ハラスメント研修対応のeラーニング5選|講座一覧と選び方を紹介

2026年10月のカスハラ対策義務化に向けて、ハラスメント研修の教材を見直す企業が増えています。「全社員に同じ教材を受講させる」だけでは、管理職に求められる相談対応や、業務指導と叱責の境目など、現場で迷いやすい論点まで十分に伝わりません。

本記事では、受講対象に応じた講座の整理、ハラスメント対策に強いeラーニング5社の比較、導入後の運用設計をまとめました。自社の対象範囲に合った研修ラインナップを組み立てる判断材料として、ぜひ最後までご覧ください。

ハラスメント研修に適した講座一覧

まず押さえたいのは、自社が「どの種類のハラスメント研修」を「誰に」受講してもらうべきかという全体像です。種類と対象者を整理しないまま1本のコースを全社員へ配信すると、行動変容につながりにくくなります。

ここでは、種類別の5本柱、管理職/一般職の教材分け、ケーススタディ型教材という3つの視点で、必要な講座を整理します。

種類別の講座

ハラスメント講座は、法定3類型に新領域を加えた5本柱で考えると過不足がありません。パワハラ・セクハラ・マタハラは事業主に防止措置が義務付けられた法定類型です。これに2026年10月から義務化されるカスハラ、任意領域のSOGIハラを加えます。

それぞれの講座で押さえるべき論点は、種類によって異なります。定義の暗記だけでなく、判断基準とグレーゾーンまで扱うことで、現場の迷いに応えられる教材になります。

種類講座で押さえるべき論点講座例
パワハラ6類型の理解と、正当な業務指導との線引き一般社員のためのパワハラ防止講座①〜④
セクハラ対価型・環境型の区別と、無自覚な発言の防止一般社員のためのセクハラ防止講座①〜④
マタハラ妊娠・出産・育児休業など制度利用への嫌がらせハラスメント防止研修_①マタニティハラスメント
カスハラ顧客対応の現場での「正当な要求」との判断基準自分と職場を守る!カスタマーハラスメント対策①〜⑤
SOGIハラ性的指向・性自認に関する言動とアウティングの防止LGBT理解増進法とは

カスハラは、2026年10月の対策義務化を控え、新たに整備が必要な領域です。SOGIハラは法定義務の外ですが、アウティングを含む配慮として教材に組み込む企業が増えています。

参照:厚生労働省「雇用・労働職場におけるハラスメントの防止のために」

階層別で必須となる講座

同じ種類のハラスメントでも、管理職と一般職では学ぶべき論点が変わります。立場によって担う役割が異なるため、教材を分けて受けさせると実効性が上がります。

管理職向けは、自身が行為者にならない知識に加えて、相談を受ける側としての対応が中心になります。具体的には、次の3点を扱う講座群です。

  • 自身の言動が指導の範囲か、ハラスメントかを判断する基準
  • 部下から相談を受けたときの初動と、やってはいけない対応
  • 行為者・被害者双方への対応と、プライバシー保護の進め方

一般職向けは、自分や同僚を守る視点と、無自覚な加害を防ぐ視点が軸になります。受けさせるべき講座は、おおむね次のとおりです。

  • 自分が被害を受けたときの相談先と、記録の残し方
  • 同僚の異変に気づいたときに取るべき行動
  • 無自覚な加害者にならないための、言動の基礎知識

この2層に分けることで、「全社員に同じ1本」では伝わりにくかった論点を、それぞれの立場に合わせて届けられます。

ケーススタディ・判例ベース教材

定義の説明とテストだけの教材では、現場での判断力につながりにくい面があります。実際の職場で迷うのは、業務指導と叱責の境目、親しみのある言動と嫌がらせの境目といったグレーゾーンだからです。

そこで、具体シナリオや判例、厚労省指針を反映した教材を組み合わせます。例えば、過重な業務と上司の対応が問われた電通事件のように、社会的に確立した判例は教材の説得力を高めます。ただし、個別判例の細部は専門解説に委ね、教材では論点の理解にとどめるのが安全です。

参照:厚生労働省「あかるい職場応援団」

行動変容に届く講座かどうかは、次のチェックリストで確認できます。

  • 定義・判断基準に加えて、グレーゾーン事例が含まれているか
  • 業務指導/恋愛感情/配慮との境目をシナリオで扱っているか
  • 主要判例や厚労省指針が教材に反映されているか
  • 受講後に自分の言動を振り返る設問があるか

これらを満たす教材を選ぶと、「知っている」状態から「現場で判断できる」状態へ近づけます。

ハラスメント対策に強いeラーニングシステム5選

ここまで整理した「種類別×対象者別の網羅性」「ケーススタディ型教材」を満たし、さらに2026年10月のカスハラ義務化のような最新の法改正に教材が追従するかを軸に、サービスを5社紹介します。

サービス料金(月額目安)特徴
AirCourse200円/名〜(年間契約・1,000名利用時の最安条件)種類別×対象者別の標準コースを網羅。30日間の無料トライアル
manebi eラーニング要問い合わせハラスメント研修カテゴリあり(種別は要問い合わせ)。デモアカウントあり
Cloud Campus月70,000円〜(プラン定額・ユーザー数無制限)ハラスメント職場づくり等の標準コース。カスハラは要問い合わせ
Schoo for Business要問い合わせ9,000本以上の動画から最新トレンドを継続学習(個別コース名は要問い合わせ)
learningBOX5,500円/月〜(100アカウント・年間契約)標準コースなし。相談窓口や社内通報フローを自社制作教材で補う

料金・コース・認証などは記事公開時点の公式サイト掲載情報です。標準コンテンツの提供条件はプランにより異なります。

AirCourse(KIYOラーニング株式会社)

AirCourseは、KIYOラーニング株式会社が運営するクラウド型LMSです。初期費用0円、月額200円/名〜(年間契約・1,000名利用時の最安条件)で導入できます。

ハラスメント領域では、種類別・対象者別の講座を標準で揃えています。横断的に学べる「事例で学ぶ『しない・させない』ためのハラスメント総合研修」に加え、「自分と職場を守る!カスタマーハラスメント対策①〜⑤」を用意しています。管理職向けの「パワハラ防止講座①〜④」「セクハラ防止講座①〜④」、一般社員向けの同シリーズもあり、自社で受講させたい講座を種類別・対象者別に組み立てやすい構成です。

自社の独自ルールや相談窓口情報を組み合わせた、オリジナルコースの作成にも対応します。既製教材で基礎知識を学んだうえで、社内の相談窓口や通報手順を同じコース内で伝えられるため、受講後の行動につなげやすくなります。セキュリティ認証はISO27001を取得しており、30日間の無料トライアル(フリープラン)から操作感を確認できます。

項目内容
運営会社KIYOラーニング株式会社
初期費用0円
月額料金200円/名〜(年間契約・1,000名利用時の最安条件)
ハラスメント講座ラインナップ種類別(パワハラ・セクハラ・マタハラ・カスハラ等)×対象者別(管理職・一般社員)を網羅
2026年カスハラ義務化対応カスタマーハラスメント対策コースあり
ケーススタディ型教材あり(「事例で学ぶ」シリーズ等)
オリジナルコース作成可(自社相談窓口情報・独自ルールを組み合わせて配信可)
セキュリティ認証ISO27001
無料トライアル30日間(フリープラン)
公式サイトhttps://aircourse.com/

主な標準コース

コース名概要
事例で学ぶ「しない・させない」ためのハラスメント総合研修パワハラ・セクハラ・マタハラの法定3類型を事例ベースで横断学習。全社員への年次必修コースとして配信し、種類別の基礎を一気に揃えられる
管理職のためのパワハラ防止講座パワハラ防止法とパワハラの定義から、指導との境界線・相談を受けた際の対応まで管理職目線で学ぶ。部下を持つ層への上乗せ研修として活用できる
自分と職場を守る!カスタマーハラスメント対策①〜⑤2026年10月のカスハラ義務化に対応した5本構成。判断基準・基本姿勢・組織対応・自分自身のケアまで網羅し、顧客接点のある全社員へ配信できる

eラーニング活用の課題解決に、今すぐ使える実践ツールを

eラーニング活用の重要性は分かっている。でも「具体的にどう運用するか」「結局どのeラーニングシステムが自社に合うのか」で多くの企業が迷い、思うような成果が出せずにいます。あなたの組織も同じ悩みを抱えていませんか?

そんな課題を解決するために、900社以上が導入し成果を上げている「実践的な研修ノウハウ」と「幅広いニーズに対応するeラーニングシステム」をまとめた資料を無料でご用意しました。

1,000コース・6,000本以上の動画研修が受け放題の「eラーニングシステム」の詳細
AirCource(eラーニング)導入企業の具体的な成功事例と効果測定方法
階層×カテゴリでまとめた動画研修(標準コース、標準学習パス)の全体像

理論から実践へ着実にステップアップし、組織の成長を加速させたい方は、今すぐ以下資料をご活用ください。

【無料】『AirCourse資料3点セット』をダウンロードする

manebi eラーニング(株式会社manebi)

manebi eラーニングは、株式会社manebiが提供するクラウド型LMSです。約8,000教材を備え、AIが受講者に合わせた最適な学習プランを自動で構築する点が特徴です。導入実績は累計6,900社とされています。

ハラスメント領域では、公式に「ハラスメント研修」のカテゴリを掲げ、情報セキュリティなどと並ぶ必須教材として位置づけています。

オリジナルコース用の教材アップロードは100GBまで可能です。料金は全プランが非公開で、要問い合わせとなります。導入前にデモアカウントで試せます。

項目内容
運営会社株式会社manebi
初期費用要問い合わせ
月額料金要問い合わせ
ハラスメント講座ラインナップハラスメント研修カテゴリあり(種別・対象者別は要問い合わせ)
2026年カスハラ義務化対応要問い合わせ
ケーススタディ型教材要問い合わせ
オリジナルコース作成可(100GBまで)
セキュリティ認証要問い合わせ
無料トライアルデモアカウントあり
公式サイトhttps://manebi.co.jp/

Cloud Campus(株式会社サイバー大学)

Cloud Campusは、ソフトバンクグループ傘下の株式会社サイバー大学が提供するクラウド型LMSです。ユーザー数が増えても費用が変わらない定額制で、導入は240社以上・160万人以上に上ります。

ハラスメント領域では、コンプライアンスカテゴリに「ハラスメントのない職場づくり」「事前予防編/事後対応編」「LGBTQからD&Iを考える」などを学べます。

これらの標準コンテンツは、ベース料金に含まれないコンテンツパック(オプション)扱いです。セキュリティはISMS(ISO/IEC 27001)認証を取得し、無料トライアルを用意しています。

項目内容
運営会社株式会社サイバー大学(ソフトバンクグループ傘下)
初期費用100,000円〜(Entry)/200,000円(Standard)/500,000円(Pro)
月額料金70,000円〜(Entry)〜360,000円(Pro)/ユーザー数無制限
ハラスメント講座ラインナップハラスメントのない職場づくり・LGBTQ/D&I等(カスハラは要問い合わせ)
2026年カスハラ義務化対応要問い合わせ
ケーススタディ型教材事前予防編・事後対応編あり
オリジナルコース作成要問い合わせ
セキュリティ認証ISMS(ISO/IEC 27001)
無料トライアルあり
公式サイトhttps://cc.cyber-u.ac.jp/

主な標準コース(コンテンツパック扱い)

コース名概要
ハラスメントのない職場づくりハラスメント全般
事前予防編:ハラスメントが起こらない職場になるために予防
事後対応編:ハラスメントが起こらない職場になるために事後対応

Schoo for Business(株式会社Schoo)

Schoo for Businessは、株式会社Schooが提供する法人向けオンライン研修・eラーニングです。9,000本以上の動画コンテンツを21カテゴリで備え、年間約600本(月50本ペース)の新規追加で最新トレンドに継続対応する点が特徴です。

ハラスメント領域では、コンプライアンスやビジネス基礎を含む幅広いカテゴリから選択して配信できます。生放送授業へのリアルタイム参加と録画アーカイブの組み合わせで、カスハラ義務化など最新の内容を継続的に学ぶ運用に向いています。

項目内容
運営会社株式会社Schoo
初期費用要問い合わせ
月額料金要問い合わせ
ハラスメント講座ラインナップ9,000本以上の動画から選択(種別・対象者別のコース名は要問い合わせ)
2026年カスハラ義務化対応要問い合わせ(生放送授業で最新動向の継続学習は可能)
ケーススタディ型教材要問い合わせ
オリジナルコース作成Schoo監修コンテンツが中心(自社オリジナル教材は要問い合わせ)
セキュリティ認証要問い合わせ
無料トライアル要問い合わせ
公式サイトhttps://schoo.jp/biz

learningBOX(learningBOX株式会社)

learningBOXは、learningBOX株式会社(兵庫県たつの市)が提供するクラウド型LMSです。10アカウントまで永年無料のフリープランがあり、有料プランは100アカウント5,500円/月〜の低価格帯で始められます。動画・PDF・PowerPointのアップロードによる自社制作教材配信と、クイズ・テスト・アンケート・課題提出機能、AI顔認証による不正対策が提供されています。

ハラスメント領域では、ハラスメント防止の標準コースは付属しません。代わりに、コンテンツマーケットプレイス「learningBOX ON」で必要なコースを購入するか、自社で教材を制作して配信する設計です。社内の相談窓口情報、通報手順、自社で起きたインシデント事例といった自社固有のルールを教材化するのに向きます。

セキュリティ面ではISO/IEC 27001:2022を本社・東京オフィスで取得しています。

項目内容
運営会社learningBOX株式会社
初期費用0円
月額料金フリープラン0円(10アカウント)/スターター5,500円/月〜(100アカウント・年間契約)
ハラスメント講座ラインナップ標準コースなし(learningBOX ONで購入、または自社制作で配信)
2026年カスハラ義務化対応自社制作または learningBOX ON 購入で対応
ケーススタディ型教材自社事例の教材化が可能
オリジナルコース作成対応(動画・PDF・PowerPoint・テスト・アンケート)
セキュリティ認証ISO/IEC 27001:2022(本社・東京オフィス)
無料トライアルフリープラン(10アカウント・無期限・全機能)
公式サイトhttps://learningbox.online/

導入後にハラスメント研修を職場に定着させる運用設計

eラーニングシステムを選んだあとは、導入後の運用設計が成果を分けます。ハラスメント研修は「受けさせた」で終わらせず、定着と効果測定まで設計することで、組織の対策として機能します。

ここでは、受講の業務リズムへの組み込み、相談窓口との一体化、法改正・インシデント時の差し替えという3つの観点で運用プロセスを整理します。

受講の業務リズムへの組み込み

ハラスメント研修は、配信タイミングを業務リズムに組み込むと定着します。軸になるのは、入社時・期初・年次という3点です。

入社時は新入社員への基礎教育、期初は全社の意識づけ、年次はカスハラ義務化のような法改正に合わせた更新という役割分担です。各タイミングで自動リマインドを設定すれば、未受講者への督促を手作業で追わずに済みます。業務時間内に受講できる運用にすると、受講率も安定します。

配信スケジュールとリマインドを仕組み化することで、「受けさせた」を確実な記録として残せます。

自社の相談窓口や通報フローを教材に接続する

既製教材だけでは、自社の相談窓口や通報手順までは伝わりません。そこで、教材の末尾に自社固有の情報を組み合わせて配信する設計が有効です。

具体的には、相談窓口の連絡先、社内通報の手順、処分基準といった自社ルールを、既製教材の後ろに接続します。汎用型LMSのオリジナルコース機能を使えば、「既製教材+自社ルール」を1本のコースにまとめられます。受講者は、知識と「困ったときの行き先」をセットで学べます。

さらに、受講記録を社内通報やコンプライアンス監査の証跡として残せます。「全社員が窓口情報を含む研修を修了している」という記録は、防止措置を講じた裏付けにもなります。

法改正やインシデント発生に合わせて教材を更新する

ハラスメント関連法は改正が続き、社内でインシデントが起きることもあります。こうした変化に備えて、教材を差し替える年次プロセスを決めておくと運用が安定します。

回すのは、「法改正の検知 → 教材の差し替え → 再配信 → 受講確認」という流れです。2026年10月のカスハラ義務化のような節目では、このルーティンに沿って教材を更新し、対象者へ再配信します。インシデント発生時も、関連する教材を差し替えて再受講を求める形で対応できます。

あわせて、効果測定の観点を運用に組み込みます。相談件数や通報件数の年次推移を追うことで、研修が職場の状態にどう影響したかを把握できます。受講率だけでなく、こうした指標と合わせて見ることで、次の打ち手を判断しやすくなります。

まとめ:対象範囲と種類を整理して自社に合うシステムを選ぼう

ハラスメント研修のeラーニングは、「どの種類を」「誰に」「どんな中身で」配信するかを自社に当てはめて設計することで、形式的な実施にとどまらない研修に近づきます。パワハラ・セクハラ・マタハラ・カスハラ・SOGIハラの5本柱を整理し、管理職と一般職で内容を分け、ケーススタディや判例ベースの教材でグレーゾーンの判断力を養うことが大切です。

サービス選定では、種類別×対象者別の網羅性、ケーススタディ型教材の有無、最新法改正への教材追従を判断軸にすると、自社の対象範囲に合うラインナップへ絞り込みやすくなります。

導入後は、入社時・期初・年次の3点で配信し、相談窓口や通報フローを教材とセットで伝え、法改正やインシデント発生時の差し替えルーティンを整えましょう。受講率と相談件数の推移を合わせて見ることで、次の打ち手を判断しやすくなります。

まずは自社が対象とすべきハラスメントの種類と受講者層を洗い出し、必要な講座ラインナップを網羅できるかを基準に各システムを比較しましょう。

eラーニング活用の課題解決に、今すぐ使える実践ツールを

eラーニング活用の重要性は分かっている。でも「具体的にどう運用するか」「結局どのeラーニングシステムが自社に合うのか」で多くの企業が迷い、思うような成果が出せずにいます。あなたの組織も同じ悩みを抱えていませんか?

そんな課題を解決するために、900社以上が導入し成果を上げている「実践的な研修ノウハウ」と「幅広いニーズに対応するeラーニングシステム」をまとめた資料を無料でご用意しました。

1,000コース・6,000本以上の動画研修が受け放題の「eラーニングシステム」の詳細
AirCource(eラーニング)導入企業の具体的な成功事例と効果測定方法
階層×カテゴリでまとめた動画研修(標準コース、標準学習パス)の全体像

理論から実践へ着実にステップアップし、組織の成長を加速させたい方は、今すぐ以下資料をご活用ください。

【無料】『AirCourse資料3点セット』をダウンロードする

よくある質問

Q. 対象に含めるべきハラスメントの種類は?

パワハラ・セクハラ・マタハラの3類型は、事業主に防止措置義務があるため必須です。2026年10月にはカスタマーハラスメント対策も義務化されるため、対象に加えておくと安心です。SOGIハラなどの任意領域は、自社の状況や経営方針に応じて含めるかを判断するとよいでしょう。

Q. 管理職と一般社員で講座を分けると工数は増える?

管理職向け・一般職向けがあらかじめ分かれた既製教材を使えば、教材の作り分け工数は抑えられます。対象者ごとに配信先を設定するだけで、それぞれに適した内容を届けられるためです。学習パスやグループ配信の機能を併用すると、運用の負荷をさらに下げられます。

Q. ケース型教材は社内制作と既製コースのどちらが効果的?

どちらか一方ではなく、役割分担で組み合わせる方法が現実的です。既製コースで基礎知識・判例・グレーゾーンの判断を押さえ、社内制作では自社の相談窓口や固有ルールを補う形が運用しやすいでしょう。

両者を併用することで、汎用的な理解と自社固有の対応の両方をカバーできます。

Q. 2026年10月カスハラ義務化にeラーニングで間に合う?

既製のカスハラ対策コースを活用すれば、短期間で配信を開始できます。内製で教材を一から作る場合と比べ、立ち上げが速い点が利点です。

ただし、対象者数や運用体制によって準備期間は変わるため、義務化の時期から逆算して早めに着手しておくと安心です。

Q. 自社の相談窓口情報を組み合わせて配信できる?

汎用型LMSのオリジナルコース作成機能を使えば、既製教材の末尾に自社の相談窓口や通報手順を加えて、1本のコースとして配信できます。これにより、ハラスメントの基礎知識と社内の対応フローをまとめて伝えられます。

なお、対応の可否や機能の範囲はサービスによって異なるため、導入前に確認しておくとよいでしょう。

Q. 受講記録は監査資料として使える?

受講状況やテスト結果を組織別に集計でき、防止措置を講じた客観的な記録として残せます。誰がいつ受講したかを示せるため、社内通報や指導の場面で証跡として活用しやすいでしょう。

ただし、監査で求められる要件は自社や監査側の基準によって異なるため、必要な項目を事前に整理しておくことをおすすめします。

ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ソフィアコミュニケーションズ講師。大手自動車部品メーカーにて全社約6,000名を対象とした人材育成制度改革に取組み、計画的OJTの制度化や教育コンテンツの「インストラクショナル・デザイン」による有効性向上に尽力。新卒・中途新入社員「3年離職率」半減に大きく貢献。その後外資系医薬品メーカー等の人材開発担当マネージャーを歴任し、2020年より現職。問題解決手法や現場改善指導、組織人材開発周辺業務の支援にも携わる。