マクロラーニングとマイクロラーニングの違い│第2回「マイクロラーニングとは何か?その特徴と効果的な活用方法を理解する 」

マイクロラーニングが新しいeラーニング手法として注目されていますが、単に「短い動画(マイクロコンテンツ)をモバイル端末で録画、再生する」という説明では、その本質的な特徴と効果的な活用方法を理解することはできません。

この連載記事では、全4回にわたって、マイクロラーニングとマクロラーニング(ILTやeラーニングによる従来型の研修)との違いを明確にした上で、マイクロラーニングを効果的に活用するためのポイントを解説します。

「マイクロラーニングとは何か?その特徴と効果的な活用方法を理解する(全4回)」

第1回:マイクロラーニングとは何か?

第2回:マクロラーニングとマイクロラーニングの違い

第3回:マイクロラーニングが威力を発揮する利用局面

第4回:マイクロラーニング・ツールの種類と選択のポイント

 

連載第2回の今回は、マイクロラーニングを効果的に導入するために理解すべき、マイクロラーニングとマクロラーニングとの違いについて解説します。

教師と生徒の関係性

マクロラーニングでは、原則として教師は生徒の上位者であり、コミュニケーションは、ほぼ一方的で、フォローのタイミングも研修実施時に限定されます。

これはeラーニングであっても同様です。

一方、マイクロラーニングでは、教師は受講者と同じ部署の先輩、同僚といった人たちであることが想定されており、関係性は比較的フラットで、フォローも継続的に行われることが前提となっています。

これは、まさにOJTの考え方と同様ですが、マイクロラーニングでは、eラーニング教材を中心に学習を行うことが前提で、これが従来のOJTと異なっています。

別の見方をすると、マイクロラーニングとは、OJTをIT技術で効率化、高度化するための方法論ともいえます。

さらに、eラーニング教材の受講前後での、教師によるフォローが前提となっており、ブレンディッド研修(ILTとeラーニングを併用する研修形式)を想定しているといえます。

 

教材コンテンツの体系化と整備の進め方

マクロラーニングでは、必要となるスキルを標準化した上で、体系的に教材コンテンツを整備します。

一方、マイクロラーニングでは、各業務の現場において必要となる詳細なスキルを対象とするため、体系化に教材コンテンツを整備するのは難しくなります。

そこで、マイクロラーニングでは、個々の業務における細かいタスク単位で教材コンテンツを作成します。

マイクロラーニングで扱う教材コンテンツが短尺となり、マイクロコンテンツと呼ばれる所以はここにあるといえます。

マイクロラーニングでの、教材コンテンツの整備は、短尺なマイクロコンテンツを数多く作成し、タグ付けなどにより、必要な時に必要なコンテンツを特定できるようにするというやり方になります。

 

共通に必要となるスキルと個人ごとに必要となるスキル

マクロラーニングの仕組みは、多数の社員に対して共通に必要となるスキルを習得させることに適しています。

しかし、個々の部署ごとで必要となるタスクレベルのスキルは、細分化されており、配属先に応じて、個人ごとに必要となるスキルは異なってきます。

また、新卒採用の社員とは異なり、中途採用の社員の場合は、入社の習得済スキルの内容が個人ごとに異なるため、必要とされるスキルとのギャップの内容も個人ごとに異なってきます。

このような個人ごとに異なったスキルギャップを埋めるためにマクロラーニングよりもマイクロラーニングの方が適しています。

まとめ

マクロラーニングでは、教師は生徒の上位者であり、フォローは受講時のみとなりますが、マイクロラーニングでは、教師と生徒の関係性がフラットであり、継続的にフォローが受けられることが前提になります。

マクロラーニングでは、必要となるスキルを標準化した上で、体系的に教材コンテンツを整備します。

一方、マイクロラーニングでは、体系化に教材コンテンツを整備するのは難しいため、教材コンテンツの整備は、短尺なマイクロコンテンツを数多く作成し、タグ付けなどにより、必要な時に必要なコンテンツを特定できるようにするというやり方になります。

マクロラーニングの仕組みは、多数の社員に対して共通に必要となるスキルを習得させることに適しています。

一方、マイクロラーニングは、中途採用の社員にみられるような個人ごとに異なったスキルギャップを埋めることに適しています。

第3回となる次回は、このようなマクロラーニングとマイクロラーニングの違いを踏まえて、「マイクロラーニングが威力を発揮する利用局面」について解説します。

「マイクロラーニングとは何か?その特徴と効果的な活用方法を理解する(全4回)」

第1回:マイクロラーニングとは何か?

第2回:マクロラーニングとマイクロラーニングの違い

第3回:マイクロラーニングが威力を発揮する利用局面

第4回:マイクロラーニング・ツールの種類と選択のポイント

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ABOUTこの記事をかいた人

平井 明夫

ソフトウエアベンダーやコンサルティング会社で20年以上にわたりコンサルティング、企業経営に携わる。現在は、IT企業の新規事業立上げ、事業再編を支援するかたわら、データ分析、人材管理、LMSなどに関する講演・執筆活動を行っている。