人材育成の3つの手法

人材育成の手法は大きく3つに分けられます。

  • OJT(On the Job Training)
  • Off-JT(Off the Job Training)
  • SD(Self Development)

最初に申し上げておくと、万能な手法はありません・・・。

  • 対象者は誰か?
  • 育成のゴールをどこに設定するか?
  • どれだけ手間と費用をかけられるか?

などを勘案しつつ、3つの手法を組み合わせて育成計画を作成する必要があります。

これから3つの手法それぞれのメリット、デメリット、オススメな場面をご紹介します。

OJT

OJTとは、「On-the-Job Training」の略です。

新入社員や若手社員が、上司や先輩の指導を受けながら、実務を通して必要な知識やスキル、ビジネスマナーなどを習得することです。

習得のためのアプローチはアウトプットが中心となります。

OJTのメリット

  1. 通常の業務を行いながら、教育を進めることができる
  2. 業務に即した教育となるため、効率がよい
  3. 相手に合った教え方やスピードで必要な知識やスキルを習得することができる

OJTのデメリット

  1. トレーナーの能力に依存する・・・スキルや経験が足りないトレーナーがOJTを担当してしまうと、OJT受講者に対する指導が行き届かず、必要なスキルや知識を習得できないことがあります。
  2. トレーナーの負担が大きい・・・本来の業務+αの仕事となるため、OJTに力を入れすぎるとOJTトレーナーが担当する本来の仕事に支障が出て業務が滞ってしまったり、残業が増えてしまう状況が懸念されます。
  3. 体系的な指導が難しい・・・実際に業務を行いながら指導するため、得られるスキルや知識が特定分野に偏り、断片的になってしまうことがあります。

OJT指導のコツ

オススメなのは4段階職業指導法です。

例えば、営業部に配属された新入社員に商談のやり方をOJTで身につけてもらおうと考えた場合、こんな手順で進めます。

  1. やってみせる・・・OJT受講者に商談に同行してもらい、まずはOJTトレーナーがお客様先で実演します。OJT受講者に手本を見せるということです。
  2. 説明する・・・お客様先で実演した商談を振り返り、それぞれの会話に込めた狙い「なぜ、このタイミングで、この話題を出したのか」などをOJTトレーナーが説明します。
  3. やらせてみる・・・商談に同行し、今度はOJT受講者に商談をやってもらいます。
  4. 指導する・・・OJT受講者がお客様先で行った商談を振り返り、よかった点、改善点を確認しながら、OJTトレーナーがアドバイスを行います。

OJTがおススメな場面

自社独自のルールや仕組み、業務手順、顧客対応など、形式知にしづらかったり、習熟が必要なスキルの習得に適しています。

Off-JT

Off-JTとは、「Off-the-Job Training」の略です。

業務から完全に切り離して、職場とは異なる場を設けて行う機会を指します。

たとえば、外部から講師を招いた研修を開催して、講義形式の座学やグループ演習などを通して必要な知識やスキルを習得します。

習得のためのアプローチはインプットが中心となります。

Off-JTのメリット

  1. 理論的で体系的な知識が習得でき、研修に対して一定の品質を確保しやすい
  2. 演習などグループで何かを成し遂げる機会を通して、参加者同士の交流が生まれる
  3. 一度に多くの対象者を教育することができ、公平で効率的である

 

Off-JTのデメリット

① 自社業務に直結する研修とならない場合がある・・・一般的なカリキュラムで実施した場合、実務へ適用するときに応用が必要となるなど、さまざまな手間がかかってしまうことがある。

② 開催にあたって、さまざまなコストがかかる

  • 外部講師の費用
  • 会場費
  • 受講者の旅費交通費
  • 受講者不在時の業務対応

など

③ 教育担当者の負担が大きい

  • カリキュラム決定
  • 講師選定
  • 受講者募集
  • 各種連絡
  • 当日の運営
  • アフターフォロー

など

Off-JTがおススメな場面

【ビジネススキルの習得】

  • ビジネスマナー
  • プレゼンテーション
  • ロジカルシンキング
  • タイムマネジメント
  • コミュニケーション
  • リーダーシップ
  • 目標管理

など

【専門知識の習得】

  • コンプライアンス
  • ストレスマネジメント
  • 財務会計

など

SD

SDとは、「Self Development」の略です。

企業側から与えられるのではなく、社員が自分自身の意思で行う能力開発やスキルアップのことを指します。

自己啓発の事を指します。

社内外のセミナー参加、業務に関連する資格取得、書籍や専門書などから知識やスキルを習得するなど、方法は多岐にわたります。

会社の制度としてSDにかかる費用の補助を通して、社員の能力向上をバックアップしている企業が増えています。

SDのメリット

  1. 社員の選択の幅が広く、自由度が高い
  2. eラーニングや通信教育などは時間や場所の制約が少なく、自分の好きなタイミングでスキルアップに取り組むことができる
  3. ラインアップをそろえておけば、教育担当者の負担が小さくなる

SDのデメリット

  1. 受講者本人のやる気や意識に依存する割合が高くなるため、途中で挫折する可能性が高い
  2. やる人とやらない人のばらつきが出やすい
  3. 必ずしも業務に必要とは言えない知識の習得に偏りやすい

SDがおススメな場面

英語や中国語などの語学力習得、自分が将来やりたい仕事に必要となる資格取得など、自身で決めたキャリアプランを実現する中長期的なスキルアップのために取り組む方が多いです。

まとめ

3つの手法は、以下のように組み合わせることで相乗効果を発揮することができます。

  • Off-JTで学んだ知識やスキルをOJTで実践してみる
  • OJTを実践するなかで不足していると感じた知識やスキルに対して、Off-JTで学ぶ機会を作る
  • OJTやOff-JTでは習得しづらい知識やスキルをSDで身につける

 

対象者の立場や役割、スキルなどに応じて3つの手法を適切に組み合わせて、効果的な育成計画を作成してみましょう!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

大谷 更生

大谷更生総合研究所合同会社:代表社員、問題整理の専門家 新潟県出身。明治大学商学部卒業後、KDDIで18年間システムエンジニアとして勤め、2010年に独立。KDDIでは主に総勢数百名の大規模システム開発プロジェクトの全体調整やシステム設計を担当。現在は問題整理手法、仕事のダンドリ、報連相を始めとするビジネススキル全般、売れ続ける仕組み構築に関する講師やコンサルティングを行っている。