社内コミュニケーション不足が招く企業の課題

皆さまの会社では、コミュニケーションは円滑にとれていますか?

コミュニケーション不足により、

「仕事がスムーズに進まない・・・」

「人間関係がよくない・・・」

などの問題を抱えているという声を聞くことがあります。

毎日過ごす職場、コミュニケーション不足を感じている方は、大きなストレスになっていることでしょう。

今回は、コミュニケーション不足が招く課題やその改善策などについてご紹介いたします。

社内コミュニケーションの必要性

以前、あるお客様から「コミュニケーション研修」を依頼されました。

そのお客様の職場は、建物の構造上部屋がいくつにも分かれています。

そのため、他部署とのコミュニケーションもとりづらく、お互いの顔と名前もあまりわからない状態でした。

当然、人間関係も希薄で、社内では常に問題が山積みでした。

1回だけの「コミュニケーション研修」、社長にもお願いをして参加していただきました。

その際、隣に座った社員に「はじめまして」と言われて社長は大変ショックを受けたそうです。

社長は、このままではいけないと思い、その後定期的に「コミュニケーション研修」を導入し、社長自ら「握手運動」を始めました。

今では、社員からパートさんまで笑顔いっぱいの職場になり、社員が自ら部活を立ち上げるなど、部署を超えてコミュニケーションが取れるようになりました。

結果として、業績も伸び続けています。

この事例からもわかるように、コミュニケーションは、社員満足や業績にも大きな影響を与えることがわかります。

社内コミュニケーション不足の背景

① IT化によるコミュニケーション不足

IT化が進むことで、社内のコミュニケーションが便利になりましたが、直接会って話す機会が減っています。

先日お伺いした企業では、隣に座る社員からメールで悪い報告が来たと言っていました。

欠勤連絡もラインでくることもあるそうです。

悪い報告は面と向かってはいいづらいものです・・・。

SNSに頼ることで、不信感が増してしまう場合もあります。

② コミュニケーションをあまり重要視しない上司がいる

上司がコミュニケーションに重きを置いていない場合があります。

成果にこだわるあまり、コミュニケーションを見逃したり、忙しすぎてコミュニケーションをおざなりにしてしまいます。

実は、社員のコミュニケーションがよくなければモチベーションもあがらないのですが、後回しになっています。

③ 構造上の問題

最初にも触れましたが、フロアが分かれているなどの問題もあります。

私がお伺いしているお客様のところでは、フロアにある1本の柱でコミュニケーションが分断されているとのことでした。

社内コミュニケーションが引き起こす問題

① 人間関係が悪くなり離職率アップ

会話がないので、お互いのことをよく知ることができず、信頼関係を築くことができません。

会社を選ぶ際、さまざまな条件で選んでいますが、離職するほとんどの理由は人間関係がうまくいかないことです。

コミュニケーション不足で、相談もしにくく悩みを抱える社員も多くなります。

結果的に、仕事がつまらなくなり離職していきます。

② 仕事の効率が悪くなり、質も落ちる

コミュニケーションが不足すると、連携がとれずモチベーションがさがります。

「伝えた!」

「聞いていない!!」

などの問題も発生しがちです。

仕事の効率が悪くなり、質も落ちてしまいます。

③ お客様に伝わる

社内のコミュニケーション不足は、お客様にも伝わります。

連絡が行き届かないなど、ミスが多くなりコミュニケーション不足はすぐに露呈してしまいます。

結果として、お客様からの評価も低くなります。

社内コミュニケーション不足が招く企業の課題

「コミュニケーションはとれている」という誤認識

「コミュニケーションは大事」とわかっていても、実際にはコミュニケーション不足の職場が多いのが現状です。

コミュニケーションはとっている「つもり」になっているのです。

相手の意図を理解して初めてコミュニケーションが取れたということになります。

 

以前、あるお客様のところで、お互い感謝の気持ちを伝え明るい職場にするという目的で、幹部社員が考え期間限定で「サンキューカード」を取り入れることになりました。

いざスタートした時のことです・・・。

「これ、何のために書くんですか??」

といった質問が部下から出てきました。

目的がわからないので、皆「やらされる」という気持ちになっていました。

「なんて聞いたの?」

と尋ねたら「この紙配られて、来月から書いてと言われました。」とのことでした。

幹部社員は「伝えたつもり」で目的がいつのまにか雲散霧消していたのです。

その後、しっかり目的を伝えて仕切り直しをしました。

相手がきちんと理解したところまでいかないとコミュニケーションがとれたということにはならないのです。

社内コミュニケーション活性化に向けて

ここからは、社内コミュニケーション活性化に向けてできることを具体的にお伝えします。

① あいさつの徹底

「なんだ、あいさつか!」と思う方もいるでしょう。

しかし、コミュニケーションの第一歩は「あいさつ」です。

あいさつもないのにコミュニケーションが活性化することはあり得ません。

まず、基本のあいさつを自らしましょう。

② ミュニケーションは「量」、頻度多い声がけをする

コミュニケーションは「深さ」か「頻度」かと言ったら、頻度が大事です。

「先日飲みに行ってたくさん話したよ!」と言って、それ以降顔を合わせても何も話さなければコミュニケーションが取れているとは言えません。

すれ違ったときに声をかける「瞬間コミュニケーション」など、特に上司から部下への頻度多い声がけを心掛けましょう。

③ 書くコミュニケーション

なかなか忙しく顔を合わせることができない、という上司もいます。

とあるお客様のところでは、毎月給与明細に上司がコメントを書いて渡しています。

出張先からハガキを送る上司もいます。

書くコミュニケーションは、わざわざ書いてくれたんだという思いを伝えることができます。

④ 情報発信

隣の部署が何をしているのかわからないなど、同じ会社にいても情報が入らない場合もあります。

「社内報」など取り入れるのもいいでしょう。

また、外出ばかりで部下となかなか顔を合わせることができないという方は、一日一回その日の報告を部下にメールで送るようにしましょう。

これは、一方通行で構いません。

以前、報告メールを毎日続けていると、部下から色々な相談がくるようになり、事前に問題把握ができるようになったということです。

最近では、社内報をeラーニングで配信する企業も多いようです。

いつでも配信、どこでも確認できるので、距離が離れていたり、業務時間が異なる業種に向いていますし、ペーパーレス化によりコストも抑えられ、更新もカンタンです。

⑤ コミュニケーションの時間と場所を作る

あえてコミュニケーションの時間と場所を作ります。

飲食を共にすると、親近感がわきます。

お子さんがいて夜は難しいという方もいるので、お昼でもいいですし、あるお客様の所では、月に1回6時から7時までの食事会をしています。

1時間と短い時間で気軽に参加でき飲みすぎもなく、皆その日を楽しみにしているそうです。

まとめ

コミュニケーションがない、とれない理由はさまざまあるでしょう。

しかし、なんの手立てもうたなければ何も変化はありません。

まず、自分から話しかけるなど動いていきましょう。

できることからスタートすることで、少しずつ変化していきます。

ABOUTこの記事をかいた人

関根美紀子

大手コンサルティング会社にて、人材育成プログラム策定に従事し、1995年に人材育成コンサルタントとして独立。 「すべてを楽しみ成長する」を理念に、大手企業、中小企業、商工会議所での研修、セミナーの豊富な実績を持つ。 「ハートを射止める80の接客術(実業の日本社)」「「お店の「サービス」の基本がイチから身につく本(すばる舎)」 「良い仕事の習慣(すばる舎)」などの執筆も手掛けている。