報連相の目的 │なぜ仕事ができる人は報連相を欠かさないのか

あなたはなぜ報連相をしなければならないか、考えたことがありますか?

報連相で最も大切なのは「言ったか、言わなかったか」ではなく「相手に伝わったかどうか」。

「自分は報連相をしっかりやっている」と思っていても、相手に伝わっていなければ成果はゼロ、何の意味もありません。

今回は、「報連相の目的」と「重要性」、「仕事が出来る人が報連相で心がけている」コツなどをご紹介します。

報連相の目的

報連相で「言った言わない」問題が発生する最大の原因は、報連相を行う側と受ける側、双方が報連相の目的を理解していないからです。

では、報連相の目的とは何でしょうか。

報連相の目的は、相手と共有することです。

報告は過去を共有する

例えば、会議の議事録や営業報告、出張報告、トラブル報告など、過去に起きた事実を共有するために報告を行います。

連絡は変化を共有する

例えば、法律や制度が変わった、システムが変わった、手順書やマニュアルが変わったなどの変化を共有するために連絡を行います。

相談は問題を共有する

例えば、プロジェクトの予算超過や発注した部品の納期遅れ、お客さまからのクレームや突然の契約条件変更通知などの問題を共有するために相談を行います。

報連相がきちんとできている状態とは、よい情報も悪い情報も包み隠さず、全て正確かつタイムリーに関係者全員へ共有する仕組みができている状態を指します。

報連相の重要性

あなたは正しい報連相ができることで、上司や同僚にこんなメリットを提供することができます。

①効率よく仕事を進めることができる

報連相の「言った言わない」問題がなくなったら、仕事を進める際に必要な情報が常に把握できている状態となります。その結果、相手は仕事を効率よく進めることができます。

②安心して仕事を任せることができる

何かあったらタイムリーに報連相をしてくれるとわかっているので、相手は安心してあなたに仕事を任せることができます。

③トラブルや問題が発生しても冷静に対処できる

トラブルや問題には必ず予兆があります。全て正確かつタイムリーに情報が共有できていれば、これから起こる出来事を正確に予測して、トラブルや問題発生に備えることができます。

正しい報連相は、あなた自身にも、こんなメリットを提供してくれます。

①仕事の効率がアップする

状況の確認で頻繁に上司から呼び出しを受けたり、報告書の提出を求められたりすることが減ったおかげで、自分の仕事に集中でき、限られた時間で効率よく仕事を進められるようになります。

②人間関係がよくなる

「言った言わない」問題がなくなることで、言いたいことが言い合える、人間関係良好な職場環境で仕事を進められるようになります。

③のびのびと仕事に取り組める

安心して仕事を任せてもらえる職場で、あなたは主体性を発揮することができ、のびのびと仕事に取り組めるようになります。

仕事ができる人が報連相で心がけていること

報連相には3つのコツがあります。

それは『ピッタリ』『もれなく』『わかりやすい』です。

『ピッタリ』が足りないと、適切なタイミングで報連相ができず、問題が悪化したり、対応が手遅れになったりします。

『もれなく』が足りないと、適切な相手に報連相ができず、あとでトラブルを招いたりします。

『わかりやすい』が足りないと、何を言っているのか相手が理解できず、ものごとがスムーズに進まなかったりします。

『ピッタリ』『もれなく』『わかりやすい』のうち、あなたに何が足りないかは、上司やお客さまから、どんな言葉をよく言われるかで、わかります。

「あの件どうなった?」

「それは何の話だっけ?」

「だったらもっと早く言ってくれればいいのに」

『ピッタリ』が足りない

 

「そんな話、俺は聞いていない」

「言葉が足りない」

「あなたはどう思う?」

『もれなく』が足りない

 

「結局、何が言いたいの?」

「で、どうしたいの?」

「そんな細かいことを言われてもわからない」

『わかりやすい』が足りない

 

では、どうしたら『ピッタリ』『もれなく』『わかりやすい』報連相ができるか、これから解説していきます。

ピッタリ報告

ピッタリ報告のコツは、タイミングを逃さない。

報告には4つのタイミングがあります。

①指示を受けた仕事が終わったときに結果を報告する。

②指示を受けた仕事が納期通りに終わりそうにないとわかったときに報告する。

③数日間、数週間にわたる仕事は、節目で途中経過を報告する。

④トラブルが発生したときは、すぐ報告する。

仕事は指示で始まり、報告で終わります。

報告は義務、報告がなければ仕事が終わったことにはなりません。

ピッタリ報告で心がけてほしいのは、迷ったらすぐ報告すること。

報告が遅れて怒られることはあっても、報告し過ぎで怒られることはありません。

報告するかどうかで迷ったときは、ぜひ勇気を出して報告してください。

もれなく連絡

もれなく連絡のコツは、正確に伝える。

とくに数字を確実に伝える習慣を身につけてください。

例えば「今週末までに」と言われたとき、あなたはいつを思い浮かべますか。

私が研修で質問すると4つの答えが返ってきます。

1)金曜日の仕事が始まる朝9:00まで。

2)金曜日の仕事が終わる17:00まで。

3)金曜日の23:59まで。

4)月曜日の仕事が始まる朝8:59まで。

自分が考えている時間が相手の考えている時間より早ければ大丈夫ですが、遅かったら問題やクレームに発展する可能性があり、相手との信頼関係にも影響します。

「今週末」だけでなく「時間のあるときに」「なるはやで」といった、あいまいな表現はしないように気をつけてください。

もし相手があいまいな表現をした場合は、あなたが具体的な数字に変換して伝えるようにしましょう。

わかりやすい相談

わかりやすい相談のコツは、目的は問題解決

相談とは問題を共有すること。

なぜ問題を共有するかというと、問題を解決したいからです。

ここで押さえておきたいのは、「問題と困ったことは違う」ということ。

問題にあって、困ったことにないのは、期待する結果です。

例えば、定期的に商品を買ってくれるけど、毎回文句を言うお客さまがいたとします。

このお客さまは問題でしょうか?

答えは、「問題かどうか、この情報だけでは判断できない」です。

もし、このお客さまに「文句を言わないでほしい」と期待しているのであれば問題ですが、「新しい商品を買ってほしい、買う量を増やしてほしい」と期待しているとしたら、どうでしょうか。

「文句を言う」と「買ってほしい」に直接の関係はないですよね。

このように、期待する結果を意識することで、問題解決に向けて有意義な相談を行うことができます。

まとめ

如何でしたでしょうか?

ぜひ、今回お伝えした報連相のコツを活用して、相手と正確かつスムーズな共有ができる、報連相の達人になってください。

報連相のコツについては、動画eラーニングAirCourseの標準コースにもございます。

ABOUTこの記事をかいた人

大谷 更生

大谷更生総合研究所合同会社:代表社員、問題整理の専門家 新潟県出身。明治大学商学部卒業後、KDDIで18年間システムエンジニアとして勤め、2010年に独立。KDDIでは主に総勢数百名の大規模システム開発プロジェクトの全体調整やシステム設計を担当。現在は問題整理手法、仕事のダンドリ、報連相を始めとするビジネススキル全般、売れ続ける仕組み構築に関する講師やコンサルティングを行っている。