人材育成に向けた取り組みの中核となるのが従業員研修ですが、人手不足の中でいかにして効率的、効果的に研修を実施するかが大きな課題となっています。
LMSは、効率的、効果的に研修を実施するための切り札となるべきITソリューションとして、ここ数年の間に飛躍的な進歩を遂げています。
この連載記事では、4回にわたって、最新のLMSが持っている機能をご紹介するとともに、導入を検討する際に、どのようなポイントに着目すべきかについて解説します。
「LMSの最新動向と選択のポイント(全4回)」
第1回:導入形態とインフラ
以前のLMSは、自社でインフラを用意する「オンプレミス型」の導入が主流でしたが、他のITソリューションと同様に、LMSも「クラウド型」の導入が主流になりつつあります。
連載第1回の今回は、最新のLMSの導入形態とインフラについて解説します。
オンプレミス型からクラウド型が主流に
以前のLMSは、ベンダーからソフトウエア・パッケージを購入し、顧客が別途準備したインフラにインストールを行うオンプレミス型と呼ばれる導入形態がほとんどでしたが、他のITソリューションと同様に、最近ではクラウド型の導入形態が主流となりつつあります。
クラウド型のメリットは、なんといっても迅速な導入が可能になるという点にあり、導入ステップを比較しても、オンプレミス型で必要な、インフラのサイジング、ハードウエアの購入と設置、ソフトウエアのインストールといったステップを省略することができます。
従って、現在では、完全に外部からのアクセスを遮断することが必要な秘匿性の高いコンテンツを管理する必要がある場合を除いては、クラウド型の導入を前提にソリューションの選定を行うことが一般的といえます。
スケーラビリティを担保する方法
オンプレミス型の導入形態では、受講者の増加に応じてサーバーの増強が必要であり、コストも読めないというデメリット
があり、それがクラウド型の導入形態が主流となっている大きな理由の一つといえます。
しかし、同じクラウド型のソリューションであっても、数千人規模、数万人規模といった大規模な研修対象者をサポートできるかどうかは、実証されていないケースもあります。
このようなスケーラビリティを事前に検証することは難しく、現実的には、SLAなど契約上のしばりで対応するしかありませんが、ベンダーが実績として公開している顧客のユーザ数などは参考になると思われます。
また、個人向けにeラーニングサービスを提供しているベンダーの場合は、この会員数なども同様に参考にあると思われます。
マルチデバイス対応が当たり前に
モバイルデバイス、特にスマートフォンの性能の発達とともに、教材コンテンツの再生デバイスも多様化してきており、現在では、ほとんどのLMS製品でマルチデバイス対応が行われています。
次の画面は、代表的なクラウド型LMSの一つであるAirCourseの確認テスト画面です。
この画面からわかるように、AirCourseでは、研修受講者がスマートフォンで教材を再生するだけではなく、受講後すぐに同じスマートフォンで確認テストを受講することができます。
しかし、すべてのLMSがこのような機能を持っているわけではなく、スマートフォンで、コンテンツ動画の再生はできるが、確認テストの回答入力はできないといったような場合もあります。
このように、スマートフォン対応を謳っているLMSの間でも、細かな機能差が存在しますので、実際の選定にあたっては、注意が必要です。
まとめ
最新のLMSでは、クラウド型の導入形態が主流となっており、以前のオンプレミス型の導入形態よりも、はるかに迅速な導入が可能になっています。
しかし、クラウド型の導入形態では、スケーラビリティを事前に担保するには工夫が必要であり、数千人規模、数万人規模といった大規模な研修対象者をサポートする必要のある場合は注意が必要です。
また、ほとんどのLMS製品でマルチデバイス対応が行われていますが、例えば・・・
スマートフォンで、コンテンツ動画の再生はできるが、確認テストの回答入力はできないといったような細かな機能差は存在しますので、注意が必要です。
連載の第2回は、LMS運用の中で一番ご関心の方が多い【コンテンツ(教材)制作方法】について解説致します。
「LMSの最新動向と選択のポイント(全4回)」
第1回:導入形態とインフラ
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