eラーニングを活用したリスキリングで自社の未来を創る!推進・浸透のコツとは?

マグチグループ株式会社
活用事例


マネジメント戦略本部 リスキリング推進室
室長       増田 理 氏
マネージャー   木村 圭介
サブマネージャー 尾崎 一秋 氏












  • 1901年創業、39のグループ会社で構成される総合物流企業
  • AirCourseで「学ぶ環境」「学ぶ習慣」のきっかけを創出
  • リスキリングの推進で大切なのは「継続的な呼びかけ」と「諦めないこと」

御社の事業内容を教えてください。

マグチグループはマグチグループ株式会社のもと38の事業会社(9社のディビジョンカンパニーを含む)で構成されている総合物流企業です。1901年の創業以来、祖業の港湾運送をはじめ、物流センターの運営、店舗・ご家庭への配送など、ニーズに合わせた物流ソリューションを提案、実施してきました。

近年では流通業界の変化に対応し、商品の陳列・加工の受託、農産物の生産、医療・介護、ファシリティ事業、AIなど先進テクノロジーを活用した新領域など、より多角的に事業を拡大しています。

また、私たち「リスキリング推進室」は2023年4月に発足しました。同年に経営方針のひとつとして掲げた「リスキリング」の浸透を図るべく、「学び直し・学び増し」それぞれの領域で各事業会社の横串し機能を担っています。

例えば、「学び直し」としてマグチグループの歴史やフィロソフィーの継承、「学び増し」としてeラーニング導入や各種研修などを実施。これにより、事業会社ごとの良さを再認識してもらい、グループ力を最大化することを目指しています。

多岐にわたるグループ企業に対応可能なコンテンツ数が決め手

■AirCoure導入前の状況や抱えていた課題を教えてください。

当初は体系だった研修が無く、現場での作業を通じた学びが中心でした。また、物流業界特有の事情もあり、学びのための時間を確保しづらい背景もあります。例えば、365日24時間稼働しているなかで、皆が集まっての研修実施は容易ではありません。そのため、研修を行う場合も指名制のように各社から数名のみを集めて実施といった手段をとっていました。

こうした背景を踏まえて、2023年に経営方針として「リスキリングの浸透」を掲げ、「学ぶ」環境の整備・「学ぶ」風土の醸成に向けて取り組みをスタートしました。


■AirCoureを選定いただいた理由をお教えください。

当グループ内の企業は多岐に渡るため、「コースの多さ」や「どの企業にとっても学びやすいか」を重視しました。初めてeラーニングツールを導入するにあたり、コスト面でみて利用しやすいかも大切です。また、自社コンテンツとして動画や資料などを作成しているので、それらを同じツール内に入れられることも欠かせません。

4社ほど検討しましたが、これら全てを満たしたのがAirCoureでした。さらに営業担当者やカスタマーサクセス担当者の対応が丁寧かつ的確だった点も決め手になりましたね。導入前の説明や導入時のサポートはもちろん、導入後もしっかりとフォローいただいたのでKIYOラーニングさんを選んで本当に良かったと思います。

「継続的な呼びかけ」で受講率を維持・向上

AirCourse導入後の活用状況、運用方法などを教えてください。

当初は年度始まりの24年4月にスタートする予定でしたが、社内調整を経て6月中旬での開始となりました。

まず始めに各組織別に推進者を選抜して「推進者説明会」を実施、その上で各社へ受講者の選定を依頼し、「受講者説明会」を経て本格的な運用をスタートします。

その際、「リスキリングの浸透」が経営方針のひとつに掲げられ、リスキリング推進室という組織が新設されたことは強い後押しとなりました。

運用としては、月次では朝礼時の受講状況の共有、執行会議での資料配信を行い、戦略本部会議でも活用状況について複数回取り上げています。

事業会社によって素晴らしい取り組みもあり、会議での発表を通じて好事例の共有も行っています。 ある事業会社では、受講者をただ指名するだけでなく「なぜ学ぶべきか」を面談などで丁寧に説明することにより、高い学習意欲をもって臨めるよう働きかけています。

また、受講者の追加募集も24年末に2回実施しており、一定の成果を得ています。なお、特に時間を確保しづらい現場を抱える会社では、繁忙期を避けて「集中受講期間」を設定すると受講率が高まることが分かりました。

■リスキリングを推進していくにあたり、苦労した点や工夫した点について教えてください。

やはり導入当初は、リスキリングの必要性・重要性をいかに理解してもらうかが大きな課題でした。具体的な内容やなぜ必要なのかに対する理解が無いところから始まっているため、理解促進に苦労しました。

その上で意識していることは「発信を途切らせないこと」です。発信直後は受講率が上がりますし、反対に発信が滞れば低下してしまいますので。常に新しい情報を発信することで、各社において推進者だけでなく、取締役など経営層から発信を行い、受講を促すケースも見受けられました。

―余談ですが、御社のAirCourseアカウント名を「あなたの学びが、未来を創る一歩に!」とされているのが印象的ですね。

実はログイン率を高める工夫のひとつなんです。関心を引いて「見てみようかな」と思ってもらうのが狙いです。以前は、毎月のように変えていました(笑)

今後eラーニングを用いてリスキリングを推進する企業様向けに、重要だと思うポイントをお聞かせください。

■取り組みを進めるなかで、AirCourseが貢献できている点があれば教えてください。

時間も場所も選ばずに受講可能なため、グループ内に「学ぶ環境」を整備できました。あわせて受講必須コースの設定などを通じて、多くの社員に「学ぶ習慣」を身につけてもらえたと思います。このようにAirCourseは各社へ「学び」のきっかけを提供してくれています。今後は、自社のオリジナルコンテンツを増やしていき、活用の幅をさらに広げていく予定です。

また、操作方法などで分からないことがあった際には、御社カスタマーサクセスへ連絡すると直ぐにフォローを受けられる点が非常に心強かったです。こうした手厚いサポートがあったからこそ、私たちも推進できたと思っています。

■今後eラーニングを用いてリスキリングを推進する企業様向けに、重要だと思うポイントをお聞かせください。

まず「経営層の理解」は重要だと思います。グループ各社へリスキリングの浸透を推進するなかで、経営層がリスキリングの重要性を理解して前向きに取り組んでいる事業会社は、特に進捗が良いです。受講者1人ひとりに対して個人面談を実施するなど、積極的な取り組みの成果だと思います。

あとは「諦めないこと」も大切だと思っています。当グループはこれまでリスキリングに取り組んできたわけではないので、導入して急に受講率100%という訳にはいきません。導入して半年余りが経ち、受講率が低くないかと悩む場面もあったのですが、御社から「ゼロベースで始めたなかでは決して悪い数値ではない」と教えていただき、自信をもって推進する意志が固まりました。

「みんなも頑張っているから、もう少し頑張ろう!」と前向きに呼びかけながら、諦めず着実に積み上げていけば、数年後には皆が自主的にリスキリングに取り組む未来を実現できると信じています。