マイクロラーニングが威力を発揮する利用局面│第3回「マイクロラーニングとは何か?その特徴と効果的な活用方法を理解する」

マイクロラーニングが新しいeラーニング手法として注目されていますが、単に「短い動画(マイクロコンテンツ)をモバイル端末で録画、再生する」という説明では、その本質的な特徴と効果的な活用方法を理解することはできません。

この連載記事では、全4回にわたって、マイクロラーニングとマクロラーニング(ILTやeラーニングによる従来型の研修)との違いを明確にした上で、マイクロラーニングを効果的に活用するためのポイントを解説します。

「マイクロラーニングとは何か?その特徴と効果的な活用方法を理解する(全4回)」

第1回:マイクロラーニングとは何か?

第2回:マクロラーニングとマイクロラーニングの違い

第3回:マイクロラーニングが威力を発揮する利用局面

第4回:マイクロラーニング・ツールの種類と選択のポイント

 

連載第3回の今回は、マイクロラーニングの特徴を活かし、そのマイクロラーニングが威力を発揮する利用局面について解説します。

マイクロラーニングでの新卒採用社員のOJT

マイクロラーニングでは、教師は受講者と同じ部署の先輩、同僚といった人たちであることが想定されており、関係性は比較的フラットで、フォローも継続的に行われることが前提となっています。

これは、まさにOJTの考え方と同様です。

したがって、マイクロラーニングは、OJTを効率的に実施するのに最適な仕組みだといえます。

入社時研修は、共通スキルを習得させることを目的として、マクロラーニングで実施し、その後の各配属先で必要となる個別スキルを習得させることを目的として、マイクロラーニングを使ったOJTを実施するのが良いでしょう。

こうすることで、マクロラーニングとマイクロラーニング双方の良さを活かすことができ、もっとも効率的に新入社員のスキルをレベルアップすることが可能になります。

マイクロラーニングでの中途採用社員の入社時研修

中途採用社員は、新卒採用社員とは異なり、ある程度の即戦力性が期待されています。

そのため、新卒社員のように基礎的で部署や職種に共通のスキルを対象とした研修をマクロラーニングで実施できる範囲は極めて限定的です。

また、部署や職種に異なる個別スキルの習得についても、中途採用社員の場合、個々人が入社前に習得済のスキルはそれぞれ異なります。

たがって、個人ごとに異なったスキルギャップを埋めるのに適しているマイクロラーニングは、中途採用社員の入社時研修に最適な仕組みだといえます。

マイクロラーニングで、個別スキルを細分化した上で、短尺なマイクロコンテンツを数多く作成しておくことで、個々の中途採用社員ごとに、不足しているスキルだけをカバーする研修カリキュラムを設定することが可能になります。

マイクロラーニングでの高度で専門的な熟練者向け研修

社員に求められるスキルは、経験やスキルが蓄積されるにつれて、より専門的に、より高度になっていきます。

そのため、経験が浅く、スキルレベルも低い初心者に対しては、マクロラーニングは非常に効果的ですが、要求される研修内容がより専門的に、より高度になる熟練者向けになると、マクロラーニングでは、だんだんと実施することが難しくなっていきます。

結果として、同じ職場の上司や同僚が現場で研修を実施する比重が大きくなり、本来行うべき業務の生産性に悪い影響を与えることになります。

マイクロラーニングは、このような専門性の高い熟練者向けの研修にも有効です。

研修内容をマイクロコンテンツとして整備した上で、同僚や上司の継続的なフォローを実施することで、マイクロラーニングの特徴を活かした効果的な研修が可能になります。

したがって、初心者向け研修は、マクロラーニングを中心に実施し、専門性が高くなり、熟練度が上がるに連れて、マイクロラーニングの比重を大きくしていくことで、現場の生産性への影響を最小化しつつ、効率的にスキルを向上させることができるようになります。

まとめ

マイクロラーニングの特徴を活かし、その効果が最大限に発揮される利用局面は3つあります。

 

1つ目は、新卒採用社員のOJTです。

OJTでは、教師と生徒の関係性は比較的フラットで、フォローも継続的に行われますので、マイクロラーニングの効果が最大限に発揮される利用局面といえます。

 

2つ目は、中途採用社員の入社時研修です。

中途採用社員の場合、個々人が入社前に習得済のスキルはそれぞれ異なります。したがって、個人ごとに異なったスキルギャップを埋めるのに適しているマイクロラーニングは、中途採用社員の入社時研修に最適な仕組みだといえます。

 

3つ目は、高度で専門的な熟練者向け研修です。

初心者向け研修は、マクロラーニングを中心に実施し、専門性が高くなり、熟練度が上がるに連れて、マイクロラーニングの比重を大きくしていくことで、現場の生産性への影響を最小化しつつ、効率的にスキルを向上させることができるようになります。

 

第4回となる次回は、マイクロラーニングを実施するためのプラットフォームを提供する「マイクロラーニング・ツールの種類と選択のポイント」について解説します。

「マイクロラーニングとは何か?その特徴と効果的な活用方法を理解する(全4回)」

第1回:マイクロラーニングとは何か?

第2回:マクロラーニングとマイクロラーニングの違い

第3回:マイクロラーニングが威力を発揮する利用局面

第4回:マイクロラーニング・ツールの種類と選択のポイント

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ABOUTこの記事をかいた人

平井 明夫

ソフトウエアベンダーやコンサルティング会社で20年以上にわたりコンサルティング、企業経営に携わる。現在は、IT企業の新規事業立上げ、事業再編を支援するかたわら、データ分析、人材管理、LMSなどに関する講演・執筆活動を行っている。