組織の中核を担う管理職の育成は、企業の成長と競争力維持に不可欠です。しかし、従来の集合研修では、日程調整の難しさや、多岐にわたる必要スキルの習得に限界を感じている企業も少なくありません。
そんな中、注目されているのがeラーニングです。オンライン上で完結するeラーニングであれば、場所と時間を選ばずに自分のペースで学習を進められるため、多忙を極める管理職でも自分のペースで学習を進めることができます。
一方で「eラーニングで管理職に必要なハイレベルな知識・スキルが身につくのか」と疑問に感じている人事担当者も多いのではないでしょうか。たしかに、eラーニングにも弱点があることは事実です。そのため、適切な運用方法を理解しておくことが大切といえます。
そこで本記事では、管理職向けeラーニングの効果的な活用方法、導入のメリット、選定時のポイントなどを詳しく解説します。さらに、実際の導入事例を通じて、eラーニングが管理職育成にもたらす具体的な成果についても紹介します。
管理職研修のeラーニング活用なら『AirCourse』
オンラインで学習できるeラーニングシステムを使えば、管理職研修をはじめとした教育の均質化やより広範囲な人材のスキルアップを実現できます。
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目次
管理職研修にeラーニングがおすすめな理由
まずは、そもそもなぜ管理職研修にeラーニングが効果的なのか、その理由をみていきましょう。
業務が多忙な管理職でも、効率的に学習が行える
管理職は日々の業務に追われ、まとまった時間を確保することが難しいものです。eラーニングは、この問題を解決する有効なツールと言えます。
なぜなら、オンライン上で完結できるeラーニングは、時間と場所の制約がないため、オフィスはもちろん、自宅や移動中など、いつでもどこでも学習できるからです。また、自分のペースで学習を進められるため、忙しいスケジュールの中でも無理なく継続できます。
さらに理解が不十分な箇所は何度でも復習できるため、知識の定着を図れるでしょう。
研修運営の効率化やコスト削減が図れる
eラーニングの導入は、研修担当者にとっても大きなメリットがあります。まず、会場費、講師料、交通費などのコストが不要になるため、運営コストを削減できます。
また、受講状況や進捗のデータが自動的に記録されるため、管理業務の効率化も期待できます。
そして参加者が一堂に会する必要がないため、日程調整の負担も軽減されます。さらに、コンテンツの更新が容易なため、最新の情報や事例を迅速に反映させることができ、常に最新の内容で学習できる環境を維持できます。
これらの利点により、人事部門は研修の質を落とすことなく、効率的な運営とコスト削減を実現できるのです。
管理職に必要な幅広いテーマを学習できる
管理職に求められるスキルは多岐にわたります。リーダーシップ、コミュニケーション、目標管理など。eラーニングは、この幅広いニーズに応える柔軟性を持っています。例えばAircourseでは、5,500本以上の講座が提供されており、管理職向けの講座も800本以上あります。
また、学習パス機能が提供されているサービスでは、受講者のレベルに合わせた学習パスを作成できるため、必要な知識を効率的に身につけさせることができます。
▼学習パスの例
さらに自社の方針や課題に合わせて、オリジナルのコンテンツを追加することも可能なため、これを効果的に組み込むことでより実践的な学びを提供することができます。
このようにeラーニングを活用することで、管理職に求められる多様なスキルを効率的に学習できる環境を整えることができるのです。
管理職研修で扱うべきテーマと講座例
管理職には幅広い知識とスキルが求められます。eラーニングでは、そのような多様なニーズに応えることが可能です。
以下の表は、管理職研修で扱うべきテーマと、Aircourseの実際の講座例です。
テーマ | 講座名 | 概要 |
---|---|---|
リーダーシップ | リーダーシップトレーニング(全4回) | 本コースでは、リーダーシップに関する基礎的な知識から、実践的な内容まで網羅的に学習していきます。 |
目標管理能力 | 【MBAシリーズ】経営戦略:032_目標設定と進捗管理 | 本コースでは、目標設定と進捗管理について学びます。目標の網羅性(抜け漏れがないか)や、目標の指標について理解し、評価に関連する考え方や、フレームワークを学習します。 |
部下育成力 | 部下育成トレーニング | 本コースでは、部下育成に必要なマインドセットから、褒め方・叱り方などの実践的な内容も学習していきます。 |
コミュニケーションスキル | 相手にわかりやすく伝えるロジカルコミュニケーション | 本コースでは、プレゼンテーション指導や教師育成を専門とする「伝え方のプロ」の講師が、論理的に考えるための思考法や、今日からでも実際の会話に取り入れられる具体的なテクニックをご紹介します。 |
ロジカルシンキング(論理的思考) | 【MBAシリーズ】ビジネス思考法:003_ロジカルシンキング | このシリーズでは、ロジカルシンキングの考え方から、フレームワークまで幅広く学習していきます。 |
クリエイティブシンキング(水平思考) | 【MBAシリーズ】ビジネス思考法:033_クリエイティブシンキング | このシリーズでは、MBA関連スキルの実務展開に応用できるクリエイティブシンキングにおける様々な手法の習得と実践へ展開する視点を学んでいきます。 |
クリティカルシンキング(批判的思考) | 【MBAシリーズ】ビジネス思考法:021_クリティカルシンキング | このシリーズでは、実践ワークも取り入れながら、クリエイティブシンキングを身につけていきます。 |
以上は、あくまで一例です。実際には、対象者のレベルはまちまちであり、企業の事業展開の方針によっては、上記以外の管理職が新しい知識を身につける必要があります。例えば、DXを推進している企業であれば、管理職にも一定のITに関する最新知識が必要になることでしょう。
Aircourseでは、そのようなニーズに答えられる幅広い学習コンテンツを提供しています。興味のある方は、ぜひ以下のページで、どのようなコンテンツがあるのかをチェックしてみてください。
管理職向けeラーニングの研修効果を高めるコツ
eラーニングは管理職研修に最適なツールですが、その効果を最大限に引き出すためには、適切な運用が不可欠です。ここでは、管理職向けeラーニングの研修効果を高めるためのコツをご紹介します。
対象者の現状を踏まえた目的・目標設定を行う
効果的な研修を実施するためには、まず対象となる管理職の現状を正確に把握し、明確な目的と目標を設定することが重要です。これまでの人事評価や部下からのフィードバックを分析し、各管理職の強みと弱みを特定しましょう。
例えば、チームマネジメントに課題がある管理職には「リーダーシップスキルの向上」を、部門間連携が苦手な管理職には「コミュニケーション能力の強化」を目標として設定するなど、個々の状況に応じた具体的な目標を定めることで、研修の効果を高めることができます。
着任期間や役職にあわせた研修を実施する
管理職といっても、新任マネージャーからベテラン部長がおり、それぞれに求められるスキルや知識は異なります。そのため、着任期間や役職に応じて、段階的なカリキュラム設計を行うことが効果的です。
例えば、新任マネージャーには基本的なマネジメントスキルや労務管理の知識を中心に、中堅マネージャーにはより高度な戦略立案やチーム育成のスキルを、そして上級管理職には組織全体を俯瞰する視点やリーダーシップなどのテーマを提供するといった具合に、キャリアステージに合わせたコンテンツを選択することで、より実践的で効果的な学習が可能となります。
集合研修と組み合わせて活用する
eラーニングは多くの利点がある一方で、対面でのコミュニケーションや、即時のフィードバックが限られるという課題があります。そのため、eラーニングの効果を最大化するためには、集合研修との組み合わせが有効です。
例えば、eラーニングで基礎知識やスキルを学んだ後、集合研修でケーススタディやロールプレイを行うことで、学んだ内容を実践的に応用する機会を設けることができます。また、集合研修の場で受講者同士が意見交換や相互フィードバックを行うことで、多様な視点を得られるとともに、学習内容の定着率を高めることができるでしょう。
このように、ハイブリッドな研修アプローチを採用することで、オンラインとオフラインのそれぞれの利点を最大限に活用することができます。
自社にカスタマイズした研修と組み合わせる
標準的なeラーニングコンテンツに加えて、自社の特性や課題に合わせたカスタマイズ研修を組み合わせることで、より効果性の高い研修プログラムを構築できます。例えば、自社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)や経営方針の理解・浸透を図るためのオリジナルコンテンツを作成し、標準コンテンツと組み合わせて提供することが考えられます。
具体的には、リーダーシップや戦略立案などの一般的なスキルは標準コンテンツで学習し、それらのスキルを自社の文脈でどのように活用するかについては、オリジナルコンテンツで補完すると良いでしょう。このアプローチにより、学んだ知識やスキルを実践に結びつけやすくなり、組織のパフォーマンス向上に繋がることが期待できます。
eラーニングを活用した管理職研修の事例
続いて、実際に管理職研修にeラーニングを活用した事例を紹介していきます。
課題 | マネジメント層の育成や社員のボトムアップが必要だったが、既存のシステムでは受講管理ができず、自社コンテンツの配信もできなかった |
施策 | コスト、コンテンツの質・量、自社コース配信機能を考慮し、eラーニングシステム「AirCourse」を導入。標準コンテンツと自社作成コンテンツを組み合わせて活用し、受講をKPIに含めて評価に反映 |
結果 | 「セルフラーニング・自己学習」の風土が形成され、DXやリスキリングに対応するための基礎ができた。また、関連会社間で共通のコンテンツと各社に適したコンテンツを柔軟に運用できるようになった |
化粧品や栄養補助食品、ファッション関連品の製造・販売を行うエフエムジー&ミッション株式会社では、人事総務部人事課が中心となって、全社従業員の人材育成にeラーニングシステム「AirCourse」を活用しています。
従来は、マネジメント層からの「各社員のボトムアップ」や「マネージャー層の育成」、「会社方針の理解度向上」といった要請に応えるのが難しく、また、DXやリスキリングへの対応も課題となっていました。既存のサービスでは受講履歴が残らず、受講管理ができないという問題もありました。
「AirCourse」の導入後は、標準コンテンツと自社作成コンテンツを組み合わせて活用し、階層別研修や会社方針の共有など、様々な場面でeラーニングを活用できるようになりました。受講をKPIに含め、評価に反映させることで受講を促進した結果、「セルフラーニング・自己学習」の風土が形成され始め、自主的に学びを深める社員も現れています。
また、関連会社間で共通のコンテンツと各社に適したコンテンツを柔軟に運用できるようになり、効率的な人材育成が可能になりました。
参考:自社コンテンツと組み合わせて「各種研修」から「会社方針の理解促進」までフル活用
管理職向けeラーニングシステムを選ぶ際のポイント
管理職向けのeラーニングシステムを選択する際は、単に豊富なコンテンツがあるだけでなく、使いやすさや管理のしやすさなど、様々な要素を考慮する必要があります。以下に、選定時に重視すべき主要なポイントを解説します。
マルチデバイスに対応しているか
管理職は多忙を極めることが多く、時間や場所を選ばず学習できる環境が重要です。そのため、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットなど、様々なデバイスに対応したシステムを選ぶようにしましょう。
受講者が使いやすいUIか
システムの使いやすさは、利用率と継続率に直結します。特に、IT分野に詳しくない管理職が多い場合、直感的に操作できるインターフェースであることが重要です。例えば、ログイン後すぐに推奨コースが表示される、進捗状況が一目で分かるダッシュボードがある、検索機能が充実しているなど、ユーザーフレンドリーな設計になっているかを確認しましょう。
無料デモを提供しているサービスもあるので、確認してみると良いでしょう。
幅広いテーマが網羅されているか
管理職に求められるスキルは多岐にわたります。リーダーシップ、コミュニケーション、戦略立案、人材育成など、様々なテーマのコンテンツが用意されているシステムを選びましょう。特に、自社のニーズにマッチしているかどうかは、重要なポイントです。
また、初級から上級まで、レベル別のコンテンツが揃っているかも確認するとよいでしょう。個々の管理職のニーズや成長段階に合わせた学習が可能かどうかは、受講者のモチベーションにも関わってきます。
学習管理のしやすさ
人事部門にとって、受講状況の把握と管理は重要な業務です。そのため、管理者側が学習進捗を確認しやすいユーザーインターフェースになっているか、個人別の進捗レポートが見られるかなどをチェックしましょう。
例えば、ダッシュボードで全体の受講状況が一目で分かる、個人別や部署別の詳細レポートが出力できるなどの機能があると、効率的な管理が可能になります。
コンテンツ作成のしやすさ
標準コンテンツだけでなく、自社の方針や特有の課題に対応したオリジナルコンテンツを作成・配信できることも重要です。システム上でコンテンツ作成からアップロードの手順を、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
自社コンテンツの容量制限
自社オリジナルのコンテンツを多数作成・アップロードする場合、システムの容量制限が障害となる可能性があります。特に、動画コンテンツは容量を多く使用するため、十分な容量が確保できるかを事前に確認することが重要です。
また、将来的な拡張性も考慮し、必要に応じて容量を増やせるプランがあるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
eラーニングの導入コスト
eラーニングのコストパフォーマンスが気になる方も多いでしょう。ここでは、他の研修方法と比較しながら、eラーニングのコスト面でのメリットを確認していきます。
主要サービスの料金プラン
まずは主要サービスの料金プランを見ていきましょう。下記表をご覧ください。
初期費用 | 月額料金 | |
---|---|---|
Aircourse | 無料 | 【自社オリジナルコースのみ利用】 120円/人〜 【既製コンテンツも利用】 200円/人〜 |
SAKU-SAKU Testing | 無料 | 330円/人〜 |
ひかりクラウドスマートスタディ | 5,500円 | 198円/人〜 |
eラーニングの料金体系は、基本的に「初期費用 + 月額費用」となっており、「月額費用」は人数課金制を採用しているサービスが多いです。
例えば、Aircourseの場合、500人で利用する場合の一人当たりの料金は260円となっています。この場合の1ヶ月の費用は13万円、年間で156万円です。
研修を外部委託した場合の費用
規模にもよりますが、研修を外部に委託する場合、次のような費用がかかります。
- 委託費
- 会場費
- 設備費
- 食費
例えば、20人規模の管理職研修を、全日実施する場合、費用内訳は以下の通りです。
費用 | 金額 |
---|---|
委託費 | 30万円 |
会場費 | 5万円 |
設備費 | 10万円 |
食費 | 2万円(1人あたり1000円) |
合計 | 47万円 |
eラーニングを使わずにインハウスで行う場合の費用
インハウスで管理職研修を行う場合、上述の委託費がなくなるため、20人規模の研修は15万円〜20万円くらいが相場でしょう。ただし、教材開発などは自社で行わなければならず、その分の人件費がかかります。例えば、研修準備に1ヶ月時間をかけた場合、担当者の1ヶ月分の人件費が研修費用としてかかってしまいます。
外部委託かインハウスかを問わず、受講者数や研修期間が長くなれば、場合によっては1回の研修に数百万円かかることもあるでしょう。様々なテーマについて何度も研修を行おうとすると、さらに費用が膨れ上がってしまいます。
一方で、eラーニングを導入することで、「基礎知識はeラーニングで身につけ、集合研修で実践的な内容を学ぶ」といった使い分けが可能になり、集合研修にかかる費用を削減することが可能になります。
また、eラーニングはコンテンツの追加や更新が比較的容易であり、長期的に見ても費用対効果が高いと言えるでしょう。
まとめ
場所と時間の制約を受けずに学習できるeラーニングの柔軟性は、多忙な管理職の育成に大きなメリットをもたらします。しかし、eラーニングを効果的に活用するには、適切な運用方法の理解が不可欠です。
本記事で見てきたように、eラーニングは単なる学習ツールではありません。明確な目標設定、受講者のレベルに合わせた適切なコンテンツ選択、そして継続的な改善を通じて、組織全体の学習文化を醸成する強力な仕組みとなるのです。
一方で、eラーニングにも課題があることを認識しておくことも重要です。対面でのコミュニケーションや即時のフィードバックが限られるため、これらを補完する仕組みづくりが必要となります。
eラーニングの導入を検討する際は、本記事で紹介した選定ポイントや活用事例を参考に、自社の状況と目的に最適なシステムと運用方法を慎重に検討してください。また、導入後も定期的に効果を測定し、必要に応じて改善を重ねていくことで、その効果を最大化することができます。
管理職研修のeラーニング活用なら『AirCourse』
オンラインで学習できるeラーニングシステムを使えば、管理職研修をはじめとした教育の均質化やより広範囲な人材のスキルアップを実現できます。集合研修と違い、時間や場所に縛られず、また実施工数も削減できるでしょう。
しかし、eラーニング導入でネックになるのが研修プログラムの更新です。優秀な人材育成のためには、常に最新の情報にアップデートし、有益な学習コンテンツを提供する必要があります。
動画研修コンテンツが受け放題のeラーニングシステム『AirCourse』では、750種類以上のコンテンツを提供し、新入社員から管理職まで、各階層で必要な知識・スキルを学習できる、充実した階層別研修をご用意しています。
さらに、身につけたいスキルや知識にあわせて自社オリジナルコースを柔軟かつカンタンに作成可能。受講記録や進捗といった学習記録も手軽にでき、とことん”使いやすさ”にこだわっています。
初期費用0円、1人あたりの月額費用も200円~と圧倒的なコストパフォーマンスで導入できるため、上場企業からベンチャーまで幅広く導入されています。
そんな『AirCourse』の特徴をより詳しく知っていただきたく、ご紹介資料を用意しました。どなたでも無料でダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。