研修報告書の書き方|例文やポイントを交えて解説

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研修報告書の書き方

研修報告書には、以下の2種類の報告書があります。

① 講師や人事担当者が企業へ報告するもの・・・研修実施報告書

② 受講者が人事や企業へ報告するものの・・・研修受講報告書

ではなぜ研修報告書が必要なのでしょうか??

今回は、研修実施報告書と研修受講報告書の両方のポイントを解説致します!!
また、研修報告書を簡単に収集、管理できる機能もご紹介致します。

研修報告書の必要性

「研修」は教育によって人材の力を伸ばすための手段ですが、高い費用や時間がかかるものの、その結果や効果が推し量りにくいものです・・・。研修の種類は無数に存在し、受講者の状態も一人一人異なりまし、継続的に行うことで、持続的な成長を促すことも必要です。

では、もし研修報告書がなかったらどうでしょう??

該当の研修の結果や効果がどうだったか、研修の内容が適切だったのか、改善余地はあるのか、次回どのような研修を行うべきかなどの検証が難しいでしょう。受講者からアンケートを収集して集計したものを研修報告とするようなケースもありますが、より効果を高めるには「研修報告書」の作成をおススメ致します。

「研修実施報告書」の3つのポイント

研修実施報告書には、「目的と目標」、「結果と効果」、「問題と改善点」について記載されているとよいでしょう。

アンケートの集計や講師の所感だけの報告書では、「なんとなく良い研修だったなぁ。」という感覚的なことで終わりがちです。

研修は、その効果や問題点など目に見えない部分が多いですし、講師費など研修の開催費用、受講者の人件費や交通費など多くの費用がかかっていますから、事業においてPDCAを回すのと同じように、研修においてもPDCAを回すことをおススメします。

1. 目的と目標

研修を実施する際に、研修の目的や目標が不鮮明であったり、受講者に十分に共有されていないことをよく耳にします。

「なぜその研修を行うのか?」

「その研修によって何を身につけ、何を解決したいのか?」

「研修後にどんな効果を発揮したいのか?」

など、目的を明確にしておくと、受講者も目的を意識して研修に臨めるためより効果が高まります。

また、研修後に達成したい状態を定量的、定性的に目標として設定しておくと、研修後に目標が達成できたのか、何が足りなかったのか振り返りがし易くなります。

2. 結果と効果

研修の結果や効果を振り返るためには、何を結果として計測・収集し、何に対しての効果を推し量るのかを予め設定しておくとよいでしょう。

例えば・・・

「テストで知識の習得を確認」

「アンケートで意識の変化を確認」

「レポートの提出によって理解度を確認」

「後日の調査で行動変化を確認」

など、検証手段として考えられそうです。目的や目標にあった検証手段や内容を用意してみましょう!

3. 問題と改善点

目標と結果を測ると、ギャップが見えてきます。

「なぜギャップが生じたのか??」

問題を推定するキッカケになります。問題が明らかになれば、次回以降の研修をどのように行うかなど改善点を検討し易くなるでしょう。

研修実施報告書の例文

以下、参考の例文です。

20〇〇年〇月〇日

各位

人材育成部
松田太郎

新人研修実施報告書

表題の件、過日に行われました新人研修の報告をいたします。

1. 研修名:新人研修

2. 受講場所:ラーニング研修センター(東京都千代田区)

3. 日時:20〇〇年〇月〇日~〇日:9:30-17:30

4. 講師:
4.1. 研修1日目:株式会社マナー マナー講師:田中花子氏 、他3名
4.2. 研修2日目:理念経営株式会社 講師:理念一郎氏、他3名
4.3. 研修3日目:PC講座株式会社 講師:エクセル氏、他3名

5. 参加者:
5.1. 20〇〇年〇月入社、新卒社員
5.2. 人材育成部 育田部長、担当:松田

6. 研修内容:
6.1. 研修1日目:ビジネスマナー講習(身だしなみ、名刺交換、電話対応、報連相、ビジネス敬語、他)
6.2. 研修2日目:経営理念教育(グループディスカッション)
6.3. 研修3日目:PC研修(Word、EXCEL)

7. 研修の「目的と目標」:
7.1.目的:新入社員が現場ですぐにOJTに入れるようにする為
7.2.目標:着任前に当社の企業理念を理解し、最低限のマナーとPCスキルを持って持って実務を行うようにする

8.研修「結果と効果」:
8.1研修結果:○○年度新卒50名に対して実施。PCに慣れていない新入社員も数名いたが、エクセル氏にもフォロー頂き、全員所定のレベルまで育成できた。
8.2.研修効果:インターンや説明会で当社の経営理念に共感し、入社志望した新入社員も多くいたが、実際にグループディスカッションで、互いの理念に対する想いを共有し使命が行動レベルでの目標を作成できた。現場の上長にも共有し、OJTに繋げていきたい。

9.研修の「問題と改善点」:
9.1.研修の問題点:ビジネスマナー研修については、受け身の社員も数名おり、完璧に習得できなかった。
9.2.研修の改善点:ビジネスマナー研修の際は、前半にビジネスマナーの必要性を理解してもらった上でロープレ研修に入る様、説明やテストのボリュームを上げる。また、ロープレも見切れるよう講師、もしくは人材育成部より1名フォロー要員を増やす。

以 上

こうした研修報告書に、1つでも研修効果や改善点を記録しておけば、ブラッシュアップは勿論の事、担当者が変わっても今まで以上の成果のある研修を実施できます。

また、研修報告書の記録や、出欠管理、アンケートの配信・集計も行えるAirCourse研修管理クラウドのように、無料で利用できるサービスも人気があるようです。

「研修受講報告書」の3つのポイント

研修受講後に取得したアンケートは、講師が研修の改善に使用したり、人事が研修や講師を評価するのに使用されます。

しかし、受講者本人のための振り返りではないため、受講者の学習効果を高めるには、受講者自分のために研修を振り返る受講報告書の作成が有効です!ここからは、研修受講報告書3つのポイントを解説致します。受講報告書作成のポイントとしては、「目的と目標」、「達成度・理解度」、「行動計画」などが挙げられます。

1. 目的と目標

受講するにあたって何の目的も目標も持たずに参加してしまうと、動機が不鮮明で受講意欲が高まりにくく、達成度も測りづらくなります。

人事側で設定した目的や目標は、受講者本人が正しく認識し、個々に具体的に落とし込まれると学習効果が高まります。

2. 達成度・理解度

研修の目的と目標がどれだけ達成できたのか?

「客観的なテスト」「第三者の評価」することに加えて、「本人の自己認識による振り返り」もできるとよいでしょう。

研修を受講して、「何を習得したのか」「何が習得しきれなかったのか」がわかると、受講後の行動やフォローが行い易くなります。

例えば、代表的なクラウドLMSのひとつであるAirCourseの場合、「確認テスト」や「アンケート」の配信ができるので、本人の自己認識による振り返りも可能になります。

3. 行動計画

研修は受講することが目的ではないので、そこで得た知識やスキルをその後の仕事に活かすことが重要です。

具体的な日時とアクションの入った行動計画を作成するとよいでしょう。AirCourseの「提出課題」機能にて、研修報告書をメールや紙での個別回収が不要となります。

研修受講報告書の例文

以下、参考の例文です。

20〇〇年〇月〇日

各位

営業部
荒川美咲

新人研修受講報告書

表題の件、過日の新人研修受講の報告をいたします。

1. 研修の「目的と目標」:
1.1.目的:新入社員が現場ですぐにOJTに入れるようにする為
1.2.目標:着任前に当社の企業理念を理解し、最低限のマナーとPCスキルを持って持って実務を行うようにする。PCについては、あまり触れて来なかったので本研修で身に付ける

2.達成度と理解度:
2.1. 達成度:苦手としていたPCスキルについては、積極的に質問し、教えて頂いたことは習得できた。
2.2. 理解度:ビジネスマナーテストについては満点だったので、知識は習得できた。講師からは、電話応対時に「早口になる傾向がある」との事、ご指摘頂いた。

3. 行動計画:
3.1. マナーについては、理解できた。指摘頂いた電話応対については、先輩社員や上司にも報告し、着任後フォローしていただく様にする。〇月中には、正しい対応を身に付ける。
PCスキルについては、自信が付いたが、実践し〇月中には完璧に身に付ける。
グループディスカッションでは、あまり発言できなかったが自身の日々の業務が理念に繋がっている事を意識し、わからないところは都度先輩社員、上司に積極的に聴く姿勢でいる。

以 上

まとめ

研修効果を高める研修報告書について解説しました。報告のポイントを押さえてぜひご活用ください。

「研修管理」「提出課題」機能は、AirCourseの機能の一つですので、同アカウントでeラーニングと集合研修の管理、研修報告書の収集もカンタンに行えます。

効果的な研修レポートにeラーニングを活用いただけます

オンラインで学習できるeラーニングシステムを使えば、時間や場所に縛られることなく、より広範囲な人材のスキルアップや教育の均質化を実現できます。

また、最新の情報に常にアップデートして学習コンテンツを提供できるため、新人向け・管理職向けといった階層別研修や、従業員のリスキリングなど幅広く導入されています。

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ABOUTこの記事をかいた人

大手コンサルティング会社や研修会社にて、人材育成・組織開発の指導と研修講師に従事し、2012年より独立。 上場企業、中堅企業、地方自治体への指導、3000名以上のキャリアカウンセリングなど豊富な実績を持つ。 若手社員・リーダー育成、営業力強化、組織改革、キャリア開発など多様な研修プログラムで各企業の要望に応えている。