「研修をやってはいるけれど、体系がなくて場当たり的になっている」——そう感じる研修担当者は少なくありません。
研修プログラムとは、会社が社員に身につけてほしいスキルや知識を計画的に届けるための設計図です。プログラムがなければ、研修内容がバラバラになり、誰が何を学んだのかも把握できなくなります。
この記事では、研修プログラムの基本的な定義から、5W1Hを使った7ステップの作り方、新入社員・マネジメント研修の具体例、効果測定の方法まで解説します。「いちから研修プログラムを作りたい」「今の研修体系を整理したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
研修プログラムとは
研修を体系的に設計するには、まず「研修プログラム」の意味や必要性、種類を整理しておくことが重要です。
研修プログラムの定義
研修プログラムとは、社員の能力開発を目的とした学習の計画・体系のことです。「何を」「誰に」「いつ」「どのような方法で」学ばせるかを整理し、研修の全体像を設計したものを指します。
カリキュラムと混同されることがありますが、厳密には意味が異なります。カリキュラムは研修の「内容・科目の一覧」であり、研修プログラムはその内容に加えて「実施タイミング」「対象者」「手法」「効果測定の方法」まで含む、より広い設計を指します。
たとえば「新入社員向けのビジネスマナー研修カリキュラム」はカリキュラムですが、「入社1ヶ月で実施するビジネスマナー研修を、集合研修とeラーニングを組み合わせて実施し、理解度テストで効果を確認する」という計画全体が研修プログラムにあたります。
研修プログラムが必要な理由——「場当たり研修」から抜け出すために
「毎年恒例だから」「上司に言われたから」という理由で研修を行っていると、何のために研修をするのかが曖昧になります。研修を実施する担当者も、受講する社員も、目的意識を持ちにくくなります。
研修プログラムを整備することで、人材育成の進め方が明確になります。主な理由は、以下の3つです。
- 育成の抜け漏れを防げる:誰がどのスキルを習得すべきかを事前に整理することで、「この人はビジネス文書の書き方を学んでいない」といった育成の抜け漏れに気づける
- 研修効果を測定できる:目的と対象者が明確になると、「研修の前後でどう変わったか」を評価しやすくなる
- 組織としての育成方針を示せる:階層別・テーマ別に研修体系を可視化することで、社員に「会社がどういう人材を育てたいか」を伝えやすくなる
研修を「やった」で終わらせず、人材育成の成果につなげるためには、研修プログラムという設計図が不可欠です。
研修プログラムの種類(階層別・職種別・テーマ別)
研修体系を整理するには、まず研修プログラムを分類する軸を押さえることが重要です。研修プログラムは大きく3つの軸で分類できます。
- 階層別研修プログラム:社員の職位や入社年次に応じて実施する。新入社員・中堅社員・管理職など、それぞれの役割に求められるスキルを体系的に育成する
- 職種別研修プログラム:営業・エンジニア・経理など職種固有のスキルを育成する。現場ですぐに活かせる実践的な内容が中心になる
- テーマ別研修プログラム:コンプライアンス、ハラスメント防止、DX推進など、組織全体で共通して取り組むテーマを対象にする。職種や階層を横断して受講対象者を設定することが多いのが特徴である
実際の研修体系では、これら3つを組み合わせて設計します。「新入社員(階層)向けに、営業スキル(職種)とビジネスマナー(テーマ)を学ぶ」というように、軸を組み合わせることで全体像が整理されます。
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研修プログラムの作り方——5W1Hで設計する7ステップ
研修プログラムを作るとき、いきなり「どんな内容にするか」を考えると迷子になります。最初に「なぜ今この研修が必要か」を明確にし、そこから「誰に」「何を」「いつ」「どうやって」という順序で設計するのが基本です。
5W1Hのフレームを使うと、設計の抜け漏れを防ぎながら研修プログラムを体系的に組み立てられます。
STEP 1 研修の現状を分類して整理する(階層別・職種別・テーマ別の一覧表)
まず、自社で現在どんな研修を実施しているかを洗い出します。各研修を「階層別・職種別・テーマ別」の3軸で整理すると、どこに研修が集中していて、どこが手薄なのかが見えてきます。
以下のような一覧表を作ると整理しやすくなります。
| 研修名 | 対象者(階層/職種) | テーマ | 実施時期 | 実施形式 |
| 新入社員研修 | 新入社員 | ビジネスマナー・会社理解 | 入社直後 | 集合研修 |
| コンプライアンス研修 | 全社員 | 法令遵守 | 年1回 | eラーニング |
| マネジメント研修 | 管理職昇格者 | リーダーシップ・部下育成 | 昇格時 | 集合研修 |
この一覧表を作ることで、「中堅社員向けの研修がない」「テーマ別研修はコンプライアンスだけに偏っている」といった課題が見つかります。現状の整理なしに新しい研修を追加しようとすると、既存研修との重複や抜け漏れが生まれやすくなります。
STEP 2 Why:なぜ今この研修が必要かを明確にする
研修の目的を一文で言い切れますか。「なんとなく研修したほうがいいと思って」では、研修内容の設計も、効果測定の基準も決まりません。目的を明確にするには、「この研修をしないと何が困るか」を起点に考えるのが有効です。
- 新入社員が顧客対応の場面でクレームを受けることが増えている → ビジネスマナー研修が必要
- 管理職が部下の育成を後回しにしている → マネジメント研修が必要
- 法改正でコンプライアンスリスクが高まっている → 法令研修が必要
「業務上の課題」と「研修で解決できること」を紐づけることで、研修の目的が具体的になります。
STEP 3 Who:誰が対象かを明確にする
対象者が曖昧だと、研修の内容も難易度も設計できません。対象者を決めるときは、「職位」「入社年次」「部署・職種」「現在のスキルレベル」の4軸で整理します。
たとえば「新入社員向け」と言っても、大卒・中途・既卒で前提知識が異なります。「中堅社員向け」と言っても、入社4年目とプロジェクトリーダーとでは求められるスキルが違います。対象者の属性を明確にすることで、研修内容の難易度・深度が設計しやすくなります。
STEP 4 Where:現状と理想のギャップを明確にする
研修の内容は、「今の状態」と「目指す状態」のギャップを埋めるために設計します。このギャップ分析を省略すると、必要以上に基礎的な内容を教えてしまったり、受講者にとって難しすぎる内容を詰め込んでしまいます。
研修プログラムを適切に設計するためには、ギャップの把握方法も明確にしておく必要があります。ギャップを把握するには、以下の手段が有効です。
- 上司へのヒアリング(「部下にどんなスキルが足りないか」)
- 受講対象者へのアンケート(「どこで困っているか」)
- 業務エラーやクレームのデータ分析
数値で測れるギャップ(例:コンプライアンス違反件数、顧客満足度スコアなど)があると、研修後の効果測定にも活用できます。
STEP 5 What:ギャップを埋めるプログラム内容を決める
ギャップが明確になったら、それを埋めるための研修テーマと内容を設計します。「やりたい研修を並べる」のではなく、「ギャップを埋めるために必要な内容」を選ぶことで、研修に費やすコストと時間を最小化しながら育成効果を最大化できます。
研修内容を設計する際は、「知識習得(Know)」「技術習得(Skill)」「態度・行動変容(Attitude)」の3層で整理するのが有効です。この3つを組み合わせたKSAモデルは、人材育成の設計でよく使われるフレームワークです。
| 層 | 内容 | 例 |
| Know(知識) | 知っておくべき情報・概念 | 法令の内容、会社のルール |
| Skill(技術) | 実際にできるようにする技術 | 文書作成、プレゼン、コーチング |
| Attitude(態度) | 行動・考え方の変容 | 顧客視点、チームへの貢献意識 |
内容を欲張りすぎると1回の研修で消化できなくなります。1回の研修では「1つのテーマ・1つの学習目標」を原則とすると、受講者の理解が深まりやすくなります。
STEP 6 When:実施タイミングとスケジュールを決める
研修の効果は「いつ実施するか」にも大きく左右されます。たとえば、入社直後のビジネスマナー研修は早い段階で実施しないと意味が薄れます。一方、マネジメント研修は「昇格直前〜直後」に実施すると、学んだことをすぐに現場で試せます。
スケジュールを決める際は、研修効果を高める観点から以下の点を確認します。
- 業務繁忙期を避ける:繁忙期に研修を重ねると、受講率が下がる
- 研修間の間隔を設ける:1回の研修で学んだことを実践する期間を確保する
- 年間計画として可視化する:いつ・誰が・何の研修を受けるかを年間スケジュールで整理する
関連記事:研修スケジュールの立て方|作成ステップやテンプレートを紹介
STEP 7 How:育成手法を選ぶ
研修の内容と対象者が決まったら、最後に「どの手法で実施するか」を選びます。手法によって、学習効果・コスト・運営の手間が大きく異なります。
育成手法の種類については次の章で詳しく解説します。
関連記事:OFF-JTとは?意味やOJT・自己啓発との違い、メリットを解説
7ステップの設計フローを整理したら、次は「研修設計の原則」を手元に置いて実作業を進めましょう。AirCourseが無料提供するホワイトペーパーでは、目標設定・カリキュラム設計・効果測定の基本をコンパクトにまとめています。設計作業の手引きとしてお役立てください。
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研修プログラムの効果を高める3つのポイント
研修を実施しても「受けただけで終わった」「現場で活かされていない」という声はよく聞きます。そのため、研修の効果を高めるには、研修当日だけでなく「前後の設計」が重要です。
研修前後の設計が8割——「4:2:4の法則」を活かす
研修の効果を高める考え方として、「4:2:4の法則(ブリンカーホフの法則)」があります。米国の研修評価研究者ロバート・ブリンカーホフが提唱したフレームワークで、研修効果に影響を与える要因は「研修前の準備が約40%・研修当日が約20%・研修後のフォローが約40%」という配分とされています(出典:Robert O. Brinkerhoff, Telling Training’s Story, Berrett-Koehler Publishers, 2006)。
研修当日の質を高めることに集中しがちですが、このモデルでは研修前と研修後の設計が合わせて約80%の比重を持つとされています。
研修当日だけでなく、前後の設計も含めて準備することが重要です。まず、研修前(40%)に整えるべきこととして、以下が挙げられます。
研修前(40%)に整えるべきこと
- 受講者への事前連絡:「なぜこの研修を受けるのか」「何が身につくのか」を事前に伝える
- 上司への情報共有:研修の目的と内容を共有し、現場でのフォローを依頼する
- 事前課題の設定:研修テーマに関連する業務経験を振り返る機会を設ける
また、研修後(40%)に整えるべきこととしては、以下が挙げられます。
研修後(40%)に整えるべきこと
- 職場での実践機会の設計:研修で学んだことを試せる場を用意する
- 上司との振り返り面談:「研修で何を学んだか」「現場でどう活かすか」を確認する
- 定期フォローアップ:研修から数週間後に理解度や実践状況を確認する
受講者の集中力を持続させる工夫
集合研修でも、eラーニングでも、長時間の一方通行な講義は集中力が続きません。受講者が主体的に関われるように研修を設計することで、学習の定着率を高められます。
研修プログラムの効果を高めるには、受講者が集中しやすい設計を取り入れることも重要です。有効な工夫として、以下の3つが挙げられます。
- 適切な時間設計:長時間の一方的な講義は集中力の低下を招きやすく、20〜30分ごとに区切りをつけることが学習設計の目安とされている。ワークショップや演習を挟むことで、集中力のリセットを促せる
- アクティブラーニングの組み込み:受講者が考え・話し・書くといった能動的なアクションを組み込む。グループワーク、ケーススタディ、ロールプレイなどが代表的な手法である
- 短時間・高頻度の反復学習:1回の長い研修より、短い研修を繰り返す方が記憶の定着率は高まりやすい。eラーニングを活用して「1コース5〜10分」のマイクロラーニング形式にすることで、日常業務のすき間で継続的に学べる
効果測定とPDCAで研修を改善する
研修を「やりっぱなし」にしないためには、効果を測定し、次回の改善に活かすサイクルが必要です。研修の効果測定でよく使われるのが「カークパトリックモデル」で、4つの段階で研修効果を評価します。
| レベル | 評価の観点 | 測定方法の例 |
| Level 1:反応 | 受講者は研修を良いと思ったか | アンケート(満足度・理解度) |
| Level 2:学習 | 研修で知識・スキルを習得できたか | 理解度テスト、修了率 |
| Level 3:行動 | 学んだことを現場で活かせているか | 上司による観察、受講者アンケート |
| Level 4:成果 | 組織全体の業績・指標に影響が出たか | KPI(生産性・離職率・ミス件数など) |
多くの企業はLevel 1の満足度アンケートだけで終わっています。しかし、研修の本来の目的は「行動変容」と「組織成果」なので、Level 3・Level 4まで評価できると研修の価値が測りやすくなります。
まず取り組みやすいのはLevel 2の理解度テストです。研修後に確認テストを実施し、正答率が低い設問を次回の研修テーマのヒントにする——こうした小さなPDCAを積み重ねることで、研修の質は着実に上がります。
関連記事:研修の効果測定とは|4つの評価レベルと段階別の測定手法を解説
育成手法の選び方——社内実施と外部委託
研修プログラムで「何を学ぶか」が決まったら、次は「どの手法で実施するか」を選びます。大きく「社内実施」と「外部委託」に分けられ、それぞれに向いている場面があります。
社内実施の手法(集合型・オンライン・eラーニング)
集合型研修(Off-JT):社員を一か所に集めて講師が指導する形式です。グループワークやロールプレイなど、双方向の学習が行いやすい点が強みです。一方、会場費・講師費・交通費がかかり、日程調整にも手間がかかります。
- オンライン研修(ライブ形式):Zoomなどのビデオ会議ツールを使い、リアルタイムで実施します。遠隔地の社員を一堂に集める手間が省けますが、双方向性は対面より下がる傾向があります。
- eラーニング:動画コンテンツを活用し、受講者が自分のペースで学ぶ形式です。受講者は時間・場所を選ばずに学べ、管理者は受講状況をシステムで一元管理できます。繰り返し視聴できるため、知識の定着にも効果的です。
外部委託の手法(集合型・オンライン・外部派遣)
外部集合型研修:研修会社・コンサルティング会社が提供するセミナーや研修プログラムに社員を派遣します。社内にない専門知識・スキルを体系的に習得させたい場合に向いています。コストは高くなりますが、外部の視点・事例に触れられる点が強みです。
外部eラーニングサービスの活用:外部が提供するeラーニングのコンテンツライブラリを活用します。コンプライアンス・ビジネスマナー・ITスキルなど、普遍的なテーマのコンテンツを自社で作成する手間を省けます。
OJT(On the Job Training):業務を通じて先輩・上司から指導を受ける形式です。実務に直結するスキルを習得しやすい反面、指導者の力量によって学習の質がばらつきやすい側面があります。
手法選択の判断軸
「どの手法が自社に合うか」は、研修プログラムの実効性を左右するため、以下の3つの軸で判断することが重要です。
- 学習内容の性質:知識習得が主であればeラーニングや動画研修が向いている。スキル・行動変容が主であれば、演習・フィードバックが組み込める集合研修やOJTが有効である
- コストと工数のバランス:社内で良質なコンテンツを作れるかどうかを確認する。作れない場合は外部eラーニングサービスや外部研修の活用が現実的である。受講者数が多いほどeラーニングのコストメリットは大きくなる
- 受講者の分散状況:受講者が全国や複数拠点に分散している場合は、集合型より非同期で受けられるeラーニングが適している
多くの企業では、「eラーニングで基礎知識を習得 → 集合研修で実践演習」というブレンディッドラーニングを組み合わせています。このように、1つの手法に絞るのではなく、研修テーマと受講者の状況に応じて組み合わせて活用するのが効果的です。
eラーニングやマイクロラーニングの導入を検討し始めたら、具体的な活用方法を確認しておきましょう。AirCourseのホワイトペーパー「マイクロラーニング実践ガイド」では、短時間学習を研修プログラムに組み込む手順と成功事例を紹介しています。手法選択の判断材料としてご活用ください。
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研修プログラムの具体例
研修プログラムの設計イメージを具体化するには、階層ごとのモデル例を見るのが効果的です。ここでは、新入社員研修とマネジメント研修の具体例を紹介します。
新入社員研修プログラムの具体例(2週間スケジュール)
新入社員研修は「会社を知る」「社会人としての基礎を身につける」「職場に早期に溶け込む」という3つのゴールを設計の軸に置きます。以下は2週間構成の例です。
第1週:会社理解と社会人基礎
| 日程 | 研修テーマ | 形式 |
| 1日目 | 会社理念・事業理解・組織説明 | 集合研修(説明会形式) |
| 2日目 | ビジネスマナー(挨拶・電話・メール) | 集合研修+ロールプレイ |
| 3日目 | ビジネス文書の書き方 | 集合研修+演習 |
| 4日目 | コンプライアンス・ハラスメント研修 | eラーニング+確認テスト |
| 5日目 | 情報セキュリティ研修 | eラーニング+確認テスト |
第2週:業務理解と職場配属準備
| 日程 | 研修テーマ | 形式 |
| 6日目 | 各部門の業務説明(クロス研修) | 現場見学+座学 |
| 7日目 | 業務に使うシステム・ツール研修 | ハンズオン研修 |
| 8日目 | プレゼンテーション・報連相 | 演習(発表) |
| 9日目 | 先輩社員との座談会・質疑応答 | ダイアログ形式 |
| 10日目 | 研修の振り返り・配属準備 | グループワーク+個人ワーク |
この構成のポイントは、第1週の後半でeラーニングを活用して「知識習得」を行い、第2週で「実践・演習」に移行している点です。
配属後もeラーニングで復習できるようにしておくと、現場に出てから「あのマナーってどうだったっけ」という場面で役立てられます。
マネジメント研修プログラムの具体例
管理職・チームリーダーを対象にしたマネジメント研修プログラムの例を紹介します。こうした研修は、昇格のタイミングに合わせて実施するのが最も効果的です。
目標:部下の育成・目標管理・チームのパフォーマンス向上を実践できる管理職を育成する
| ステップ | テーマ | 内容 | 形式 |
| Step 1 | 管理職の役割理解 | マネジャーに求められる役割・責任の定義 | eラーニング(基礎知識) |
| Step 2 | コーチング基礎 | 部下への質問・傾聴・フィードバックのスキル | 集合研修+ペア演習 |
| Step 3 | 目標設定・評価 | MBOやOKRの考え方・期末評価の進め方 | eラーニング+ケーススタディ |
| Step 4 | ハラスメント防止 | パワハラ・セクハラの定義と予防行動 | eラーニング+確認テスト |
| Step 5 | チームビルディング | 多様なメンバーを巻き込む場づくり | ワークショップ形式 |
| Step 6 | 実践フォローアップ | 現場での実践状況の確認・課題共有 | 上司との1on1面談 |
関連記事:人材育成マネジメントとは|育成のコツや必要なスキル、育成のポイント
【階層別】研修テーマの選び方とおすすめテーマ
研修テーマを選ぶ際は、「その階層の社員が現在どんな課題を抱えているか」「次のステージに向けて何が必要か」を起点に考えます。
新入社員(入社1〜3年目)におすすめのテーマ
入社1〜3年目の社員は、「社会人としての基礎」と「自社・自部署への早期適応」が主要な育成課題です。この時期に基礎を固めておくと、その後の成長スピードが上がります。研修プログラムを設計する際は、例えば以下のようなテーマが挙げられます。
- ビジネスマナー(挨拶・電話対応・メール・名刺交換)
- ビジネス文書作成(報告書・提案書・議事録)
- 報連相(報告・連絡・相談)の実践スキル
- タイムマネジメント・仕事の優先順位づけ
- コンプライアンス・情報セキュリティの基礎
- 社会人に必要なITリテラシー(Excel・Word・PowerPoint)
中堅社員(入社4年目以降)におすすめのテーマ
中堅社員は基礎スキルを習得した上で、「より高い専門性」や「後輩・部下への影響力」を発揮することが求められます。将来の管理職候補を育てる意味でも重要な時期です。研修プログラムを設計する際は、例えば以下のようなテーマが挙げられます。
- プロジェクトマネジメント(計画・進捗管理・関係者調整)
- OJT指導スキル(後輩への指導・フィードバックの与え方)
- 問題解決・論理的思考(ロジカルシンキング・PDCA)
- プレゼンテーション・説得力のある提案スキル
- キャリア自律・自己管理(自分の強みと課題の把握)
- DX・デジタルリテラシー(業務のデジタル化への対応)
管理職におすすめのテーマ
管理職は「チームの成果を最大化する」「部下の育成」「組織目標の達成」が主な役割です。自分が「プレイヤー」から「マネジャー」に転換するための意識変革と、マネジメントの実践スキルの両方が必要です。研修プログラムを設計する際は、たとえば以下のようなテーマが挙げられます。
- マネジメント基礎(リーダーシップのスタイル・役割理解)
- コーチング・1on1面談の進め方
- 目標設定・評価面談のスキル(MBO・OKR)
- ハラスメント防止とコンプライアンスリーダーシップ
- 部下の育成計画の立て方
- 組織開発・チームビルディング
- 変化への対応力(VUCA時代のリーダーシップ)
関連記事:階層別研修とは|目的や内容、カリキュラム設計のポイントを解説
関連記事:新入社員研修カリキュラムの作成手順|基本と職種別の内容例
eラーニングを研修プログラムに活用した事例
「研修を体系化したいが、運営の手間もコストも増やしたくない」——そんな課題を持つ企業がeラーニングを活用して研修プログラムを整備した事例を3社紹介します。
運営工数を削減しコンプライアンス研修の受講率を向上(株式会社wevnal様)

BXプラットフォームの開発・運営を手がける株式会社wevnal様は、毎月のコンプライアンス研修を担当者1人で運営していました。以前は研修資料をExcelで自作し、受講管理もGoogle フォームで行っていたため、運営負担が重い状態でした。
AirCourseを導入したことで、資料作成と受講管理の工数を大幅に削減。受講者はPCやスマートフォンでいつでも受講できるようになり、「受講しやすくなった」という声が社内で上がりました。毎週の受講状況の可視化と、マネージャーを通じた受講促進の仕組みを整えることで、受講率はほぼ100%を維持しています。
コンプライアンス研修に加え、入社時研修や法令関連のテストにも活用範囲を広げており、今後は研修後の行動変容を測るアンケートによる効果測定も予定しています。
参考:株式会社 wevnal 活用事例 – AirCourse
標準コースと自社コンテンツを組み合わせて階層別研修を実現(エフエムジー & ミッション株式会社様)

化粧品・栄養補助食品・ファッション関連品の製造販売を手がけるエフエムジー & ミッション株式会社様は、「各社員のボトムアップ」「マネージャー層の育成」「会社方針の理解度向上」を研修の課題として抱えていました。
AirCourseを導入した理由は、コストパフォーマンスの高さとコンテンツの充実度です。階層別研修では、AirCourseの標準コンテンツと自社制作の動画コンテンツを組み合わせて実施しています。「ミッションやバリューはなぜ大切か」をAirCourseの標準コースで学んだ後、自社コンテンツで具体的な内容を理解するという設計で、汎用的な学習と自社文化の浸透を両立しています。
受講をKPIに組み込んで評価に反映させたことで、「自分ごと」として学ぶ姿勢が社内に広がり、eラーニングをきっかけにDXやリスキリングへの関心が高まる社員も出てきています。
参考:エフエムジー & ミッション株式会社様 AirCourse
等級制度と連動した階層別研修体系を構築(株式会社CIN GROUP様)

多角化事業を展開する株式会社CIN GROUP様は、職能等級制度を導入していましたが、全社共通の学びの土台となる教育体制の整備が課題でした。事業部ごとに育成スタイルが異なり、「学びたいが何から始めればいいか迷う」という社員の声もありました。
AirCourseを導入し、「等級別研修」と「昇格要件に基づく研修」の2軸で研修体系を設計しました。若手層にはビジネスマナーや業務効率化の講座を、中堅層にはマネジメントや問題解決力の講座を設定し、階層に応じたスキル習得の道筋を明確にしています。
昇格要件に特定の研修の受講を組み込んだことで、社員が「なぜこの研修を受けるのか」を自分ごととして理解できる設計になっています。導入後は「学ぶための環境が整い、安心してスキルアップに取り組める」というポジティブな声が増え、全社的な学習サイクルが形成されつつあります。
参考:株式会社CIN-GROUP 活用事例 – AirCourse
関連記事:研修計画の立て方は?確認ポイントや研修後の取り組みについて
事例で確認したように、eラーニングを研修プログラムに組み込むと、場所・時間の制約なく学習を進められ、進捗管理や効果測定も一元化できます。AirCourseは初期費用0円・月額200円/名〜から利用でき、豊富なeラーニングコースと学習管理機能を備えたクラウド型LMSです。導入の検討をお考えの方は、サービス資料・事例集・コース一覧をまとめた3点セットをご覧ください。
まとめ:研修プログラム作成のポイントを整理する
ここまでの内容を踏まえると、研修プログラム作成のポイントは以下の通りです。
- 研修プログラムとは、階層別・職種別・テーマ別に体系化した人材育成の設計図。カリキュラムより広い概念で、実施タイミング・対象者・手法・効果測定までを含む
- 設計は5W1Hの7ステップで進める。「現状分類 → Why(目的)→ Who(対象)→ Where(ギャップ)→ What(内容)→ When(タイミング)→ How(手法)」の順に考えることで抜け漏れを防げる
- 研修効果は研修当日より「前後の設計」で8割が決まる。事前準備・上司の関与・実践機会の設計がなければ、研修は「やりっぱなし」で終わる
- 効果測定・PDCAを組み込まないと研修の改善サイクルが生まれない。カークパトリックモデルのLevel 3(行動変容)まで評価することで、研修が現場成果につながっているかを確認できる
- eラーニングの活用で、知識習得の工数とコストを抑えながら受講率と定着率を高められる
研修プログラムの設計が整ったら、eラーニングの活用を具体的に検討してみてください。AirCourseの機能・料金・活用事例をまとめた資料で、自社の研修体系にどう組み込めるかを確認できます。
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よくある質問
Q. 研修プログラムとカリキュラムの違いは何ですか?
カリキュラムは研修で扱う「内容・科目の一覧」です。研修プログラムは、カリキュラムに加えて「誰に」「いつ」「どの手法で」「どう効果を測るか」までを含む、より広い計画全体を指します。カリキュラムは研修プログラムの一部と考えるとわかりやすいです。
Q. 研修プログラムを作る費用の目安はありますか?
費用は研修の内容・形式・対象人数によって大きく異なります。外部の研修会社に委託する集合研修は1人あたり数万円〜数十万円かかることもあります。一方、eラーニングシステムを活用すれば、月額200円/名〜(利用規模・契約形態による)から自社のオリジナル研修コンテンツを配信・管理できます。
「何を」「どの規模で」学ばせるかによって最適な手法・費用感が変わるため、目的と予算を先に決めてから手法を選ぶことをおすすめします。
Q. 研修プログラムの効果測定はどうやれば良いですか?
カークパトリックモデルの4段階(反応→学習→行動→成果)を参考にすると整理しやすくなります。まず取り組みやすいのは研修直後のアンケート(Level 1)と理解度テスト(Level 2)です。
慣れてきたら、研修から1〜3か月後に上司へのヒアリングや受講者自身へのアンケートを実施し、現場での行動変容(Level 3)を評価します。
Q. 小規模な会社でも研修プログラムは必要ですか?
社員数が少ない会社でも、研修プログラムは必要です。なぜなら、人数が少ない分、1人1人のスキルが組織の成果に直結するため、育成の計画性がより重要になるからです。
小規模な会社では、外部のeラーニングサービスを活用することで、少ない工数・コストで社員に学習機会を提供できます。まずは「新入社員研修」と「コンプライアンス研修」だけでもプログラムとして整備するところから始めると、徐々に研修体系を拡充していきやすくなります。
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