eラーニングを各部署が自発的に活用する環境を構築し、教育の効率化・効果UPを実現

新型コロナウイルスによる外部環境の変化にもeラーニングの導入で柔軟に対応

多摩都市モノレール株式会社様
活用事例

多摩都市モノレール株式会社
安全管理推進室

梶田 宜希 氏

  • 1998年の開業以来、多摩地域の人の交流や地域の発展に寄与
  • 各部署でeラーニングコンテンツを作成・配信するボトムアップ型の活用方法で育成を効率化
  • 研修以外にも講演会配信/動画マニュアル化/社長の年頭挨拶配信にフル活用

20年以上にわたり多摩地域の魅力と活力の向上に貢献!

御社の事業・サービス内容、ご担当者様の業務内容を教えてください。

東京の多摩地域を南北に結ぶ鉄道事業を展開しております。多摩都市モノレールの事業は、東京都と当社が一体となって行っています。東京都が保有する橋脚や軌道桁等のインフラ部分を扱って、当社が列車の運行、駅業務、車両や電気設備等のメンテナンスを担い、安全運行に努めています。2019年度には年間5200万人のお客様にご利用いただきました。

私自身の担当は安全管理推進室で、当社の輸送の安全を維持・推進する業務を担っています。


集合研修による非効率を解消したい


AirCourse導入前の状況や抱えていた課題を教えてください。

鉄道事業を行っていて、現場で働く社員を抱えていることもあり、これまでは集合研修がメインの育成施策でした。しかし、集合研修で知識の確認やルールの読み合わせなどを行うのは時間効率が非常に悪いと感じていました。

また集合研修の場合、止むを得ず欠席してしまう社員が出ることも少なくありません。その場合、欠席した1人2人のために講師を再度アサインする必要があり工数が膨大になってしまいます。さらに研修の出欠管理についても、毎回一覧表を紙で作成してチェックをしていたため、チェック漏れのリスクやアナログ管理の手間の懸念がありました。

ー 新型コロナウイルスによる影響はありましたか?

集合研修が中心でしたので、もちろん影響はありました。そもそも集合するということが禁止・制限されてしまったので、従来通り集合研修を行うこともできず、育成施策を変更せざるを得ない状況になりました。しかし当社の場合、コロナ前からeラーニングシステムの導入検討を進めていたこともあり、最初の走り出しは戸惑いながらも概ね予定通り教育施策を実施することが出来ました。

「操作のしやすさ」と
「アップロードできるファイル形式の自由度」が選定の決め手に

AirCourse導入の経緯や決め手を教えてください。

最初にAirCourseを知ったのは、教育の展示会で情報収集を行っていた時でした。当時はまだeラーニングについて具体的な検討をしていなかったのですが、上述の課題が出てきて社内でも機運が高まったタイミングで5社くらいに声を掛け、比較検討をはじめました。

ー 比較検討される中で選定のポイントはどこでしたか?

操作のしやすさや機能面、費用面を総合的に考慮して選定いたしました。操作のしやすさは、各社のサービス無料お試しを実施したのですが、AirCourseは直感的に操作できて、そこが他社と比べて非常に高評価だったのを覚えています。

また機能に関しては「アップロードできるファイル形式の自由度」が選定のポイントでした。当社の場合、技術系や運輸系、総務など様々な特性の部署があることと、各部署でお付き合いのある会社も多くあるのでeラーニングコンテンツを作成する際は様々なファイル形式が必要になります。実際に検討を進めていくと「パワーポイントは載せられません」「PDFは対応していません」などファイル形式に制限がある会社もありました。

AirCourseでは希望するすべてのファイル形式に対応していたので絶対的な安心感がありました。そして最後に、費用面で妥当性を判断したうえで決定しました。


一番の不安は「運用をスタートして各部署が本当に使ってくれるのか…」


導入時に苦労されたこと、注意した点などがあれば、教えてください。

私自身、コンピュータの仕様やシステムなどに明るい方ではなかったので、仕様の細部にかかわる話になると分からないこともありました。しかし、AirCourseの営業担当の方が親身になって助言してくれたので非常に助かりました。導入時だけでなく、利用している中で質問等が出てきた際にも毎回丁寧に回答いただけるので、いつも感謝しています。

ただやはり一番の不安は「各部署がいかに使ってくれるか、スタートをうまく切れるか」でした。

各部署に使ってもらうために、具体的にどのようなことに気を付けましたか?

「まずは知ってもらう・使ってもらう」ための告知活動を徹底しました。告知の方法としては、社報を用いたり、安全管理推進室で行っている全社員教育にAirCourseを積極的に活用するなどです。やはり最初は強制的に実施する場面もありましたが、しっかりと認知をしてもらうことで、社内でもだんだんと浸透していきました。

各部署が自発的にeラーニングを活用できる環境を整えたい

現在のAirCourseの具体的な活用方法、内容などを教えてください。

様々な場面で活用させてもらっています。その中でもやはり一番は、コロナ禍での集合教育の代替策としてのeラーニング活用です。各部署で色々工夫しながら使っておりまして、現在は安全管理推進室だけでなく、各部署で必要なオリジナルコンテンツをそれぞれが作成して育成を行っています。導入時に認知活動を徹底したこともあり、自発的に各部署で必要なコンテンツを作成しており、若い社員ですとYouTube的な感覚で映像を撮ってそれを編集してと、楽しみながらやっていますね。

集合教育の代替以外にも、当社では毎年1回、「安全」に繋がるような外部講師の講演会を実施しているのですが、昨年はコロナの影響もありリアルでの講演が実施できませんでした。そこで、講師の先生にお願いしてパワーポイントの資料に音声を吹き込んでもらい、社員には各自のスキマ時間に視聴できるように環境を整えました。

その他にも、社長の年頭挨拶をAirCourse上で配信したり、手順やマニュアルの説明動画の配信などを行っております。

運用を進める中で意識されていることはありますか?

繰り返しになりますが、「ことあるごとにeラーニングの必要性を社内で伝え、各部署で自発的に取り組んでもらえるよう促すこと」が一番ですね。急ハンドルを切っていきなりすべてを変えるのは難しいと分かっていたので、地道にじわじわと変わっていくように告知活動を積み重ねてきました。また自部署のトップである常務取締役から積極的に発信してもらうことも、認知拡大に寄与していたように思います。

eラーニングコンテンツを作成すること自体が社員の学びに繋がっている

AirCourse導入により実感された効果があれば教えて下さい。

効果としては大きく3つありました。1つ目はコロナ禍でも教育を実施できたことです。世の中的に「教育どころではない」という状況になりつつも、AirCourseによって教育を行う環境を構築することができ、鉄道安全の根幹を支える教育施策を実施できたのは良かったです。2つ目としては、集合研修からeラーニングに一部切り替えたことで、各自の空き時間で受講できることから、時間効率の改善にもつながりました。3つ目は、実際にAirCourseを活用している社員から好評の声が上がっていることです。具体的には「操作がわかりやすい」「集合研修と比べて受けやすい」などの声がありました。実際、受講する社員からの操作に関する問い合わせもほとんどありませんでしたし、管理者の立場としても基本的な機能はすべて利用価値が高く、やり方に迷うことなくスムーズに使えるので本当に助かっています。

その他に社員の方から上がっている声はありますか?

「いかに動画でわかりやすく伝えるかを考えることが、自分自身の学びにもなる」といったコメントもありました。インプットするだけでなくアウトプットを通じて気づける部分も多いと思うので、こういった学びに繋がったのもAirCourseを導入したことによる効果だと実感しています。


動画マニュアルを活用したヒューマンエラーを生まない教育を実現したい

今後の展開・展望を教えてください。

まずは知識習得の効率化によってできた時間を実技教育等に充て教育訓練を充実化させることで、今後も鉄道の安全を追求していきたいです。集合研修で実施すべき内容とeラーニングで個別学習すべき内容をしっかりと切り分けることで、引き続き効果的・効率的な教育を実施しようと考えています。

もう一つは手順やマニュアル等を動画にすることで、イメージしやすく且つ誤解や錯覚等のヒューマンエラーを生まない知識・技術の共有を図っていきたいです。どうしても文字や写真だけですと、操作の概要に関しては理解できるものの、その詳細に関する些細な情報は忘れてしまいがちです。しかし安全に関するヒューマンエラーというのはこうした些細なことから生まれてしまいます。動画マニュアル化することができれば、文字や写真と比べて詳細含めたより多くの情報をインプットできるようになるので、今後もAirCourseをうまく活用していきたいです。