ハラスメント研修をeラーニングで学ぶメリットと実施ポイントを解説

ハラスメントは今や社会問題となっており、人事担当者からもお悩みのお声をよく伺います。

そのため、多くの企業がハラスメント防止を目的とした研修を行っているものの、非効率を感じているケースが少なくありません。ハラスメント研修は一般従業員と管理職それぞれに行う必要があり、新任管理職の登用や中途入社のたびに研修を実施しなくてはなりません。

そこでおすすめの教育手法が「eラーニング」です。

本記事ではハラスメント研修の必要性からeラーニングで行う場合のメリット・デメリット、実施時のポイントまで詳しく解説しています。ぜひ最後までご覧ください。

ハラスメント対策のeラーニング活用なら『AirCourse

オンラインで学習できるeラーニングシステムを使えば、ハラスメント研修のほか、新人研修をはじめとした教育の均質化やより広範囲な人材のスキルアップを実現できます。

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ハラスメント教育が必要な理由

ハラスメントは、企業にとって下記のようなリスクがあります。

リスク説明
企業イメージの低下ハラスメント問題を起こした企業として報道され、企業イメージが低下する可能性があります
従業員の
モチベーション
低下
ハラスメントを受けた従業員のモチベーションが低下し、企業の生産性が低下する可能性があります
訴訟リスクハラスメントを受けた従業員から訴訟を起こされ、多額の損害賠償を請求される可能性があります
採用活動への
影響
ハラスメント問題を起こした企業として認識され、優秀な人材の採用が困難になる可能性があります

企業はこれらのリスクを回避するために、ハラスメント教育を実施し、従業員一人ひとりがハラスメントに対する正しい知識を習得し、ハラスメントのない職場環境を作る必要があります。

ハラスメントの種類

ハラスメントには、様々な種類があります。大きくは、「パワーハラスメント」と「セクシュアルハラスメント」の二つに分けられますが、その他にも、以下のようなものがあります。

分類説明
パワーハラスメント立場上の優位性を利用して、業務上必要かつ相当な範囲を超えた行為を行い、相手に精神的・身体的苦痛を与えること
セクシュアルハラスメント性的な言動によって、相手に不快感や嫌悪感を与えること
マタニティハラスメント妊娠・出産・育児休業などを理由に、嫌がらせや不当な扱いをすること
パタニティハラスメント男性の育児休業取得などを理由に、嫌がらせや不当な扱いをすること

ハラスメント研修における課題

従来のハラスメント研修は、集合研修形式で行われることが一般的でした。しかし、集合研修には以下のような課題があり、これらの課題を解決することが求められています。

課題詳細
時間と場所
の制約
・研修の時間が限られているため、十分な内容を網羅できない
・受講者のスケジュール調整が難しい
・地方拠点や海外拠点の社員への実施が難しい
講師による
質のばらつき
・講師のスキルや経験によって、研修内容の質や効果にばらつきが生じる
・研修内容が画一的になりやすく、受講者の状況やニーズに合わせた対応が難しい
受講者の
意識
・受講者が研修に対して「業務に関係ない」「形式的なもの」と捉えているケースがある
・研修内容が理解できても、実際の行動に移せていないケースがある
効果測定の
難しさ
・研修の効果を測定することが難しく、研修内容の改善に活かせない
・受講者の行動変容を促すためのフォローアップ体制が整っていない

これらの課題を解決するために、近年注目されているのがeラーニングを活用したハラスメント研修です。

ハラスメント研修をeラーニングで行うメリット

前章でご説明した実施のポイントを踏まえて、eラーニングでハラスメント教育を行うメリットを4つご紹介します。

1. 時間や場所を問わず学習できる

eラーニングの最大のメリットは、時間や場所を問わずに受講者の都合のよいタイミングで学習に取り組めることです。

現在ではスマートフォンのようなモバイル端末を用いたeラーニングが主流になってきているため、まさに「学習の場所を選ばない」時代となっています。

2. 教育の質が均一である(講師に左右されない)

eラーニングでは、同じ学習教材を用いる限り、教育の質が均一といえます。対面型学習では、デメリットとして教育の質が講師の質に左右される点が挙げられます。eラーニングなら、そのような心配がありません。

また、教材などの改変が容易なため、常に最新の学習教材を提供できることも大きなメリットといえます。

3. 学習の進捗状況やフィードバックを一元管理できる

eラーニングにはLMS(Learning Management System)と呼ばれる学習管理システムが実装されています。

進捗状況やテスト結果などをプログラムで自動的に処理することもできます。手入力や紙ベースでの管理が不要となり、簡単で効率的な一元管理を実現できるのが魅力です。

4. コスト削減と量・質的向上との両立が出来る

日々の定型業務や他研修の運営と兼任であることが多い研修事務局担当者にとって、特に新規教育、さらに多種多様かつ対象も多岐にわたる「ハラスメント」研修教育企画と運営には、相当の負荷が掛かります。

eラーニング化によりこれらの負担が大幅に削減でき、ADDIEモデルにおけるEvaluation(評価)~Analysis(分析)~Design(設計)に注力することで、コスト削減と量・質的向上との両立が可能となります。

ハラスメント研修をeラーニングで行うデメリット

eラーニングは、時間や場所を選ばずに学習できるなどのメリットがある一方、デメリットも存在します。主なデメリットとして、以下の点が挙げられます。

デメリット説明
モチベーション
維持
受講者が自分のペースで学習を進められるため、学習意欲の維持が難しい場合がある。
コストeラーニングシステムの導入や教材作成に費用がかかる場合がある。

特に、受講者の自主性に委ねられる部分が大きいeラーニングでは、モチベーション維持が課題となるケースが多いです。学習管理システムなどを活用し、進捗状況を把握したり、定期的にコミュニケーションをとったりするなど、受講者をフォローする体制作りが重要になります。

モチベーション維持が難しい

eラーニングは、自分のペースで学習を進められる反面、学習意欲の維持が難しいという側面があります。

従業員によっては、

  • 学習の進捗状況が把握しづらい
  • 学習内容が理解できても質問しづらい
  • 強制力がなく、ついつい後回しにしてしまう

といった理由から、学習に対するモチベーションを維持することが難しい場合があります。

eラーニング学習教材を製作する手間やコストがかかる

eラーニング学習教材を一から制作する場合、以下のような費用が発生します。

項目内訳費用相場
企画・設計ニーズ調査、カリキュラム設計、シナリオ作成など数十万円~数百万円
コンテンツ
制作
動画撮影・編集、ナレーション収録、教材デザインなど数十万円~数百万円
システム開発学習管理システム(LMS)の構築、教材配信システムの開発など数十万円~数百万円
運用・保守システム運用、教材更新、問い合わせ対応など数万円~数十万円/月

上記はあくまでも目安であり、教材の内容や規模によって費用は大きく変動します。そのため、予算と照らし合わせながら、自社で制作する範囲と外部に委託する範囲を検討する必要があります。

eラーニングを活用したハラスメント研修を実施する際のポイント

上記のデメリットを解消するためのポイントをご紹介します。

社員が自走できるeラーニングシステムを選定する

eラーニングシステムには様々な種類があります。

中には、コンテンツを登録するのに、都度ベンダーに依頼しないとアップロード出来ないシステムがあり、これでは更新の度に手間がかかり、多忙極まる担当者の「足かせ」となる懸念があります。

「使いやすさ」と「自走できるか」を軸に実際のシステムを体験してみるのがおすすめです。

既製コンテンツをあわせて活用する

こちらも上述の通り、会社独自の重要なノウハウ等は、自社でコンテンツを作っていく必要があります。

一方、それ以外の一般的な内容に関する教材は、ベンダーによる豊富な既成のコンテンツがありますので、その利用が得策と言えます。コスト・手間・クオリティなどの面でメリットが期待出来ます。

マイクロラーニングを推奨する

eラーニングにおける実際の受講シーンは、業務のスキマ時間に行われることがほとんどかと思います。

「マイクロラーニング」という、5分~15分といった短時間で学習する方法が注目されています。

eラーニングと相性がよく、スキマ学習にも向いているため、忙しい部署の社員でも受講が可能です。

定期的にテストを実施して習熟度を測る

eラーニングでハラスメント研修を実施する際は、定期的にテストを実施して、社員の習熟度を測ることが重要です。テストの結果は、個別にフィードバックを行い、理解不足のポイントを明確化します。

テストの実施頻度メリットデメリット
高頻度定着率向上負担増加
低頻度負担軽減定着率低下

上記のように、テストの実施頻度にはメリットとデメリットがあります。そのため、自社の状況に合わせて、適切な頻度を設定する必要があります。

例えば、新入社員研修など、重要な研修であれば、高頻度でテストを実施する方が、学習内容の定着を促進できます。一方で、既存社員向けの研修など、既に知識を持っている可能性が高い場合は、負担軽減の観点から、低頻度で実施する方が適切と言えるでしょう。

eラーニングを活用したハラスメント研修の成功事例

スキマ時間活用で全社ハラスメント防止教育を効率化|株式会社フレスタ様

広島県を中心に63店舗のスーパーマーケットを運営する株式会社フレスタ(従業員数約1,500名)では、コロナ禍で集合研修が実施困難になったことをきっかけに、eラーニングシステムの導入を決定しました。

これまで対面で行っていたハラスメント防止研修について、集合開催の困難さや地方拠点の従業員への研修機会提供が課題に。また、PC1人1台環境でない現場が多く、eラーニングでの学習定着に不安もありました。

同社が選択したAirCourseでは、管理職向けに例年人事部長が実施していたハラスメント防止研修を「しない・させない ハラスメント研修」の受講必須に置き換えました。マイクロラーニング設計により、天候不順で業務に余裕ができた際などのスキマ時間に、店舗でスマートフォンを使って受講することが可能になりました。また、確認テストによる知識定着の確認と履歴管理も実現しています。

この取り組みにより、全従業員に対してハラスメント防止教育の機会を効率的に提供できるようになりました。受講者からも「内容がとても分かりやすかった」「スキマ時間に学べるのが良かった」という好評の声が上がっており、短期間で一定の知識を備えた状態を実現できたことは経営層からも高く評価されています。

導入後の主な成果

  • 全社展開:地方拠点含む全従業員へのハラスメント防止教育実現
  • スキマ時間活用:業務の合間を利用した効率的な学習環境構築
  • 学習効果向上:確認テスト機能による知識定着の確認と記録化
  • 経営層からの評価:短期間での知識浸透に対する高い評価を獲得

参考:株式会社フレスタ様|eラーニングシステムAirCourse

世代間コミュニケーション向上でハラスメント予防を実現|株式会社あいはら様

電気設備工事を主体に70有余年の実績を持つ株式会社あいはら(従業員数約300名)では、コロナ禍での集合研修困難化と若手への技術継承課題の解決を目的として、eラーニングシステムを導入しました。

世代が幅広い職場環境において、特に管理者クラスが「若手とどう接すれば良いのか」について不安を抱えており、ハラスメント防止やメンタルヘルス対策の重要性が高まっていました。また、現場作業が多い業種特性上、従来の集合研修では全員参加が困難で、教育機会の格差が生じていました。

同社では、eラーニング委員会を発足し、各拠点担当者による月次オンライン会議で運営方針を決定しています。ハラスメントやメンタルヘルス、ダイバーシティ関連のコンテンツを重点的に配信し、週1コース視聴を目標とした習慣化を図りました。特に管理者クラスが若手との適切なコミュニケーション方法を学ぶことで、ハラスメント防止の土台作りを行っています。

この取り組みにより、デスクワーク社員はPC、現場社員はスマートフォンでそれぞれの環境に応じた学習が可能となりました。年配社員も操作に慣れ、世代間のコミュニケーション課題解決に向けた意識向上が図られています。新卒採用においても「社員教育に積極的な企業」として評価され、採用力向上にも寄与しています。

導入後の主な成果

  • 委員会体制:各拠点連携によるeラーニング推進体制の確立
  • 世代間交流:管理者の若手接し方スキル向上によるハラスメント予防
  • 学習習慣化:週1コース視聴目標による継続的な意識向上
  • 採用力向上:教育制度充実による新卒採用での差別化実現

参考:株式会社あいはら様|eラーニングシステムAirCourse

各部署自発的活用で職場の安全意識とハラスメント防止を強化|多摩都市モノレール株式会社様

東京都多摩地域で鉄道事業を展開する多摩都市モノレール株式会社(年間利用者5,200万人)では、集合研修の非効率性解消と、新型コロナウイルス感染症対策を目的としてeラーニングシステムを導入しました。

鉄道事業という現場業務が中心の環境で、従来は集合研修がメインでしたが、知識確認やルール読み合わせに時間がかかり、欠席者への対応工数も膨大になっていました。また、多様な部署特性(技術系、運輸系、総務等)に応じたハラスメント防止・安全教育の個別最適化が課題となっていました。

同社では、安全管理推進室主導で全社的な認知活動を徹底し、各部署が自発的にオリジナルコンテンツを作成できる環境を整備しました。ハラスメント防止を含む安全教育について、各部署がそれぞれの特性に応じたコンテンツを作成し、若手社員がYouTube感覚で映像編集を楽しみながら取り組んでいます。社長の年頭挨拶配信や外部講師講演会のeラーニング化も実現しています。

この取り組みにより、コロナ禍でも継続的な教育実施が可能となり、時間効率の大幅改善を実現しました。「いかに動画でわかりやすく伝えるかを考えることが自分自身の学びにもなる」という社員の声が示すように、アウトプットを通じた学習効果の向上も得られています。

導入後の主な成果

  • 自発的活用:各部署が主体的にハラスメント防止・安全教育コンテンツを作成
  • 効率化実現:集合研修からの切り替えによる時間効率の大幅改善
  • 継続性確保:コロナ禍でも中断のない教育実施環境を構築
  • 学習効果向上:コンテンツ作成プロセス自体が社員の成長機会に

参考:多摩都市モノレール株式会社様|eラーニングシステムAirCourse

まとめ

eラーニングは、場所や時間に縛られず、質の高いハラスメント研修を効率的に実施できる有効な手段です。 研修の効果を高めるためには、社員が自発的に学習に取り組める環境を作る必要があります。

KIYOラーニングが提供するAirCourseであれば、受け放題の既製コンテンツとしてハラスメント教育に使えるコンテンツが揃っています。

コンテンツ例

  • 30分で学ぶ 「しない・させない」ためのパワーハラスメント研修
  • 30分で学ぶ 「しない・させない」ためのセクシュアルハラスメント研修
  • 管理職のためのパワーハラスメント防止研修【パワハラ防止法対応】
  • 一般社員のためのパワーハラスメント防止研修【パワハラ防止法対応】
  • ハラスメント防止研修_②モラルハラスメント

受け放題のコンテンツリストは以下よりダウンロードできますので、ご興味が少しでもございましたらぜひご覧ください。

【標準コース】体系図&コースリスト|無料ダウンロード

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オンラインで学習できるeラーニングシステムを使えば、新人研修をはじめとした教育の均質化やより広範囲な人材のスキルアップを実現できます。集合研修と違い、時間や場所に縛られず、また実施工数も削減できるでしょう。

しかし、eラーニング導入でネックになるのが研修プログラムの更新です。優秀な人材育成のためには、常に最新の情報にアップデートし有益な学習コンテンツを提供する必要があります。

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ABOUTこの記事をかいた人

株式会社ソフィアコミュニケーションズ講師。大手自動車部品メーカーにて全社約6,000名を対象とした人材育成制度改革に取組み、計画的OJTの制度化や教育コンテンツの「インストラクショナル・デザイン」による有効性向上に尽力。新卒・中途新入社員「3年離職率」半減に大きく貢献。その後外資系医薬品メーカー等の人材開発担当マネージャーを歴任し、2020年より現職。問題解決手法や現場改善指導、組織人材開発周辺業務の支援にも携わる。