企業の研修担当者にとって、「全社員に均質な研修を届けたいのに、集合研修では日程調整や会場確保だけで手一杯になる」という悩みは根深いものです。拠点が分散している企業や、シフト勤務の多い業種であればなおさらでしょう。
こうした課題を解決する手段として、eラーニングを活用した研修(以下、eラーニング研修)を導入する企業が増えています。
実際に、厚生労働省の「令和6年度 能力開発基本調査」でも、自己啓発の実施方法として、正社員・正社員以外ともに最も多いのが「eラーニング(インターネット)による学習」であると報告されています。(参照:厚生労働省「令和6年度 能力開発基本調査」)
ここからは、eラーニング研修の基礎知識からメリット・デメリット、研修テーマ別の具体的な活用法、導入ステップまでを体系的に解説します。自社に合ったeラーニング研修の形を見つける参考にしてください。
目次
eラーニング研修は、オンラインで受講できる研修形態
eラーニング研修とは、パソコン・タブレット・スマートフォンなどのデバイスとインターネット環境を使い、動画やスライド、テストなどのデジタル教材で学ぶ研修形態です。これにより、受講者は自分の都合に合わせて好きな時間・場所で学習でき、管理者は受講状況をシステム上でリアルタイムに把握できます。
eラーニング研修は、企業の人材育成におけるOff-JT(職場外研修)の一形態として位置づけられます。厚生労働省の同調査によると、Off-JTを実施した事業所は73.8%に達しており、多くの企業が職場外での教育に取り組んでいることがわかります。
関連記事: eラーニングとは?機能・メリット・活用法や導入時のポイントを解説
eラーニング研修の基本的な仕組み
eラーニング研修の実施には、LMS(Learning Management System:学習管理システム)と呼ばれるプラットフォームを使用するのが一般的です。
※LMSとは、eラーニングの配信・受講管理・テスト・レポートなどを一元的に行うシステムのこと。
LMSを使ったeラーニング研修は、一般的に次のような流れで運用されます。
- 管理者がコースを作成・登録する ─ 動画やスライド、テスト、アンケートなどの教材をLMS上にアップロードし、受講対象者や受講期限を設定する
- 受講者がオンラインで学習する ─ PC・スマートフォンなどからLMSにアクセスし、動画視聴やテストの受験を行う
- 管理者が進捗を確認・フォローする ─ LMSのレポート機能で受講状況やテスト結果を確認し、未受講者にはリマインドを送る
関連記事: LMS(学習管理システム)とは?特徴や導入・活用事例を解説
オンライン研修・集合研修との違い
eラーニング研修と混同されやすいのが「オンライン研修」と「集合研修」です。3つの違いを整理しておきましょう。
| 項目 | eラーニング研修 | オンライン研修 | 集合研修 |
|---|---|---|---|
| 実施形態 | 非同期型(好きな時間に受講) | 同期型(Zoomなどでライブ配信) | 同期型(会場に集合) |
| 場所の制約 | なし | なし(ネット環境は必要) | 会場が必要 |
| 講師の必要性 | 不要(録画コンテンツ) | 必要(リアルタイムで進行) | 必要 |
| 受講者同士の交流 | 限定的 | 可能(チャット・ブレイクアウトルーム) | 容易 |
| 受講進捗の管理 | LMSで自動管理 | 別途管理が必要 | 別途管理が必要 |
eラーニング研修の最大の特徴は「非同期型」であり、つまり受講者が自分のタイミングで学べる点にあります。一方で、ディスカッションやロールプレイなどの双方向コミュニケーションが必要な研修は、オンライン研修や集合研修のほうが適しています。
関連記事: オンライン研修とeラーニングの違い|メリット・デメリットを比較
eラーニングで研修を行う5つのメリット
eラーニング研修を導入する企業が増えている背景には、従来の集合研修では得られない明確なメリットがあります。
時間・場所を問わず受講できる
eラーニング研修は、インターネットに接続できる環境さえあれば、オフィスでも自宅でも移動中でも受講できます。
とくに全国に拠点を持つ企業にとって、この柔軟性は大きな価値があります。たとえば、フジ産業株式会社では「事業所が国内各地に点在し、勤務する時間帯や曜日が異なる社員が多い」という課題をeラーニング研修で解決しました。シフト勤務の社員も含めて、全員が同じ内容を学べる環境を実現しています。
研修コストを削減できる
集合研修には、会場費・交通費・宿泊費・講師謝礼・資料印刷費など、研修内容以外のコストが多くかかります。しかし、eラーニング研修に移行すると、これらの付帯コストを大幅に圧縮できます。
ただし、eラーニング研修にもLMSの月額利用料やコンテンツ制作費が発生します。「コスト削減」を検討する際は、集合研修の付帯コストとLMSの運用コストを具体的に比較するとよいでしょう。
研修品質を均一に保てる
集合研修では、講師の力量や当日のコンディションによって研修の質にばらつきが出るケースがあります。その一方で、eラーニング研修であれば、同じ動画教材を全社員に配信するため、拠点や受講タイミングにかかわらず均一な品質の研修を届けられます。
法改正やルール変更があった場合でも、教材を1か所修正すれば全社に反映される点も管理上のメリットです。
受講状況をデータで管理できる
LMSのレポート機能を活用すれば、「誰が」「いつ」「どのコースを」「どこまで受講したか」を一覧で確認できます。さらに、未受講者への自動リマインドや、テスト結果の分析も可能です。
▼受講進捗やテスト結果を確認できるレポート画面のイメージ

株式会社ぐるなびでは、AirCourse導入前に、数百名の営業メンバーの受講管理を複数のExcelファイルで行っていました。LMSへの移行により、受講進捗の確認からアンケート結果管理、レポーティングまでを一元化し、管理工数を大幅に削減しています。
社員の自律的な学習を促進できる
eラーニング研修は「受けさせる研修」だけでなく、「自ら学ぶ研修」としても機能します。LMS上に幅広いテーマのコースが用意されていれば、社員が自分のキャリアや課題に合わせてコースを選び、主体的に学習を進められます。
経済産業省が提唱する「人的資本経営」の考え方※でも、人材への教育を「コスト」ではなく「投資」と捉え、社員一人ひとりの成長を企業価値の向上につなげる視点が示されています。eラーニング研修は、この考え方を実現するインフラとして活用できます。
※「人材版伊藤レポート2.0」(2022年5月公表)では、人材戦略と経営戦略の連動が求められ、教育投資の可視化が人的資本経営の実践に欠かせないとされています。
参照:経済産業省「人的資本経営 ~人材の価値を最大限に引き出す~」
eラーニング研修のデメリットと対策
eラーニング研修にはメリットが多い一方で、導入前に知っておくべきデメリットもあります。ここでは代表的な3つの課題と、それぞれの対策を紹介します。
受講者のモチベーション維持が難しい
eラーニング研修は「いつでも受講できる」からこそ、「いつまでも受講しない」という状態に陥りやすい面があります。集合研修のような強制力がないため、後回しにされるリスクがあります。
対策例:
- 受講期限を設定し、自動リマインドを送る ─ LMSの通知機能で定期的に受講を促す
- 受講状況を組織内で可視化する ─ 株式会社wevnalでは、毎週の全社チャットで「何名が合格し、何名が未受講か」を共有し、受講率をほぼ100%に維持している
- マネージャー層を巻き込む ─ 上長からの声かけは受講促進に直結する
実技やディスカッションには向かない
接客ロールプレイや機械操作の実習、グループディスカッションなど、体験や対話が中心の研修はeラーニングだけでカバーするのが困難です。
対策例:
eラーニングで事前に基礎知識を学び、集合研修やOJTで実技や議論を行う「ブレンディッドラーニング」が有効です。フジ産業株式会社では、傾聴力研修の事前課題としてeラーニングの動画教材を配信し、Zoomでのオンライン研修では動画の内容を題材にディスカッションを行う「反転学習」形式を取り入れています。
関連記事: ブレンディッドラーニングとは?導入メリットや実践例を紹介
コンテンツの準備に工数がかかる
eラーニング研修の教材を自社でゼロから作ると、企画・撮影・編集・テスト作成など、相応の工数が必要です。
対策例:
- LMS標準コンテンツを活用する ─ たとえばAirCourseでは、ビジネスマナー・コンプライアンス・リーダーシップなど1,000コース以上の動画研修が受け放題で提供されており、導入後すぐに研修を開始できる
- 既存資料をeラーニング化する ─ PowerPointやPDFをそのままLMSにアップロードし、テストやアンケートを付け加えてコースを構成する方法もある
- 段階的に自社コンテンツを追加する ─ まず標準コンテンツで運用を軌道に乗せ、自社固有のノウハウは後から順次コンテンツ化していく
eラーニングが活用される主な研修テーマ
eラーニング研修は幅広い研修テーマに対応できますが、とりわけ効果を発揮しやすいテーマがあります。ここでは代表的な5つの研修テーマについて、eラーニングとの相性と活用のポイントを解説します。
新入社員研修 ─ ビジネスマナーや社内ルールを入社前から学べる
新入社員研修は、eラーニングが最も活用されている研修テーマの一つです。
ビジネスマナー、報連相、社内システムの使い方など、「全員に同じ内容を伝える」研修はeラーニングとの相性が良好です。入社前の内定者に対してLMSのアカウントを発行し、入社までに基礎知識を習得してもらう「入社前研修」としても活用できます。
eラーニングで座学を済ませておくことで、入社後の集合研修やOJTでは実践的なワークに時間を使えるようになります。
eラーニングで実施しやすい新入社員研修の例:
- ビジネスマナー(敬語・名刺交換・電話応対・メール作成)
- ビジネスマインド(社会人としての心構え・主体性・責任感)
- 社内ルール・情報セキュリティの基本
- 報連相の基本
関連記事: 新人研修でeラーニング活用|6つのメリットと注意点
コンプライアンス・ハラスメント研修 ─ 全社一斉に同じ内容を届けられる
コンプライアンス研修やハラスメント防止研修は、全社員が受講対象となるケースが大半です。集合研修で全社員をカバーしようとすると、何度も同じ研修を開催する必要があり、運営側の負担が膨大になります。
eラーニングであれば、1つの教材を全社員に一斉配信し、LMSで受講状況を自動管理できます。「誰が未受講なのか」を即座に把握してリマインドを送れるため、受講漏れの防止にも効果的です。
法改正や新たな社会的要請に応じて教材を更新しやすい点も、コンプライアンス研修でeラーニング研修が選ばれる理由の一つです。
関連記事: コンプライアンス研修をeラーニングで行うメリットやコツを解説
管理職・リーダー研修 ─ 多忙な管理職が隙間時間で受講できる
管理職やリーダー層は日常業務が多忙で、丸1日の集合研修に参加する時間を確保しにくい傾向があります。eラーニングであれば、通勤時間や業務の合間に少しずつ学習を進められます。
マネジメント、リーダーシップ、部下育成、評価面談のスキルなど、管理職に必要なテーマは多岐にわたります。eラーニングのコースライブラリから必要なテーマを選んで受講するスタイルは、忙しい管理職の学習スタイルに合っています。
関連記事: 管理職研修にはeラーニング導入が効果的|講座例や活用事例を解説
DX・ITスキル研修 ─ 最新テーマをコース追加ですぐに展開できる
DXやITスキルの領域では、テクノロジーの進化に伴って、学ぶべき内容が短い期間で更新されていきます。生成AIの活用、データ分析の基礎、クラウドサービスの操作など、半年前にはなかったテーマが研修ニーズになることも珍しくありません。
eラーニングであれば、新しいテーマのコースを追加するたびに全社に素早く展開できます。外部講師を手配する必要がないため、タイムリーに最新テーマの研修を開始できるのが強みです。
経済産業省の試算では、2030年にはIT人材が最大79万人不足すると見込まれており、全社員のデジタルリテラシー向上は多くの企業で急務となっています。eラーニングによるDX・ITスキル研修は、この課題に対応する手段の一つです。
関連記事: DX研修向けeラーニングの選び方|導入メリットや運用のコツを紹介
全社一斉研修(情報セキュリティ等) ─ 受講率の把握と未受講者フォローが容易になる
情報セキュリティ研修や個人情報保護研修など、全社員に受講を義務づける研修では「受講率100%の達成」が運営上の最大課題です。
集合研修では参加できなかった社員への再実施に手間がかかりますが、eラーニングならLMS上で未受講者リストを自動抽出し、リマインドメールを送るだけで済みます。実際に、フジ産業株式会社では、安全衛生講習会をeラーニング化することで「受講すべき人に全員受講を徹底させられるようになった」という効果を実感しています。
eラーニング研修を導入する5つのステップ
eラーニング研修の導入は、いきなり全社展開するのではなく、段階を踏んで進めるのが成功のポイントです。
ステップ1:研修課題と目的を明確にする
まず、「なぜeラーニング研修を導入するのか」を明確にしましょう。
- 集合研修の運営負荷を軽減したい
- 全社員にコンプライアンス研修を確実に受講させたい
- 新入社員研修の品質を均一化したい
- 社員の自律的な学習を支援したい
課題と目的が曖昧なままeラーニング研修を導入すると、「ツールを入れたが活用されない」という状態に陥りやすくなります。導入の起点を「課題の解決」に置くことで、ツール選定や運用設計の判断基準が定まります。
ステップ2:LMS(学習管理システム)を選定する
eラーニング研修の成否はLMS選定にかかっているといっても過言ではありません。選定時に確認すべき主なポイントは次のとおりです。
| 観点 | チェック項目 |
| コンテンツ | 標準コンテンツの量・質・テーマの幅・更新頻度 |
| コース作成 | 自社オリジナル教材(動画・PPT・PDF)のアップロード対応 |
| 管理機能 | 受講状況レポート・自動リマインド・組織階層管理 |
| 使いやすさ | 管理者・受講者双方にとって直感的に操作できるUI |
| コスト | 初期費用・月額料金・ユーザー追加時の料金体系 |
| セキュリティ | ISO認証・SSO対応・IPアドレス制限 |
関連記事: eラーニング導入ガイド|適切な手順と選び方、活用事例まで解説
ステップ3:コンテンツを準備する
LMSを選定したら、研修コンテンツを準備します。方法は大きく3つあります。
1. LMSの標準コンテンツを活用する
LMSベンダーが提供する既成コンテンツを利用する方法です。ビジネスマナー、コンプライアンス、マネジメントなど汎用性の高いテーマは、標準コンテンツでカバーできるケースが多いです。
2. 自社オリジナルコンテンツを作成する
社内の業務フロー、商品知識、独自のノウハウなど、自社固有の内容は自社で教材を作成する必要があります。動画撮影が難しい場合は、既存のPowerPoint資料に音声を吹き込む方法でも十分にeラーニング教材として機能します。
▼動画やスライドをもとに自社オリジナル教材を作成する画面のイメージ

3. 標準コンテンツと自社コンテンツを組み合わせる
多くの企業で採用されているのが、この「ハイブリッド型」です。汎用テーマは標準コンテンツで効率的にカバーし、自社固有の内容だけをオリジナルで作成することで、コンテンツ準備の工数を抑えつつ自社に合った研修体系を構築できます。
ステップ4:パイロット運用で検証する
全社展開の前に、まず一部の部署や対象者でパイロット運用を実施しましょう。確認すべきポイントは次の3つです。
- 操作性 ─ 受講者がスムーズにログイン・受講できるか
- コンテンツの適切さ ─ 内容のレベルや長さが受講者に合っているか
- 管理のしやすさ ─ レポート確認やリマインド送信がスムーズに行えるか
パイロット運用で出た課題やフィードバックをもとに、コンテンツの調整や運用ルールの修正を行ってから全社展開に進めることで、スムーズな定着につながります。
ステップ5:全社展開と効果測定を行う
パイロット運用で検証が済んだら、対象を全社に広げます。全社展開後は、定期的に効果測定を行い、研修の改善サイクルを回していきましょう。
効果測定の主な指標:
| 指標 | 確認内容 |
| 受講率 | 対象者のうち何%が受講を完了したか |
| テストの正答率 | 研修内容がどの程度理解されているか |
| 受講者アンケート | 研修内容の満足度・実務への活用意向はどうか |
| 業務への反映度 | 研修後の行動変容が見られるか(上長ヒアリング等) |
eラーニング研修の効果を高める4つのポイント
eラーニング研修は「導入して終わり」ではなく、運用の工夫によって効果が大きく変わります。ここでは、研修効果を高めるための4つの実践ポイントを紹介します。
集合研修と組み合わせる(ブレンディッドラーニング)
eラーニングですべての研修を完結させようとするよりも、集合研修やOJTと組み合わせる「ブレンディッドラーニング」のほうが、学習効果は高まりやすくなります。
たとえば、「eラーニングで基礎知識を事前に学習し、集合研修でグループワークやロールプレイを実施し、その後にeラーニングで振り返りテストを行う」という流れを組むと、集合研修の時間を演習やディスカッションに集中させられます。
関連記事: ブレンディッドラーニングとは?導入メリットや実践例を紹介
1本5~10分のマイクロラーニングで完了率を上げる
30分や1時間の長い動画は、途中で離脱される確率が高くなります。1本5~10分程度の短い動画に区切る「マイクロラーニング」のスタイルにすると、通勤中や業務の隙間時間でも受講しやすくなり、完了率の向上につながります。
フジ産業株式会社でも、動画コンテンツを「チャプターごとに10~15分程度に分ける」工夫を行い、忙しい社員でも無理なく学習できる環境を整えています。
関連記事: マイクロラーニングとは?導入メリットや定着率向上のポイントを解説
受講ルールとフォローアップの仕組みを作る
「いつでも受講できる」環境だけでは、受講が後回しにされがちです。受講率を維持するには、運用面での仕組みづくりが欠かせません。
効果的な仕組みの例としては、次のようなものがあります。
- 受講期限の設定 ─ 「今月末まで」など明確な期限を定める
- 自動リマインド通知 ─ LMSの機能で未受講者に定期的にリマインドを送る
- 受講状況の可視化 ─ 組織別の受講率を社内で共有し、自然な受講促進につなげる
- 上長からの声かけ ─ マネージャー会議で未受講者リストを共有し、現場から受講を促してもらう
株式会社wevnalでは、これらの施策を組み合わせることで受講率をほぼ100%に維持しています。同社の担当者は「なぜ受講すべきかの目的を明確にして『自分ごと』で捉えてもらうこと」「運営側がリマインドを怠らないこと」「マネージャーや同部署のメンバーからの呼びかけがあること」の3点が高い受講率を実現するポイントだと語っています。
レポート機能で効果測定を実施する
eラーニング研修の強みの一つは、受講データを蓄積・分析できる点です。LMSのレポート機能を使い、受講率・テスト正答率・コース別完了率などを定期的に確認しましょう。
そのうえで、データに基づいて「受講率が低いコースの原因は何か」「テストの正答率が低いのはどの設問か」を分析することで、コンテンツや運用方法を具体的に改善できます。
経済産業省の「人材版伊藤レポート2.0」が示すように、人的資本経営では教育投資の効果を可視化し、ステークホルダーに開示する流れが加速しています。eラーニングの受講データは、そのまま人的資本に関する情報開示の根拠としても活用できる可能性があります。
関連記事: 研修の効果測定とは|4つの評価レベルと段階別の測定手法を解説
eラーニング研修の導入事例
ここでは、AirCourseを導入してeラーニング研修を活用している3社の事例を紹介します。
株式会社ぐるなび様 ─ 研修管理の煩雑さを解消し、受講状況を一元管理

株式会社ぐるなび様では、数百名の営業メンバーの受講管理を複数のExcelファイルで行っており、再研修の日程調整や管理に膨大な手間が発生していました。
AirCourse導入後は、営業メンバー向けの導入研修・フォローアップ研修・勉強会動画の共有をLMS上に集約。営業プロセスを分解した自社オリジナルコンテンツも作成し、受講進捗の確認からアンケート結果管理、レポーティングまでを一元管理できる体制を整えました。
株式会社wevnal様 ─ 毎月の受講管理・資料作成の工数を大幅削減

株式会社wevnal様では、毎月のコンプライアンス研修を自作資料で実施しており、資料作成と受講管理に大きな負担がかかっていました。
AirCourse導入後は、標準コースとオリジナルコンテンツを組み合わせて毎月のコンプライアンス研修を実施。理解度テスト・アンケートもLMS上で管理する運用に切り替え、運営側の工数を大幅に削減しました。受講率はほぼ100%を維持しています。
フジ産業株式会社様 ─ 全国の事業所に平等な学習機会を提供

フジ産業株式会社様では、事業所が全国に点在し、シフト勤務の社員が多いため集合研修での全員参加が困難な状況でした。
AirCourse導入後は、安全衛生講習会のeラーニング化や、階層別研修の事前課題としての動画配信、反転学習形式の活用を進めています。空いた時間に受講できる柔軟性が社員から好評で、受講者と講師の双方にとって効率的な学習環境を実現しました。
まとめ:eラーニングを活用した研修で社員教育の質と効率を両立させる
eラーニング研修は、時間・場所の制約をなくし、研修品質の均一化と管理工数の削減を同時に実現できる研修手法です。
新入社員研修やコンプライアンス研修のように「全員に同じ内容を届ける」テーマとの相性が特に良く、さらに、管理職研修やDX研修のように「忙しい社員が隙間時間で学ぶ」用途にも適しています。
導入を成功させるためのポイントを改めて整理します。
- 課題と目的を明確にしてからLMSを選定する ─ 「何を解決したいのか」が先、ツール選びはその後
- 標準コンテンツを活用して早期に運用を開始する ─ 自社コンテンツの制作は段階的に
- 受講率を維持する運用の仕組みを作る ─ 期限設定・リマインド・上長の巻き込み
- 集合研修やOJTとの組み合わせで効果を最大化する ─ eラーニングだけで完結させない
AirCourseは、1,000コース以上の動画研修が受け放題で利用でき、初期費用0円・月額200円/名~で導入できるクラウド型eラーニングシステムです。自社オリジナルコースの作成、受講管理レポート、組織階層管理など、eラーニング研修の運用に必要な機能を備えています。
「まずは自社で試してみたい」という方に向けて、30日間の無料トライアルを提供しています。
eラーニング研修に関するよくある質問
最後に、eラーニング研修に関するよくある質問にお答えします。
Q. eラーニング研修に向いている研修テーマは?
コンプライアンス研修、情報セキュリティ研修、ビジネスマナー研修、新入社員研修など、全社員に同じ内容を届けるテーマが特に向いています。実技演習やディスカッション中心のテーマは集合研修やOJTとの併用が効果的です。
Q. eラーニング研修の費用相場はどのくらい?
クラウド型LMSの場合、初期費用は無料~数十万円、月額は1ユーザーあたり数百円~が一般的です。AirCourseは初期費用0円・月額200円/名~(年間契約1,000名利用時)で、1,000コース以上の動画研修が受け放題です。オンプレミス型は初期費用が数百万円規模になるケースもあります。
Q. eラーニングだけで研修を完結できる?
知識習得が目的の研修であれば、eラーニングだけで完結できるテーマも多くあります。実技・ロールプレイ・ディスカッションが必要なテーマは、集合研修やOJTとの組み合わせ(ブレンディッドラーニング)が効果的です。法定研修はeラーニングでの実施に要件がある場合もあるため、事前に確認してください。
Q. 人材開発支援助成金はeラーニング研修にも適用される?
一定の要件を満たせば、eラーニング研修による訓練も助成対象になります。「事業展開等リスキリング支援コース」では中小企業で最大75%の助成率が適用されるケースがあります。制度の詳細は年度ごとに変更されるため、申請前に厚生労働省の公式サイトで最新情報を確認してください。
関連記事: eラーニング対象の「人材開発支援助成金」とは?条件や申請方法を詳しく解説






