社内教育のベースアップ、鍵を握るのは若手が作るeラーニングコンテンツ

北越メタル株式会社
AirCourse活用事例

北越メタル株式会社
経営統括本部経営企画部
酒井 克徳 氏

  • 電気炉を用いて鉄スクラップに新たな命を吹き込む鉄鋼メーカー
  • 入社2~3年目の若手プロジェクトチームによるオリジナルコンテンツ作成
  • 他の手法との併用で社内教育のベースアップを図る

「鉄にいのち、ひとに未来」鉄スクラップに新たな命を吹き込む

御社の事業内容を教えてください

私たち北越メタルは、鉄スクラップを原料に様々な鉄鋼製品をつくっています。

棒鋼・線材・形鋼といった素材製品に加え、トンネルや擁壁、崖を補強するための特殊ボルト類、各種メッシュ・フープ製品などを生産しており、製品の改良や新製品開発にも力を入れています。

お陰さまで2022年に創立80周年を迎えました。

教育体系を再構築するために比較検討を行った結果、AirCourseに決定

AirCourse導入までの背景をお教えください。

これまでは鉄鋼製造をメインで行う企業ということもあり、技術的なスキルや資格の習得をメインで取り組んでいました。

ただ、あらためて長期的なビジョンを考えた際に「社員との絆」というテーマに基づいて、教育面により注力していこうとなりました。社員の能力にバラつきが見られたので教育体系の再構築や教育面でベースアップの必要性を感じたという背景もあります。

eラーニングを選択されたのは、なぜでしょうか?

eラーニングは「手軽さ」が1番の魅力だと思って導入しました。その他にも、実務スキルや資格取得を好む現場社員の傾向も反映して、通信教育、オンラインや集合研修など、計3社の教育サービスを新たに導入するに至りました。

eラーニングのなかでAirCourseを選んでいただいた理由をお教えください。

まず、コンテンツの中身ですね。若手向けからマネジメント層向けまで幅広く揃ってる点が良かったです。あとは、自社でコンテンツを作成してオリジナルコースを作成できるのもポイントでした。他社サービスにもコース作成機能はありましたが、コストが高かったり、機能はあってもコンテンツの種類が少なかったりしたので、総合的に考えて最もバランスが取れていたAirCourseに決定しました。 教育の仕組みづくりのためには幅広く見る必要があると思ったので、5社以上のeラーニングサービスを比較した上での結果です。


まずは若手プロジェクトチームでコンテンツを作成、社内への浸透も視野に

オリジナルコースは、どのように作成されているのでしょうか?

今後はさらに幅広い作成方法を実施しようと考えていますが、今期に限っては「自由な発想で、来年の新入社員向けに必要なコンテンツを作って欲しい」というテーマで若手社員10名程のプロジェクトチームを結成して、コンテンツを作成しています。

具体的には基幹職(総合職)の2〜3年目の社員が対象で、若手同士が交流できる場としても機能しています。

およそ2週間に1回ミーティングをしています。初めに必要と思うテーマを出し合って、会社紹介チームやエンタメチームなど全部で3チームを結成。あとは基本的には各チームに任せて進めています。

プロジェクトの活動は評価へ反映していますか?

現状はトライアルという位置づけなので直接的な評価には結びつけていませんが、社長を含む経営陣や上司へ発表する場を設けています。

その場では、取り組みをPRするだけではなく、このくらいの期間をかけると、こういったコンテンツができるという活用イメージを共有することも兼ねています。

若手社員が直接経営陣や上司に提言し、フィードバックをもらう場として機能することで、アイディアが具体化され、実現に向けた推進力がぐっと高まると考えています。こうしたプロジェクトは2〜3年目を年次で入れ替えながら継続する予定です。プロジェクトを通じてノウハウを学んだ社員が、現場への配属後に現場レベルでのコンテンツ作成を推進・フォローすることで全社に浸透できればと考えています。



人生100年時代を生きる社員の成長のために

標準コースの研修動画コンテンツはどのように活用されていますか?

全コースを全社員へ開放しており、希望者が自由に受講している状況です。ただ来年度からは、とくに1〜3年目の若手層を中心に必須や推奨コンテンツを設定して体系立てて組み込んでいくのも良いと考えています。

今は関心が高い社員が自由に受講している状況ですが、引き続き啓蒙を行うための施策を検討していく予定です。

一方、通信教育と研修参加型の教育については昇格の条件に組み込んでいます。当社には自己啓発支援制度(自己啓発として受講した教育に関して会社が8割~9割を補助する制度)があり、昇格にはこの制度を活用することが必要なようにしています。人生100年時代と言われていますし、教育は全て会社が用意するものではなく、自らの成長のためにという意味も込めています。

AirCourseについては、会社が費用を全額負担しているので、社員への負担はありません。意欲のある社員がどんどん学習できる環境を整える上でもAirCourseを導入したことでバランスが良くなりました。

受講状況の視える化や動機づけは今後の課題です。


今後の計画についてお教えください。

教育体系を再構築するにあたって自由に企画できるという面白味もあるなか、今後は人的資本開示の流れがあるように経営戦略と人材戦略を結び付けた教育やサステナビリティの観点からの教育は必要だと考えています。

また、ここ最近エンゲージメント(企業と従業員の親密度)を高める取り組みも始めています。エンゲージメントと教育は親和性が高いので、必要に応じてAirCourseを組み合わせながら受講推進やワークショップを行いたいですね。