部下育成で大切なこと|タイプ別の指導法や必要な心構え、スキルを解説

部下育成は、組織の発展と個人の成長を両立させるうえで重要な経営課題です。育成を怠ると、組織力の低下や優秀な人材の流出などのリスクが高まります。一方で、適切な育成により、業務の質や生産性が向上し、モチベーションの高い部下を育てることができます。

部下育成とは、単に知識やスキルを教えるだけでなく、部下一人ひとりの強みを伸ばし、自走できる人材に育て上げていくプロセスです。育成には時間とエネルギーを要しますが、上司として部下の成長を最優先に考え、全力でサポートすることが肝心です。

上司には以下の心構えが求められます。

  • 部下の成果にこだわる
  • 部下に考えるきっかけを与える
  • 継続的な指導を行う
  • 頻繁にコミュニケーションをとる
  • 部下が成長すると信じる
  • 十分な時間を確保する
  • 自身も常に学び続ける

このように部下育成は容易ではありませんが、組織と個人の発展のために欠かせない取り組みです。本記事の内容を参考に、部下育成の基本とコツをおさえていきましょう。

人材育成を成功に導く「最新育成モデル」を活用しませんか?

人材育成を成功に導くためには、育成過程の注力ポイントを知り、必要な成果に向けて適切なステップと育成スキームを選択することが重要です。

KIYOラーニングでは、「人材育成で大切な8つのこと」を仕組みでカバーできる『デジタル時代の人材育成モデル』をお届けしています。

社員が成長し、最終的に成果をあげるまでに必要な施策とその流れをモデル化したものになりますので、自社の状況と照らし合わせて育成方法を検討したい方はぜひご活用ください。

目次

部下育成とは

部下育成とは、部下が仕事で成果を出すことを目的として、成長を支援を行うことを指します。上司は、部下一人ひとりの強みや課題を理解し、適切な指導やサポートを行うことが求められます。

部下育成には大きく分けて2つの側面があります。

側面内容
成長支援部下自身の能力や意欲を高めるための支援
環境整備 (チームビルディング、組織マネジメント)部下が成長しやすい環境づくり

成長支援では、部下に考える機会を与え、継続的に指導することが重要です。環境整備では、チームの目的を明確にし、活発なコミュニケーションを促す必要があります。

このように部下育成は部下の成長と組織の発展の両立を目指す取り組みといえます。上司には、部下一人ひとりに合わせた丁寧な指導と、良好な職場環境づくりが求められます。

関連:リーダー研修とは?リーダーに求められる能力やカリキュラム設計方法を解説

部下育成において上司が持つべき心構え

部下の育成においては、上司自身が以下の心構えを持つことが重要です。

  • 上司が徹底的に成果にこだわる
  • 自分で考えるきっかけを多く与える
  • できるまで継続的にやらせる
  • できるだけ多くのコンタクトをもつ
  • 必ず育つと信じる
  • 部下育成のために十分な時間を確保する
  • 管理職自身が学び続ける

上司が徹底的に成果にこだわる

部下育成において、上司は成果を出すことにこだわる必要があります。

成果とは、次のようなものを指します。

  • 業績や売上目標の達成
  • 期限までの納期遵守
  • 顧客満足度の向上
  • 品質の確保

また、部下の業務実績を定期的にレビューし、成果につながるよう指導・支援することが重要です。そうすることで、部下は成果を出すことにこだわるようになり、主体的に業務に取り組むようになります。

一方で、過剰な成果主義に陥ると、部下の成長機会を奪う可能性もあります。上司は、成果とプロセスの両方を意識しながら、バランスの取れた指導を心がける必要があります。

自分で考えるきっかけを多く与える

部下の自走力を高めるには、上司が「答え」を直接指示するのではなく、部下自身に気づきを促し、自分で考え、答えを導き出すきっかけを与えることが重要です。

例えば、部下から「この課題、どうしたらいいですか?」と質問があった際、

  • 「こうするといいと思う。○○してみてください」

と答えを提示するのではなく、

  • 「この課題について、あなたならどう取り組むか教えてください」
  • 「前の同様の課題の時はどうしましたか?」
  • 「○○のポイントを考えてみましょう」

など、部下の考えを引き出すような質問をすることが有効です。

上司の対応効果
答えを提示する部下は自分で考えず、答えに従うだけになる
部下の考えを引き出す質問をする部下は自分で考え、主体性が育つ

このように、部下に自ら考えるきっかけを与えることで、主体性や課題解決力が身につき、自走できる人材に育成することができます。

できるまで継続的にやらせる

部下の成長には、上司が部下にある一定の作業を「できるまで」継続的にやらせることが非常に重要です。たとえ最初は失敗が重なっても、上司が寄り添いながら丁寧に指導し、部下自身に考えさせ、実践させることで徐々にスキルは身につきます。

例えば、次の表のように段階を追って難易度を上げていく方法があります。

段階内容
1上司が一緒にいて手取り足取り指導
2上司が近くにいて適宜アドバイス
3部下一人で作業、上司が最終確認
4部下一人で完結、上司が抜き打ち確認

このようにステップを踏んで、部下自身に徐々に責任を持たせていくプロセスが大切です。上司は途中で投げ出さずに、できるまで伴走し続けることが求められます。

部下一人ひとりのスキルレベルに合わせて、適切なステップを設定し、そのステップに到達するまでは次のステップに進まずに、できるまで継続的にやらせることが肝心なのです。

できるだけ多くのコンタクトをもつ

部下育成において、上司が部下とできるだけ多くのコミュニケーションの機会を持つことが重要です。

具体的には、以下のような機会を活用することが効果的でしょう。

機会内容
朝礼や打ち合わせ日々の業務の確認や指示を行う
1on1定期的に個人面談を行う
休憩時間雑談をするなど、リラックスした会話を心がける

定期的なコミュニケーションによって、部下の仕事ぶりや課題を把握しやすくなります。また、部下の考えや気持ちを理解することで、より良い指導ができるようになります。

一方で、上司は部下との接し方に気をつける必要があります。部下に対して威圧的な態度や無理解な姿勢を示すと、コミュニケーションが閉ざされてしまいます。

部下とのコミュニケーションを大切にすることで、お互いの信頼関係が生まれ、部下の成長につながります。

必ず育つと信じる

部下の能力や可能性を過小評価してしまうと、育成への意欲が削がれてしまいます。上司は部下が必ず成長できると心から信じる姿勢が重要です。

部下一人ひとりに長所と短所があり、それぞれ異なる強みを持っています。上司はそうした部下の個性を尊重し、成長への期待を持ち続けることが大切です。

【部下が期待を持ち続ける理由】

  • 長所を伸ばし、短所を補完できる
  • モチベーションの維持につながる
  • 互いの信頼関係が深まる

ただし、期待するだけでは成長は望めません。部下の現状を冷静に捉え、適切な育成プランを立てることも重要な役割です。

部下一人ひとりの個性を理解し、可能性を信じることで、上司自身もやりがいを感じられるはずです。部下の成長を喜び、次のステップに向けて共に歩んでいくことが、部下育成の原動力となります。

部下育成のために十分な時間を確保する

部下の育成には一定の時間を要さなければなりません。

育成に要する時間の目安として、以下を参考にしてください。

育成の内容目安時間
面談1時間/週
OJT2時間/日
Off-JT1日/月

つまり、管理職は1人の部下に対して週2時間以上は育成時間を確保する必要があります。部下が複数いればその分の時間が必要になります。

このように育成には非常に多くの時間を要するため、上司は日々の業務で育成のための時間を無理なく確保できるよう、優先順位付けやスケジューリングを工夫する必要があります。

また、時間の確保は物理的な側面だけでなく、心理的な側面も重要です。つまり、育成への強い意識を持ち続け、部下の成長を第一に考えることが不可欠なのです。

管理職自身が学び続ける

部下育成において、上司自身が学び続けることが重要です。時代の変化に合わせて、新しい知識やスキルを身につける必要があります。

例えば、以下のようなことに留意しましょう。

  • 最新の業界動向やトレンドを把握する
  • 先進的な手法や理論を学ぶ
  • 若手社員からの新しい発想を学ぶ
  • 研修やセミナーなどに参加する
自己啓発の方法内容
読書専門書や経営書の購読
研修社内外の各種研修への参加
OJT部下への指導を通じた学び

部下育成は一朝一夕にはできません。上司自身が謙虚に学び続け、新しい知識を吸収することが大切です。そうすれば、より高度な指導ができるようになり、部下の成長にもつながります。

部下育成のポイント:成長支援

自分で考えるきっかけを多く与える

部下の育成において、上司は部下に自ら考え、自ら動くきっかけを数多く与えることが重要です。 上司が問題点や課題を指摘するだけでは、部下は受け身の姿勢になりがちです。

そこで、部下に次のような質問をすることで、自ら考えるきっかけを与えましょう。

  • なぜそのようなことが起きたと思うか?
  • どのようにすれば解決できるか?
  • 自分ならどう対処するか?

こうした質問をすることで、部下は自ら課題を発見し、解決策を見つけ出す必要に迫られます。そして、自ら考え抜いた解決策は、上司から一方的に指示された場合よりも、強い当事者意識を持つことができます。

ただし、上司は部下の考えを受け止めつつも、適切な指導やアドバイスを行うことが重要です。自分なりの考えを持てたことを肯定的に評価しながら、さらなる気づきを促すことで、部下の自走化を後押ししていきましょう。

できるまで継続的にやらせる

部下の成長を促すためには、上司が「できるまで継続的にやらせる」ことが重要です。

対応策理由・効果
フォローアップを欠かさない部下が自走できるようになるまで、粘り強く指導を続ける必要がある
失敗を許容する失敗は成長の機会。思い切った挑戦ができる雰囲気づくりが大切
適切なタイミングで助言する部下任せにし過ぎず、適時アドバイスを与えることで効率的に習熟できる

一度の指示や支援で部下が完全に理解できることは稀です。小さなミスやつまずきを繰り返しながら、上司が寄り添い続けることで、徐々に部下の能力は向上していきます。

このように、上司は部下に対して「できるまで」という視点を持ち続けることが大切なのです。「できた」と見切りをつけずに、根気強く指導を継続することが求められます。

できるだけ多くのコンタクトをもつ

上司は部下と十分なコミュニケーションを図ることが重要です。日頃から雑談を交えながら、部下の仕事に対する考え方や価値観を把握しましょう。 コミュニケーションを密にすることで、部下の長所や短所、強みや弱みを理解できるようになります。

コミュニケーションの機会
定期的な面談1on1、月次ミーティング
日常会話出勤時の挨拶、昼食時の会話
雑談趣味の話、プライベートの話

これらを通じて、部下に対する理解を深めることができます。また、部下も上司との信頼関係を構築できるため、仕事に対するモチベーションの向上にもつながります。

部下一人ひとりと十分なコミュニケーションをとり、適切な指導を行うことで、効果的な育成につながります。ですから、上司は部下との対話を大切にすることが求められます。

部下と一緒に目標を立てる

部下の成長を促すためには、上司が一方的に目標を設定するのではなく、部下と一緒に目標を立てることが重要です。そうすることで部下自身にも目標達成への強いコミットメントが芽生えます。

目標設定のプロセスは以下の通りです。

  1. 期待値の共有:上司と部下で、それぞれの期待値を話し合う
  2. ギャップの確認:現状と期待値のギャップを確認する
  3. 目標設定:ギャップを埋めるための目標を、具体的に設定する
  4. 行動計画の策定:目標達成に向けた行動計画を立てる

このように、部下自身も主体的に関与することで、高い目標達成意欲が生まれます。また、上司と部下の期待値のすり合わせも図れるため、ブレのない育成が可能となります。

建設的なコミュニケーションを心がける

部下育成において、上司は建設的なコミュニケーションを心がける必要があります。建設的なコミュニケーションとは、以下の点に留意することです。

  • 相手の話をよく聞く
  • 感情的にならず冷静に対応する
  • 相手を非難するのではなく、課題に焦点を当てる
  • 問題点を具体的に指摘し、改善策を一緒に考える
  • 相手の長所や強みを認め、承認の言葉をかける

例えば、ミスをした部下に対して、以下のように伝えるとよいでしょう。

NG例OK例
また間違えたのか。いつまでこんな些細なミスを繰り返すつもりなんだ。今回の件は残念でしたね。でも、あなたならできると思います。一緒にミスの原因を探り、再発防止策を立てましょう。

このように、部下に対して建設的なコミュニケーションを心がけることが、部下の成長を促し、モチベーション向上にもつながります。

成長に見合った仕事を任せる

部下の成長段階に合わせて、徐々に難易度の高い仕事を任せていくことが重要です。経験の浅い部下には簡単な仕事から始め、成長に応じてより難しい仕事を与えていきます。

例えば、新入社員の場合は以下のような配慮が求められます。

段階仕事の内容
入社時簡単な事務作業など
3ヶ月経過定型業務を中心に少しずつ裁量を伴う仕事も
6ヶ月経過課題解決型の仕事も一部含める

このように、徐々に仕事の幅を広げることで、部下のスキルアップを促進できます。ただし、難易度が高すぎて部下に過剰なプレッシャーをかけないよう注意が必要です。部下の成長ペースを見極めながら、無理のない範囲で次第に難しい仕事を任せることが重要になります。

部下一人ひとりに合わせた指導・サポートを行う

部下の個性や特性は人それぞれ異なります。上司は部下一人ひとりの強み、弱み、スキル、経験値を的確に把握し、最も効果的な指導・サポートを行うことが重要です。

例えば、業務経験が浅い部下には、丁寧な説明と繰り返しの実践を通じてスキルアップを促します。一方で経験豊富な部下には、高度な課題を与え、自主性を発揮させるよう促すことで成長につなげます。

部下の特性指導・サポート方法
経験浅い・丁寧な説明を行う
・実践を通じた繰り返し訓練
経験豊富・高度な課題を与える
・自主性を発揮させる
向上心高い・モチベーション維持のため適切な評価を行う
・キャリアアップの機会を与える
向上心低い・やる気を引き出すよう動機付けを行う
・目標設定や進捗管理のサポートをする

部下一人ひとりに合わせた適切な指導・サポートを行うことで、個々の成長を最大限に引き出すことができます。

コーチングとティーチングを組み合わせて支援する

組織の成長に主体性が求められる今、「コーチング」が注目を集めています。

コーチングとは、コーチ(上司)とクライアント(部下)の対話を通じ、クライアントが目標達成に向けて主体的に行動することを支援するプロセスです。あくまでも主導権はクライアントにあり、コーチは問いかけを通じて現状把握や分析をサポートします。

とはいえ、従来のトップダウン型のマネジメントである「ティーチング」も欠かせません。知識やスキルを教える際はティーチング、主体性を引き出す際はコーチングと、両者を組み合わせて育成することが大切です。

関連記事:コーチングとは?目的や役割、効果的なやり方・学び方を解説

部下育成のポイント:環境整備

チームの目的を明確化し、共有する

チームの目的を明確化し、メンバー全員で共有することは、部下育成において重要なポイントです。目的が曖昧だと、メンバーの行動が統一されず、チームの力を最大限に発揮できません。

まずは、上司がチームの目的を明確に定義します。目的は、以下の要素を含むとよいでしょう。

目的の要素
存在意義顧客満足度No.1を目指す
ミッション最高の製品・サービスを提供する
ビジョン5年以内に業界トップシェアを獲得する

次に、この目的をチームメンバー全員で共有します。共有の際は、単に伝えるだけでなく、ディスカッションを行いながら、メンバー一人ひとりが目的を理解し、納得できるようにします。

目的を共有することで、以下のようなメリットが期待できます。

  • メンバーが目指す方向性を同じくできる
  • 自発的な行動につながる
  • モチベーションの向上が見込める

チームの目的を明確化し、共有することで、チーム力を最大限に発揮できるようになります。

情報をこまめに共有する

部下育成においては、上司と部下の間で情報をこまめに共有することが重要です。情報共有が不足すると部下が求められる成果や期待値を理解できず、モチベーションの低下にもつながります。

情報共有の具体的な手法としては以下のようなものがあげられます。

  • 朝礼やミーティングでの情報共有
  • メール/チャットツールを活用した情報発信
  • 部下とのヒアリングやフォローアップの実施
  • 上司と部下の間での定期的な1on1の設定

また、共有すべき情報の具体例は次のようなものです。

情報の種類具体例
組織の方針・戦略経営方針、中期計画、年次目標など
業務関連情報プロジェクト進捗、課題、ノウハウなど
個人の育成計画目標、強み/改善点、研修計画など

こうした情報共有を心がけることで、部下の理解度や主体性を高め、モチベーション向上やスキルアップにつなげることができます。

コミュニケーションを活性化させる

チームメンバー間のコミュニケーションを活性化させることは、チームの生産性や一体感を高めるために重要です。まず、コミュニケーションの機会を設けることが肝心です。例えば、以下のような取り組みが考えられます。

  • 朝会、終了会の実施:一日の始めと終わりに、全員で進捗状況や課題などを共有する
  • 定期的な全体ミーティングの開催:週次や月次で、プロジェクトの進捗を確認し、課題を話し合う
  • コミュニケーションツールの導入:チャットツールやSNSなどを活用し、リアルタイムでコミュニケーションを取りやすくする

さらに、上司が率先して以下のような行動を心がけることも重要です。

上司の行動説明
質問を促す部下からの質問を歓迎する雰囲気づくりをする
アクティブリスニングを実践する相手の話を最後まで集中して聞く
建設的なフィードバックを行う部下の行動や発言に対して適切なフィードバックをする

コミュニケーションの機会を設けるとともに、上司自らが良いコミュニケーションの手本を示すことで、チーム内のコミュニケーションを活性化させることができます。

心理的安全性を高める

心理的安全性とは、チームメンバーが自分の本音を言い合える開かれた雰囲気や環境のことを指します。

心理的安全性が高いチームでは、以下のようなメリットがあります。

  • メンバー一人ひとりが自分の意見を気兼ねなく言える
  • 新しいアイデアが生まれやすい
  • 建設的なフィードバックが行われる
  • 失敗を気にせずにチャレンジできる

そのため、上司は以下の点に留意し、チームの心理的安全性を高める努力が求められます。

【心理的安全性を高めるポイント】

  • メンバーの意見を積極的に聞く
  • 他者の意見を受け入れる姿勢を示す
  • 建設的な批評を行う
  • 個人の貢献を適切に評価する
  • アイデアを出しやすい雰囲気をつくる

こうした取り組みを通じて、メンバーが自由に発言でき、互いに高め合える環境を整備することが、部下の育成にも好影響を与えるでしょう。

パターン別の指導のコツ

1:「仕事のやり方がわからず、作業効率が悪い部下」に対して

作業効率の悪さの要因は、仕事の進め方がわからないことにあります。この場合、上司は以下の点に留意して指導を行うことが重要です。

  1. 仕事の流れや手順を詳しく説明する
  2. マニュアルなどを活用して参照できるようにする
  3. 模範を示し、OJTで実践的に指導する
  4. 定期的に進捗をフォローし、分からない点を随時質問させる
  5. 小さな成功体験を積ませ、自信をつけさせる

具体的な方法としては以下が適切です。

指導のポイント具体的な方法
手順の明確化マニュアル作成、フローチャート化
実践的指導OJT、モデリング
進捗フォロー定期ミーティング、報告書の確認
質問を促すオープンな雰囲気作り、質問の時間確保

このように、上司自らが丁寧に指導するとともに、部下が自発的に質問できる環境づくりが重要です。作業効率の改善には時間を要しますが、継続的な指導が不可欠です。

2:「仕事はできるが、やる気や意欲がない部下」に対して

仕事はできるものの、やる気や意欲がない部下に対しては、以下の点に留意した指導が重要です。

ステップ内容
1. 原因の特定・上司と1on1を行い、モチベーション低下の原因を率直に話し合う
2. 目標設定・部下と共に達成可能な目標を設定する
 ・小さな目標から始め、徐々に難易度を上げていく
3. フィードバック・目標に向けた取り組みに対し、適切にフィードバックを行う
 ・良い点は具体的に伝え、課題があればアドバイスを添える
4. 新しい役割や機会の提供・新たな役割や機会を与え、モチベーションの向上を図る
・成長を実感できるような仕事を任せる

【タイプ別】部下の指導方法

部下の能力と意欲のレベルは個人差があり、一人ひとりに合わせた指導方法が必要です。

タイプ指導方法
業務遂行能力が高く、モチベーションも高い・刺激的な課題を与え、成長を促す
・定期的に1on1を行い、キャリア開発を支援する
業務遂行能力が低く、モチベーションは高い・OJTを活用し、スキルアップを図る
・小さな成功体験を積み重ねさせる
業務遂行能力が高く、モチベーションは低い・モチベーションの源となる目標設定を支援する
・賞賛やインセンティブを与え、意欲を高める
業務遂行能力が低く、モチベーションも低い・根気強く指導し、基礎から身につけさせる
・頻繁な面談でモチベーションアップを図る

業務遂行能力が高く、モチベーションも高いタイプ

このタイプの部下は、自ら課題を見つけ、解決に向けて積極的に取り組む傾向があります。そのため、上司は部下の自主性を尊重しつつ、適切な指示を出し、必要に応じてサポートを行うことが重要です。

具体的には、以下のようなポイントに留意しましょう。

ポイント内容
信頼関係の構築部下の能力を信頼し、自主性を最大限に尊重する
目標設定部下と共に高い目標を設定し、動機付けを行う
フォロー定期的な進捗確認と適切なアドバイスを行う
権限委譲部下に一定の裁量権を与え、成長の機会を提供する

上司は部下の能力と意欲を最大限に活かすための環境づくりに注力することが求められます。部下のやる気を持続させながら、さらなるスキルアップを後押しすることが肝心です。

業務遂行能力が低く、モチベーションは高いタイプ

このタイプの部下はやる気は十分にあるものの、知識や経験が不足しているために業務遂行能力が低い状態です。

このような場合、上司は以下のような対応が求められます。

  • 部下の現状の能力レベルを正しく把握する
  • 業務ごとに合った指導計画を立てる
  • 初めは基本から丁寧に指導する
  • 分からないことは何でも質問させる
  • 段階を経て徐々に難易度を上げていく
  • 小さな成功体験を積み重ねさせる
  • 成果を適切に評価し、承認のフィードバックを行う
  • 定期的に面談を行い、モチベーションを維持する

具体的な方法としては、以下のような取り組みが考えられます。

対応のポイント具体的な方法
現状把握質問をして聞き取る、業務を見学する
指導計画の立案目標設定、課題の切り分け、スケジューリング
段階的な指導基本→応用→発展と徐々にレベルアップ
承認のフィードバック「よくできました」など具体的な賞賛
モチベーション維持定期面談、キャリアビジョンの共有

能力不足を補いつつ、継続的な指導と承認を通じてモチベーションを維持することが重要です。

業務遂行能力が高く、モチベーションは低いタイプ

このタイプの部下は、仕事自体はできるものの、やる気や意欲が低迷しているケースです。そのため、単に仕事を与えるだけでは、生産性の向上は期待できません。

このようなケースでは、まず部下のモチベーションを下げている要因を探ることが重要です。

【要因例】

  • 仕事のやりがいを感じられていない
  • 目標が見えにくい
  • 過度のストレスを抱えている
  • 私生活での問題を抱えている

要因を特定したら、上司は以下のようなアプローチを取ることが有効でしょう。

  • キャリアビジョンの共有
  • 達成感を感じられる目標設定
  • 適正な業務量の確保
  • プライベートの悩み相談に乗る

部下一人ひとりの実情に合わせて、こうした対応を行うことで、モチベーションの向上が期待できます。業務遂行能力が高い部下であれば、一度やる気を取り戻せば、大きな力となるはずです。

業務遂行能力が低く、モチベーションも低いタイプ

この部下のタイプは最も難しい指導が必要です。業務遂行能力とモチベーションの両面で課題があるため、一朝一夕には改善が見込めません。

まずは、この部下と1on1で面談を行い、現状の課題を共有することが重要です。できる限り本音を引き出し、課題の根本原因を探ることが重要となります。

課題の可能性対処法
仕事内容や環境への不満適性を見極め、適切な業務を任せる
プライベートでの問題上司として寄り添い、相談に乗る
モチベーション低下の原因特定できず専門家に相談し、アドバイスを仰ぐ

対処法に従い、業務遂行能力とモチベーションの双方を底上げしていく必要があります。OJTやOffJTによる知識・スキル向上と、コーチングによるモチベーションの引き上げを並行して行います。長期的な視点に立った丁寧な指導が欠かせません。

一方で、一定期間を区切り、改善が見られない場合は、異動や配置転換なども視野に入れる必要があります。

上司が部下に抱きがちな不満と対処法

指示通りに仕事をしない

指示通りに仕事をしない部下に対しては、以下の点に留意して対応することが重要です。

  • 指示内容をしっかりと伝えているか確認する
  • 指示の意図や背景を丁寧に説明する
  • 部下に復唱させるなどして、理解度を確認する
  • 指示を無視する理由を確認する
  • 単に怠惰からなのか、別の理由があるのか聞き取る
  • 部下の認識と上司の意図にズレがないか確認する

具体的な方法としては、以下のような取り組みが考えられます。

理由対処方法の例
理解不足再度丁寧に説明し、理解を促す
疑問点がある疑問点を確認し、理解を深める
モチベーション低下動機付けを行い、やる気を引き出す

一方的な指示ではなく、部下の状況を踏まえた上で対話を重ね、理解を深めることが大切です。上司と部下の信頼関係を構築しながら、指示を守ることの重要性を共に認識することから始めましょう。

主体性・積極性に乏しい

部下が主体性や積極性に欠ける場合、上司は以下の対応を心がけましょう。

  • 権限委譲と責任付与をする
  • 提案を求め、主体的に考えさせる
  • 小さな成功体験をさせ、自信をつけさせる
  • 目標を明確化し、目標達成への意欲を高める
  • 定期的に進捗状況を確認し、適切なフィードバックを行う

例えば、部下に一定の権限を与え、自ら判断し行動する機会を設けることで主体性を育成できます。また、上司側から提案を求めることで、部下が自ら課題を発見し解決策を考える習慣をつけられるでしょう。

主体性・積極性を高める方法具体例
権限委譲と責任付与プロジェクトリーダーを任命する
提案を求める会議で部下に意見を求める
小さな成功体験簡単な目標を立て達成させる
目標の明確化目標を可視化し、進捗を共有する
適切なフィードバック定期的に面談を行い、助言を与える

部下に責任を持たせ、自ら考える機会を増やすことで、主体性や積極性を高めることができます。

当事者意識が低い

部下に当事者意識が低い場合、上司は以下のようなケースに直面することがあります。

  • 自分の担当業務に対する責任感が薄い
  • 会社や組織の一員としての自覚が希薄
  • 業務を受け身で進めがちで、主体性に欠ける

当事者意識が低い原因としては、以下のようなことが考えられます。

原因
仕事への関心・理解不足自分の役割や責任範囲が不明確
働く意義の喪失仕事のやりがいを感じられない
環境の影響周囲の雰囲気に流されている

このような部下に対しては、まず本人と面談し、原因を探ることが重要です。そして、以下のような対策を講じることで、当事者意識を醸成していきます。

  • 自分の役割と責任範囲を明確に示す
  • 会社や組織の方針・ビジョンを共有する
  • 目標設定を一緒に行い、モチベーションを高める
  • 適切な権限委譲と評価を行う
  • 働きがいを感じられる環境づくり

丁寧にフォローアップすることで、部下の当事者意識を引き出し、主体的に業務に取り組む姿勢を育むことができます。

報連相がタイムリーに行われない

部下の報告、連絡、相談が遅れがちな場合、業務の遂行に支障をきたす恐れがあります。このような問題が生じる原因としては、次のようなことが考えられます。

  • 報連相の重要性を理解していない
  • 上司に報告するタイミングがわからない
  • 上司への遠慮や気兼ねから報告を控える

このような問題に対処するためには、まず上司側から部下に対し、報連相の意義や重要性を十分に説明する必要があります。また、報告が求められる具体的なケースを示し、タイミングを明確化しておくことが大切です。

【報告が求められるケース例】

  • 重大な問題が発生した場合
  • 業務に遅れが生じた場合
  • 判断に迷う場合

さらに、上司は部下に対し、小さなことでも報告するよう促し、報連相を積極的に行うよう働きかける必要があります。そうすることで、部下は自身の業務の状況を共有する習慣が身に付き、タイムリーな報連相が可能になるでしょう。

部下育成のために、上司が身につけるべきスキル

リーダーシップ

部下育成においてリーダーシップは非常に重要なスキルです。上司には以下のようなリーダーシップが求められます。

役割内容
ビジョンを示すチームの目標やビジョンを明確に示し、部下の行動を方向付ける
やる気を引き出す承認やフィードバックを上手く活用し、部下一人ひとりのやる気を引き出す
率先垂範する言動一致の姿勢を示し、上司自身が模範を示す。それにより部下の信頼を得る
プロセスを管理するチームのプロセスを適切に管理し、課題に対処する。状況に応じてプロセスを改善していく柔軟性も必要

上記のようなリーダーシップを発揮することで、部下の成長を効果的に支援することができるでしょう。

目標管理能力

部下を育成するうえで、上司が身につけるべきスキルの一つが「目標管理能力」です。目標管理とは、目標の設定から、進捗管理、達成度の評価に至るまでの一連の活動を指します。

部下の目標を適切に設定し、進捗状況を把握しながら、必要に応じてフォローアップやアドバイスを行うことが求められます。目標設定の際は、以下の点を意識することが重要です。

  • 目標は具体的で、測定可能なものにする
  • 目標は現実的で、達成可能なものにする
  • 目標設定には部下を巻き込み、共有化を図る

また、目標達成に向けた進捗管理では、以下のようなアプローチが効果的です。

進捗管理のポイント具体的な方法
部下との定期的な面談1on1ミーティングの実施
客観的な指標による進捗確認KPIやマイルストーンの設定
タイムリーな助言とフォロー課題発生時の適切な支援

目標管理を通じて、部下の成長を促し、組織目標の達成にもつなげていくことができるのです。

コミュニケーションスキル

上司として部下を育成していく上で、コミュニケーション力は非常に重要なスキルです。適切な言葉がけをすることで、部下のモチベーションを高め、良好な人間関係を築くことができます。

具体的には、以下のようなことに留意する必要があります。

  • 部下の話をしっかりと聞く
  • 批判するのではなく、肯定的に伝える
  • 簡潔かつ具体的に指示を出す
  • 定期的に1on1を行い、コミュニケーションを密にする
  • 部下の意見を尊重し、フィードバックを行う

特に、部下一人ひとりに合わせたコミュニケーションスタイルを身につけることが大切です。例えば、以下のように部下のタイプ別に対応を変えることで、より良い人間関係を築くことができます。

部下のタイプコミュニケーションの取り方
几帳面な部下丁寧に説明する
融通が利かない部下具体例を示す
積極的な部下質問を促す

部下一人ひとりに合わせたコミュニケーションを心がけることで、上司と部下の信頼関係が深まり、部下の成長にもつながります。

ロジカルシンキング(論理的思考)

上司がロジカルシンキングのスキルを身につけることは、部下の育成に大きな効果をもたらします。ロジカルシンキングとは、事実関係を正しく理解した上で論理的に推論し、最終的には合理的な判断を下すことができる思考力のことです。

ロジカルシンキングのプロセスは以下の通りです。

  1. 事実関係の正確な把握
  2. 原因と結果の関係の特定
  3. 論理に基づく推論
  4. 合理的な結論の導出

たとえば、部下の作業効率が悪い理由を特定する際、ロジカルシンキングのスキルがあれば、感情的な判断に惑わされることなく、事実に基づいた要因分析と対策立案が可能になります。

また、論理的思考力があれば、部下への指示出しがわかりやすく、説得力のある内容になるでしょう。さらに、部下からの相談に対しても、的確な判断と助言ができるようになります。

つまり、ロジカルシンキングのスキルは、部下との建設的なコミュニケーションを促し、適切な育成を可能にする重要なスキルなのです。

クリエイティブシンキング(水平思考)

部下の育成においてクリエイティブシンキング(水平思考)は重要です。従来の発想にとらわれず、斬新な視点から物事を捉え直すことで、新しいアイデアや解決策を生み出すことができます。

クリエイティブシンキングを育むには、以下のようなアプローチが有効です。

手法説明
質問を投げかける「なぜそうなるのか」「別の見方はないか」と、部下に問いかけることで、思考を刺激する
多様性を尊重する異なる経験や知識を持つ部下の意見を積極的に取り入れることで、新しい発想が生まれる
ゲーミフィケーションを取り入れる楽しみながら課題に取り組める環境を整備することで、自由な発想が促される

具体的な手法には以下のようなものがあります。

手法内容
ブレインストーミング自由に意見を出し合う
マインドマップ関連するアイデアを視覚化する
シックスハッツ異なる視点から議論する

クリエイティブシンキングを磨くことで、部下は柔軟な発想力を身につけ、仕事の質が高まります。上司は部下のこうした能力を引き出す働きかけが求められます。

クリティカルシンキング(批判的思考)

部下育成において上司が持つべきスキルの一つに、クリティカルシンキング(批判的思考)があります。クリティカルシンキングとは、物事を論理的に分析し、客観的な視点から評価する思考力のことです。

部下の業務遂行や課題解決プロセスを評価する際、クリティカルシンキングは欠かせません。上司は以下のようなポイントを意識する必要があります。

  • 部下の考え方や意見の根拠を理解し、論理性を検証する
  • 部下の判断や提案の長所と短所をバランス良く評価する
  • 部下の思考プロセスの曖昧な点や矛盾点を指摘し、改善を促す
  • 部下の主観的な意見と客観的な事実を峻別して指導する
  • 部下が陥りがちな認知バイアスを意識させ、公平な判断を促す

クリティカルシンキングを適切に活用することで、上司は部下の成長を効果的に後押しできます。ただし、批判一辺倒になると部下のモチベーションを損ねる恐れがあるため、建設的な指導を心がける必要があります。

部下育成に効果的な手法

部下育成には様々な手法がありますが、主な手法としては以下の4つが挙げられます。

手法概要
コーチング部下自身に気づきを促し、自ら課題解決できるよう支援する手法。質問を投げかけながら、部下自身の考えを引き出していく
OJTOn the Job Trainingの略。実際の業務を通じて、上司や先輩社員が部下に知識やノウハウを直接指導する手法
Off-JT職場外の研修などを通じて、部下のスキルアップを図る手法。階層別研修や職種別研修などがある
1on1上司と部下が1対1で定期的に面談を行う手法。部下の業務状況や課題を共有し、フィードバックを行う
eラーニングパソコン、スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器、インターネットを利用して教育、学習、研修を行う

コーチング

コーチングとは、部下の自己実現を支援するための対話型の手法です。上司が部下に対して、質問を投げかけながら部下自身に気づきを促し、自発的に行動を起こすよう促進する手法となります。

具体的には、以下のようなステップを踏みます。

  1. 部下の現状把握
  2. 目標設定
  3. 行動計画の立案
  4. 行動
  5. 振り返り

このように部下自身が自発的に考え、行動することで、部下のモチベーションが高まり、主体性や当事者意識が芽生えます。さらに、振り返りによって気づきを得ることで、次の行動に生かすことができます。

従来の指示型コーチング型
上司主導で解決策を伝える部下自身に気づきを促す
部下は受け身的になりがち部下が主体的に行動する
スキルの伝承に適している問題解決力の向上が期待できる

コーチングは部下の自立を促す効果的な育成手法の一つです。部下一人ひとりに合わせて、柔軟に活用することが重要となります。

OJT

OJT(On the Job Training)とは、実際の業務を通じて部下を育成する手法です。部下に実際の仕事を任せながら、上司が側で指導・アドバイスを行います。

OJTの特徴は以下の通りです。

特徴説明
実践的実際の業務を通じて学ぶため、知識の定着が図れる
個別最適化部下一人ひとりの経験・能力に合わせた指導が可能
継続的日常業務の中で継続的に育成が行える

OJTを効果的に行うためのポイントは次の通りです。

  • 部下の経験・能力に合わせて徐々に難易度を上げる
  • 実行後は必ずフィードバックを行う
  • 部下に考えさせる質問を投げかける
  • 失敗を許容し、失敗から学ばせる
  • 部下の強みを生かせる業務を任せる

上司と部下が日常のコミュニケーションを密に取りながら、部下の成長を後押しすることが重要です。

Off-JT

Off-JTとは、職場外での研修やトレーニングのことを指します。企業内外の専門家による講義や演習、ケーススタディなどの集合研修が一般的です。部下育成においてOff-JTは、以下のようなメリットがあります。

  • 体系立った知識やスキルを習得できる
  • 最新の知見や手法を学べる
  • 業務からの一時的な離脱で気づきを得られる
  • 他部門や他社の人々との交流ができる

一方で、以下のようなデメリットもあります。

メリットデメリット
体系立った知識・スキルが身につく現場との乖離が生じやすい
最新知見や手法を学べる費用や時間がかかる
気づきを得られる即戦力にはならない
他部門・他社との交流ができる研修内容の定着が難しい

このようにOff-JTには一長一短があります。部下の育成ニーズや課題に合わせて、OJTとの使い分けが重要となるため、Off-JTによる学びを業務で実践し、定着を図ることが肝心です。

1on1

1on1とは、上司と部下が定期的に1対1で面談を行う手法です。通常、週次や月次で行われます。

この手法の目的は以下の通りです。

  • 部下の業務進捗や課題を共有し、支援することで成果を最大化する
  • 部下の成長を促進するフィードバックを行う
  • 部下の満足度や働きがいを高め、モチベーションを維持する

1on1を効果的に行うためのポイントは次の通りです。

ポイント内容
定期的に実施週次や月次で必ず実施する
準備をする双方で議題を事前に準備する
対等な関係上下関係ではなく対等な立場で対話する
アクションを決める具体的なアクションプランを決める
フォローアップ次回までにアクションをフォローアップする

1on1は部下育成に欠かせない重要な手法です。上司と部下がオープンにコミュニケーションをとることで、相互理解が深まり、より良い関係性が築けます。部下の成長を促進するためにも、定期的な実施が不可欠です。

eラーニング

eラーニングとは、パソコン、スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器、インターネットを利用して実施される、教育・学習・研修を指します。

時間や場所を選ばずに受講者個人の事情・習熟度に合わせて、自分のペースで学習できる点が特長です。

「ただ講座を視聴するだけでは」と思う方もいるかもしれませんが、現在のeラーニングシステムでは、テストの実施やアンケート、課題提出も行うことができます。さらに、学習の進捗・習熟度を上司がチェックしたり、提出された課題をもとに上司がフィードバックを行えたりと、双方向型の学習もできるようになりました。

関連記事:eラーニングとは?メリット、活用法、導入時のポイントを解説

まとめ

部下育成は、企業の持続的な成長を実現するうえで極めて重要な経営課題です。上司には部下の能力開発と意欲向上を促す役割が求められます。

部下育成の成果を高めるには、以下のポイントを意識することが大切です。

  • 部下一人ひとりに合わせた指導・サポートを行う
  • 部下と一緒に目標を立て、成長に見合った仕事を任せる
  • 心理的安全性の高い環境を整備し、コミュニケーションを活性化させる
  • リーダーシップ、目標管理能力、論理的思考力など必要なスキルを磨く
  • コーチング、OJT、Off-JTなど効果的な育成手法を活用する

部下育成は一朝一夕にはできません。上司自身が学び続け、部下の成長を信じて継続的に取り組むことが何より重要です。

人材育成を成功に導く「最新育成モデル」を活用しませんか?

人材育成を成功に導くためには、育成過程の注力ポイントを知り、必要な成果に向けて適切なステップと育成スキームを選択することが重要です。

KIYOラーニングでは、「人材育成で大切な8つのこと」を仕組みでカバーできる『デジタル時代の人材育成モデル』をお届けしています。

社員が成長し、最終的に成果をあげるまでに必要な施策とその流れをモデル化したものになりますので、自社の状況と照らし合わせて育成方法を検討したい方はぜひご活用ください。