被害者にもなる可能性を秘めている「ハラスメント」について、全社員共通の認識を持つことにより、しない・させない・ゆるさない職場づくりに役立てることができます。 わかっているつもりのパワハラ・セクハラについて定義から学び、マタハラやセカンドハラスメントまで理解を深めます。 |
ここが危ない著作権(著作物の引用・転載) | 業務の中に潜む著作権侵害の危険性をNG例の動画でわかりやすく学びます。 |
業務委託契約と下請法の理解_①業務委託契約の全体像 | 「自社が適用対象事業者であるか」を判断するための、下請法の適用範囲を学習します。 下請法が定める親事業者の義務と禁止行為を学習します。 |
営業
営業に関するeラーニングコンテンツは、アポイントを取るところから交渉まで、各段階のスキルを別々のコンテンツで丁寧に学ぶことができます。
講座名 | 概要 |
---|---|
営業職の伝わるプレゼンスキル※チェックリスト付 | 営業職として「正しいプレゼン」ができるようになるために、ビジネスに必要なプレゼンテーションスキルの基本を新入社員と先生によるドラマで分かりやすく学習できます。 さらに、効果的な伝え方、分かりやすい説明の仕方、欲しいと思わせるコツ、取引がスタートするポイントを講師が詳しくレクチャーします。 パート毎にコツをレクチャーしていきますので、レベルアップを実感しながら受講できる内容です。 |
アポイントが取れる営業のコミュニケーションスキル(基礎編)※チェックリスト付 | 営業職の最初の課題である「アポイントを取る」ができるようになるために、ビジネスに必要なコミュニケーションスキルの基本を新入社員と先生によるドラマで分かりやすく学習できます。 さらに、第一印象を決める具体的な立ち居振る舞い、アセスメント、アクティブリスニング、途切れない会話の極意を講師が詳しくレクチャーします。 パート毎にコツをレクチャーしていきますので、レベルアップを実感しながら受講できる内容です。 |
WIN-WINを実現する実践的交渉力:①交渉の基本知識 | WIN-WINを実現する実践的交渉力(全5回)の第1回コースです。 交渉(ネゴシエーション)に関する基本知識を学び、仕事における様々な交渉場面に活用できる知識を理解できるようになります。WIN-WINの視点から社外との打ち合わせ、商談や社内の会議などで持つべき交渉の場面を想定し、その後、実践ワークを通じて、交渉の課題設定を行います。 |
人事・労務
人事・労務は担当部署だけでなく、新入社員も理解しておくべき内容が多くあります。そのため、専門的な内容はもちろん、新入社員向けの基礎的なコンテンツも用意されています。
講座名 | 概要 |
---|---|
正しく理解しておくべき労働時間と休日 | 内定者や新入社員を対象として、労働者として業務に従事するにあたっての基礎的な労働法令の知識を学び、 適切な権利行使と自社の人事労務管理への理解・関心を深めることができます。 |
正しく理解できる!社会保険入門 | 社会人としておさえておきたい健康保険・年金保険・介護保険について基本をやさしく学びます。 特に健康保険を重点テーマとし、なじみの深い医療費が3割負担になる「療養の給付」から、意外と手厚い様々な給付についての種類、対象者、手続き方法まで具体的に説明します。 厚生年金保険の仕組みと介護保険の仕組みについても学ぶことができます。 |
人事評価トレーニング【評価者編】_(1)人事評価基礎_①人事制度の概要 | 本コースは、人事評価の全体概要について学習します。 ・効果的に戦略を実行する人事制度(HRM)とは何か?戦略と人事制度(HRM)の関係を学びます。 ・人事制度の構成要素である『採用・配置』『能力開発』『報酬・インセンティブ』『人事評価』の4つの視点を理解します。 ・人事制度の柱を決める『年功主義』『能力主義』『仕事主義』『成果主義』の4つの視点を理解します。 |
ビジネスマナー
ビジネスマナーと一口に言っても、シチュエーションによって必要とされる振る舞いが異なります。eラーニングではコンテンツを細分化しているため、一つひとつのマナーを丁寧に学ぶことができます。
講座名 | 概要 |
---|---|
敬語の基本 | 社会人としてふさわしい言葉遣い・敬語をNG例、OK例の動画でわかりやすく学びます。【言葉遣い・敬語】のパートに「基本の敬語表」もあり、参考にできます。 |
新人社員の名刺交換の基本 | 名刺交換の一連の流れをNG例、OK例の動画でわかりやすく学びます。 |
【電話の受け方】職場での電話対応 | 電話応対の心構え・電話の受け方をNG例、OK例の動画でわかりやすく学びます。その他にも、「伝言の受け方」や「電話の取り次ぎ方」などの講座があります。 |
コミュニケーション
コミュニケーションスキルは1対1の場面に限りません。そのためeラーニングのコンテンツでは、基礎的なコミュニケーションスキルをはじめ、チームマネジメントに必要なコミュニケーションスキルが学べるコンテンツを用意しています。
講座名 | 概要 |
---|---|
コミュニケーション講座(社内編) | 社内で必要なコミュニケーションの方法や目的を正しく学ぶことができます。 具体的なスキルをケーススタディを交えてわかりやすく解説しております。 |
部下のやる気を引き出す報連相3つのコツ | 部下を持つ人を対象とした『報連相』のコースです。 報連相の目的とコツをマスターし、部下に教えられるようになります。 ワークシートも付いていて、受講後すぐに職場で実践できる内容です。 |
成果を上げるチームを作る心理的安全性の高め方①心理的安全性とは? | 心理的安全性という概念や、チームの心理的安全性を高める手法を学習し、創造性と生産性を高められるようになるための仕掛けやテクニックを実践できるようになります。 |
ビジネスマインド
階層ごとに持つべきビジネスマインドは異なります。eラーニングでも、それに合わせて網羅的にコンテンツを用意しています。
講座名 | 概要 |
---|---|
仕事の基礎トレーニング【マインド編】①:主体性の向上 | 全4回にわたって、仕事、ビジネスにおいて成果を出すために必要な基礎知識を習得し、仕事で持つべきマインドを学ぶ実践的なトレーニングを行います。 |
フォロワーシップトレーニング①:フォロワーシップの基本知識 | 全4回にわたって、フォロワーシップの基本的な知識、概念を習得し、フォロワーシップ強化に向けた基礎実践トレーニングを行います。フォロワーシップとは何なのか、定義して、リーダーシップと対比し、フォロワーシップ強化の方向性を明確にします。 |
新任管理職のための心構え_①管理職の役割と責任 | 管理職はメンバーに対してリーダーシップを発揮し、チームや組織として継続して高い成果を挙げ続ける必要があります。 全5回のこのコースでは、管理職とメンバーの違いや、管理職として求められる役割について、分かりやすく解説していきます。 |
ビジネススキル
ビジネススキルについては、今の仕事のパフォーマンスを高めるために必要なスキルが学べるコンテンツを豊富に用意しています。
講座名 | 概要 |
---|---|
Todoリストの作り方 | タイムマネジメントを正しく実践し、仕事の効率を上げたい方向けのコースとなっております。 本コースではタイムマネジメントの「ToDoリスト」に絞り、作成の仕方を学習します。 |
日課の作り方 | タイムマネジメントを正しく実践し、仕事の効率を上げたい方向けのコースとなっています。 本コースではタイムマネジメントの1日の計画である「日課」に絞り、デイリープランニング作成の仕方を学習します。 |
AI時代に必須の思考法 「アナリティカルシンキング®」 | データ活用は現在あらゆる企業で行われていますが、データ分析は専門家だけの仕事ではありません。 本コースでは、勘と経験に頼る従来の意思決定から脱却し、データに基づく意思決定のための“思考法”「アナリティカルシンキング」の概略を解説致します。 |
部門別eラーニングのコンテンツ例
部門別eラーニングのコンテンツ例は以下の通りです。
営業
講座名 | 概要 |
---|---|
テレワーク時代の営業手法「インサイドセールス①」:入門編 | テレワーク時代の営業手法として注目されているインサイドセールスの入門編として、インサイドセールスの種類や用語、定義などを分かりやすく解説します。 |
はじめて学ぶ与信管理入門①与信管理とは | 本シリーズでは、与信管理の意味や、具体的な業務内容について学習します。はじめて与信管理業務に携わる方にとっては、その重要性を理解できるだけでなく、どのような業務内容なのかを具体的に学んでいただけます。本コースでは、会社取引の基本や、与信管理の必要性について学習します。 |
法人営業基礎①顧客から求められる営業パーソン | 法人営業の基礎を、全10回で学習していきます。顧客から求められる営業パーソンは、商談前から積極的に活動し、ビジネスパートナーとして認識されるために、論理的かつ戦略的に商談を組み立てています。本コースでは、顧客が営業パーソンに求めることは何であるかを理解し、顧客から求められる営業パーソンの在り方について学習します。 |
人事・労務
講座名 | 概要 |
---|---|
正しく理解しておくべき労働契約と賃金 | 採用は企業にとって経営の根幹といえますが、企業と応募者の関係は時代と共に変化しています。企業側は一方的に選ぶのではなく「いかに選ばれるか」も意識することが重要であり、面接は企業の広報活動の一部であるとアップロードする必要があります。本コースでは、採用面接の変化やトレンド、基本的な考え方を学習します。 |
はじめて学ぶ採用面接①面接の考え方 | 部下や後輩に教える前段階でトレーナーになる全ての人に『考え方』と『行動』が必要です。 本コースでは、教育を受ける側(トレーニー)に「安心感を与える行動」と「信頼感を与える行動」を分かりやすく学ぶことができます。 |
正しく理解できる!労災保険入門 | 社会人としておさえておきたい労働者災害補償保険(労災保険)について基本をやさしく学びます。 仕事によるケガだけでなく、万が一の時に受給できる意外と手厚い労災保険の種類、対象、手続きについて具体的に説明します。 |
IT・情報システム
講座名 | 概要 |
---|---|
情報セキュリティの動向 | 本コースでは、情報セキュリティ対策の実態や、対策を怠ることで被る被害を、調査データや事例をもとに学習します。あわせて、情報セキュリティに関連する法律・認証の概略を学習します。 |
【GPT活用】GPTとは? | 生成AIやGPTを活用することによって、私たちは日常業務のスピードアップや業務効率の向上が期待できます。しかし、この素晴らしい技術を活用するためには、GPTの可能性に注目するだけでなく、利用する上での留意点を正しく理解することが重要です。本コースでは、生成AI、GPT、大規模言語モデル(LLM)の意味や関係性を理解し、GPTを活用する上での基礎知識を学習します。 |
情報セキュリティ関連法規 | 本コースでは、情報セキュリティに関連する法律について学びます。 特に、『サイバーセキュリティ基本法』『不正アクセス禁止法』を中心に学習します。 |
マーケティング
講座名 | 概要 |
---|---|
【MBAシリーズ】マーケティング:001_マーケティングとは何か | 本コースでは、マーケティングの基本的な考え方とマーケティングの全体像、マーケティングの流れについて学習します。 |
デジタルマーケティングの全体像とWebマーケティングの基本手法 | デジタルマーケティングとはどういった分野を指し、この分野において希望する成果を得るためにはどういった思考の元、戦略設計を行えばいいのでしょうか?このコースでは、デジタルマーケティングの全体像から、基本的戦略設計方法、代表的なWebマーケティング(検索広告&Facebook広告)の手法とメリット・デメリットについて学びます。 |
3C分析と訴求の決定 | Web集客では、ユーザーにどんな訴求(消費者が買う気を起こすよう訴えかけること)するかを考えることが重要です。では、ユーザーが商品を買いたくなるような訴求を見つけるにはどうすればよいでしょうか?このコースでは、3C分析から訴求を見つける方法について学びます。 |
eラーニングのコンテンツ作成は外注すべきか、内製すべきか
eラーニングのコンテンツを外注すべきか内製すべきかは、費用対効果から考えましょう。
凝ったものを作成しようとすればするほど、時間がかかってしまい工数が膨れ上がってしまいます。担当者の負担やコア業務がおろそかになることから生じる損失も考慮しなければなりません。
人材育成の目的と照らし合わせたうえで、費用対効果を検討するのが大切です。
外注すべきケース
外注すべきケースは以下の通りです。
- 作成するリソースがない
- 作成から実施まで時間がかかってしまう
- 受講者が継続的に学習する基盤ができていない
eラーニングによる人材育成で成果を上げるためには、受講者のモチベーションを維持するために、十分な量の学習コンテンツを継続的に用意する必要があります。また、一度作ったら終わりではなく、最新情報を取り入れながら、都度アップデートすることが大切です。
しかし、持続的なコンテンツの供給は多くの人的・時間的リソースを必要とします。安定してこれらのリソースを割けないのであれば、外注すべきでしょう。
内製すべきケース
内製するための十分なリソースがあり、かつ以下のポイントを実現したいのであれば、内製すべきといえます。
- 人材育成担当者の考え方をそのまま教材に反映したい
- 自社で教育内容をカスタマイズしたい
- 作成にかかるコストを抑えたい
内製する大きなメリットは、カスタマイズ性の高さにあります。カスタマイズ性が高いと、社内ルールに変更があった場合や、経営方針の転換などに際して柔軟にコンテンツに組み込むことができ、社員は効率的に変化にキャッチアップすることができます。
またeラーニングを内製する場合、作成の初期段階ではリソースを費やすものの、ノウハウが蓄積されれば、長期的に見ると外注に比べ大きなコストカットを期待できます。
eラーニングのコンテンツの作成手順
ステップ1:人材育成の目的を決定
まずは人材育成の目的を決定しましょう。人材育成の目的を決定することでどのような教材が必要なのか、何をするべきなのかが分かります。
例えば人材育成の目的が不祥事防止の場合、「コンプライアンス教育が必要」など、コンテンツの方向性を明確化できます。
eラーニングに限らず、集合研修やオンライン研修でも同様ですが、人材育成を行う目的設定から始めるのが大切です。
ステップ2:対象者を決定
ステップ1で設定した目的から人材育成の対象者を決定していきます。
例えば、コンプライアンス教育は全社員共通認識を持つ必要性がありますが、社会人基礎マナー講座などは新入社員が対象となります。
また、同じテーマでも対象者によって内容や難易度を変えたほうがいいケースがあるため、必ず対象者は設定しましょう。
ステップ3:教材(コンテンツ)を作成する
続いて、教材(コンテンツ)を作成します。どのような教育を行うのかによってコンテンツの内容はもちろん、知識の効果的な伝え方も異なります。
例えばコンプライアンス教育であれば、コンプライアンスの基礎知識だけでなく、自社で起こったコンプライアンス違反の事例を交えることで、より身近な問題として捉えられるようになるでしょう。
そのほかにも、新入社員教育であれば、自社の優秀な社員が過去に受けた教育などを体系化して教材に取り込むのも効果的です。
では、具体的にどのようなことを意識してコンテンツを作成すれば良いのかを解説していきます。
シンプルに作る
eラーニングのコンテンツを自社作成する場合、シンプルに作ることを心がけましょう。複雑な作りの教材は受講者の理解が浅くなるため、「これだけは覚えておいてほしい」という実務上役立つことをアピールすることが大切です。
コンテンツ全体の基本的な構成に統一感を持たせるのも効果的です。例えば、以下のような流れで構成を整えると良いでしょう。
- 序盤:動画のポイントを簡潔に紹介
- 中盤:具体例の紹介
- 終盤:全体のまとめや、確認テストを行う
コンテンツの流れの予測が立てやすいと、要点を押さえやすくなり、学習の効率を高めることができます。
継続的に活用する
eラーニングのコンテンツは、継続的に活用することを心がけましょう。コンテンツの内容が頻繁に変わると、学習意欲の低下を招くだけでなく、学習の進度によって知識にばらつきが生まれる可能性があります。
教育の質を均一化することは、会社としての価値観の統一にもつながっていきます。知識が全社的に定着した後、さらなる能力の底上げを行いたい時に、コンテンツのアップデートを行うと良いでしょう。そのためにも、同じコンテンツを一定期間は使い、その間の効果測定を行うことが大切です。
改善を繰り返す
eラーニングのコンテンツを自社作成する上で欠かせないことは改善を繰り返すことです。教材を一定期間活用したら、内容を大幅に変更するのではなく、受講者が理解できなかった部分を調査し、改善しましょう。
少しずつ改善を繰り返すことで良い教材になっていきます。コンテンツを繰り返し改善して良い教材を作りましょう。ただし、先に説明したように、頻繁な内容変更は社員の混乱を招くため、内容に手を加えるタイミングには慎重になる必要があります。
ステップ4:作成したコンテンツを配信する
作成したコンテンツをeラーニングシステムで配信して、受講してもらいましょう。
eラーニングを実施するにあたり、受講期間の設定や受講後アンケート取得も忘れずに行うようにしてください。
効果確認や振り返りに記録が必要となります。
いきなり100点満点のコンテンツを作成するのは難しいため、社員の意見を積極的に集め、改善を繰り返していくなかで良質なコンテンツを目指すのがコツです。
eラーニングの教材(コンテンツ)を自社制作する際の注意点
eラーニング教材(コンテンツ)の自社作成にあたって、社内のみで使用する場合であっても「営利目的に該当すること」と「作成したら完了ではないこと」、この2点を留意しなければなりません。
著作権侵害にならないようにする
社員研修のように営利目的で著作物を使用する場合、権利者の許諾が必要になります。eラーニングの教材の中に書籍や雑誌のコピーを貼付したり、文書の一部を引用元を明示せずに記載したりすると、著作権侵害になるため注意しましょう。
音楽や論文、イラスト、写真、映像、地図などを使用する際は、文化庁が公表している「著作物の正しい利用方法」に則って利用するようにしましょう。音楽やイラストを使いたいのであれば著作権フリーのものを使用することを推奨します。
そのほかにも、外部講師にセミナーを依頼し、それを撮影して後日eラーニング教材として配信する場合は、セミナーで話した内容は講師の著作物となるため、外部講師の許諾が必要になります。また、セミナー内で許諾が必要な資料を使用していないかの確認も大切です。
修正や更新を行いやすい設計にする
教材(コンテンツ)は受講者の理解度に応じてより理解しやすいように改善を繰り返す必要があります。わかりやすさはもちろん、情報も常に最新のものにしなければなりません。情報が古いままだと、受講者のモチベーションの低下を引き起こしたり、誤った情報を周知したりすることになります。
そのため、修正や更新をすぐに行えるように編集しやすい設計にしておくことが大切です。例えば文字情報を画面に表示させるテキストベースのコンテンツは、WordやPowerPoint、PDFなどを利用することで簡単に編集することができます。
また、動画自体をセクションごとに分割することで、特定のセクションだけを編集するということが容易になります。
テキストベースが良いか、ビデオコンテンツが良いかはコンテンツのテーマによって異なります。コンテンツのそれぞれの種類の特徴を理解し、修正や更新も視野に入れて作るようにしましょう。
eラーニング活用の成功事例
ここからはeラーニング活用の成功事例を見ていきましょう。各社がさまざまな課題を抱えながらも、eラーニングが柔軟にそれらのニーズに対応し、効果的な学習環境を提供している様子がよく分かります。
セルフラーニング・自己学習の風土が形成された|エフエムジー & ミッション株式会社
エフエムジー & ミッション株式会社は、化粧品や栄養補助食品、ファッション関連品の製造・販売を行う企業です。以下のような課題と、eラーニング活用による成果がありました。
課題 | eラーニング活用による成果 |
---|---|
マネジメント層から「各社員のボトムアップ」や「マネージャー層の育成」、「会社方針の理解度向上」を図りたいという意向があり、またDXやリスキリングへの社員の意識を高めたいと考えていた。 | Teamsを使って自社コンテンツを作成したり、年4コースの受講をKPIに組み込むなど、eラーニングを積極的に活用することで、「セルフラーニング・自己学習」の風土が醸成され、DXやリスキリングに対応する基礎もできた。 |
エフエムジー & ミッション株式会社の活用事例は、下記のリンクから読むことができます。
エフエムジー & ミッション株式会社様 AirCourse活用事例
教育体系が強化され、新卒採用力がアップ|株式会社あいはら
株式会社あいはらは、電気設備工事を行う会社です。以下のような課題を抱え、eラーニング活用による成果がありました。
課題 | eラーニング活用による成果 |
---|---|
コロナ禍による集合研修の困難さと、若手への技術継承の必要性があった。 そこで自主的な学習環境を作り、オリジナル動画を通じてトップメッセージの伝達や、技術や安全管理の知識を社内教育に活用するために、eラーニングを採用した。 | 株式会社あいはらでは、eラーニング導入に当たって委員会を立ち上げ、既存コースの選定や、「社員自己紹介・担当業務紹介」などのオリジナルコンテンツも作りながら、eラーニング活用を積極的に社員に呼びかけた。 このような努力の甲斐もあり、社内の教育計画や教育体系が明確化され、その点を評価して応募につながったケースも多くあった。 |
株式会社あいはらの活用事例は、下記のリンクから読むことができます。
教育体系の強化、社内アンケートでの高評価|カナツ技研工業株式会社
カナツ技建工業株式会社は、1938年に設立された、土木、建築、水処理施設などの社会資本整備およびメンテナンスを行なう企業です。同社は以下のような課題を抱え、eラーニング活用による成果がありました。
課題 | eラーニング活用による成果 |
---|---|
メイン事業の建設事業では「一人前になるには10年」といわれるなか、同社では社員の高齢化も進み、いかに「若手の早期育成」をしていくかが非常に大きな課題だった。 このような背景のなか、「人材育成・人づくり」を目的にeラーニングシステムを活用してOJTの効率化を図る計画が持ち上がった。 | 同社では「KANATSU AKADEMY(カナツアカデミー)」という個別委員会を新たに発足させ、アカデミーのメンバーが講師となってオリジナルコースを作成。 また受講歴を評価体系の中に組み込むことで、教育体系が強化された。「若手の早期育成」の成果についてはこれからであるものの、社内アンケートでは高評価であることから、継続していくことで成果も期待できると感じている。 |
カナツ技研工業株式会社の活用事例は、下記のリンクから読むことができます。
まとめ
eラーニングのコンテンツは多岐に渡るため、自社の課題に応じて柔軟に活用することができます。
しかし成功事例のように、学習の成果を上げるためには、定期的に学習状況を把握しながら、社員にeラーニングを普及させるアプローチが必要となります。
また、eラーニングは自作することも可能ですが、人的・時間的リソースが多く必要とされるため、多くの企業にとってハードルが高いのが実情です。
そのため、さまざまな動画研修コンテンツがすぐに視聴できる環境を導入することが、人材育成のさまざまな課題を解決するうえで重要といえます。
“失敗しない”eラーニング導入ガイドをお届けしています
オンラインで学習できるeラーニングシステムを使えば、時間や場所に縛られることなく、より広範囲な人材のスキルアップや教育の均質化を実現できます。
また、最新の情報に常にアップデートして学習コンテンツを提供できるため、新人向け・管理職向けといった階層別研修や、従業員のリスキリングなど幅広く導入されています。
『eラーニング導入・活用 完全ガイド』は、eラーニングの導入や活用をご検討中の人事・教育担当者の方々に向けてご用意いたしました。基本的なメリット・デメリットだけでなく、導入手順や実際の導入事例も交えて、eラーニング導入・活用におけるポイントを詳しく解説しています。
どなたでも無料でダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。