介護向けeラーニング比較7選|選び方から運用設計のポイントまで

「介護向けeラーニングなんて、認知症基礎研修の動画くらいしかないのでは」と思っていないでしょうか。実際の対応範囲は、感染症対策・虐待防止・ハラスメント防止・個人情報保護といった複数の義務研修から、移乗介助の手順動画・外国人材の入職時研修・離職防止のメンタルヘルス研修まで広く及びます。

この記事では、法定研修の制度的な位置づけや対応範囲、eラーニング選定で確認すべきポイント、導入後に受講を定着させるための運用設計を整理します。あわせて、代表的な7サービスを比較し、処遇改善加算のキャリアパス要件や実地指導への対応まで解説します。

介護向けeラーニングの選定で見るべきポイント

介護向けeラーニングを選ぶ際は、制度上求められる研修を実施・記録できることに加え、現場の教育内容や運用体制に合うかを確認することが大切です。以下では、導入前に見ておきたいポイントを解説します。

介護の法定研修をeラーニングで実施・記録できるか

介護事業所の研修担当者がeラーニングの導入を検討するとき、まず確認したいのが「義務化された研修をeラーニングで実施・記録できるか」という点です。

たとえば、認知症介護基礎研修は、介護サービス事業者に無資格の介護職員への受講が義務づけられており、経過措置期間を経て2024年度から全面適用となっています。

受講ルートとして、都道府県または都道府県が指定する事業者が提供するeラーニングも認められており、修了証の発行・保管も電子化できます。ただし、受講ルートの詳細は都道府県ごとに運用が異なるため、自施設の所在地の自治体・指定事業者の最新情報を確認したうえで選んでください。

参照:認知症介護研究・研修センター

認知症介護基礎研修以外にも、運営基準上の研修義務は複数あります。

研修種別実施頻度根拠
感染症対策研修年2回以上介護保険法運営基準(感染症及び食中毒の予防及び蔓延防止のための指針)
高齢者虐待防止研修年1回以上高齢者虐待防止法・運営基準
身体拘束適正化研修年2回以上身体拘束ゼロへの手引き・運営基準
ハラスメント防止研修義務改正介護保険法(職場環境等配慮義務)
個人情報保護研修義務個人情報保護法・介護保険法

これらの研修は実施方法がeラーニングに限定されているわけではなく、運営基準上は研修の実施が求められています。そのためLMS上で全職員の受講記録と修了日を残せれば、実地指導にも対応しやすくなります。詳細は厚生労働省の関連通知と所管自治体の指導指針で事前に確認してください。

また、介護職員等処遇改善加算のキャリアパス要件では、職位・職責に応じた研修機会の確保や能力評価の仕組みが求められます。LMSの階層別コース割当機能とCSV出力機能を活用することで、加算届出時に求められる研修記録の整理負担を軽くできます。

※最新の加算要件は厚生労働省の公式サイトで確認してください。

一方、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)や介護福祉士実務者研修は、都道府県指定の養成機関が提供するカリキュラムであり、LMSで代替できるものではありません。ただし、「知識のインプット部分をeラーニングで先行学習し、OJTや実技は現場で補う」という組み合わせ型の学習設計を採れば、習熟を早める効果は期待できます。

自施設の動画をそのままコース化できるか

介護現場の研修ニーズは、コンテンツの用意の仕方によって大きく2系統に分かれます。

自施設に既存の研修動画・スライド・マニュアルがある場合は、それをアップロードしてコース化できるかが優先になります。移乗介助・体位交換・口腔ケア・看取り対応・認知症ケアといった具体的な手順は、自施設のやり方に合わせて覚えてもらう必要があるためです。

OJTの現場を撮影した手順動画や、外部研修の録画をそのまま教材にできれば、集合研修の時間を確保しにくいシフト制の現場でも、自分のペースで繰り返し見直せるコンテンツを届けられます。確認すべきポイントは次のとおりです。

  • アップロードできるファイル形式(MP4・MOV・PPT・PDFなど)
  • アップロード容量の上限(施設内動画は1本あたり数百MBになる場合あり)
  • 動画にテストや提出課題を組み合わせて「コース」として配信できるか
  • スマホ・タブレットでも再生できるか

一方、教材更新にかける工数を確保しにくい場合は、サービス側が提供する標準コースの充実度が重要になります。介護事業所で必要とされる研修項目(認知症介護基礎・感染症対策・虐待防止・身体拘束適正化・ハラスメント防止等)を既製コースで揃える業界特化型サービスは、コンテンツ整備の負担を抑えやすい選択肢になります。

また、ハラスメント・コンプライアンス・個人情報保護といった業界横断で必要な研修については、汎用型サービスの標準コースで賄える設計のものを選ぶと、介護職以外の事務・総務職にも共通で使い回せます。

拠点別・事業所別に受講状況を把握できるか

特養・老健・グループホーム・訪問介護・デイサービスを複数拠点で運営する介護法人では、「拠点ごとの受講率」「未受講者の特定」をレポート機能で確認できるかどうかが選定の分かれ目になります。

法人本部が全事業所の受講状況をまとめて確認できる一方、現場マネージャーは自拠点だけの進捗を管理できる。そういった組織階層設定と権限管理が備わっているかも、あわせて確認したいところです。

また、実地指導や処遇改善加算の届出書類への対応という観点でも、「期間を指定した受講完了リストをCSV出力できるか」は重要な確認ポイントになります。手動でExcelに転記する手間がなくなるだけで、研修担当者の月次作業は大幅に減らせます。

職員数の規模に合った料金体系か

介護事業所は職員数十名〜数百名規模が多いため、人員変動に合わせてライセンス数を増減できる、初期費用なし・月額従量課金型のモデルが合いやすいです。

eラーニングの料金体系は大きく2パターンあります。

  1. コンテンツ込みの受け放題プラン:標準コンテンツ+自社コースを組み合わせて活用できる。法定研修コースを個別購入する必要がなく、職員の自己啓発にも使いやすい
  2. 自社コースのみのプラン:自施設で制作した動画・PDF教材だけを配信したい場合にコストを抑えられる

選択の目安は、「義務研修を標準コースでカバーしたいか」「職員が自律的にスキルアップできるコンテンツも提供したいか」の2点です。外国人材の受け入れが多い施設であれば、日本語学習や接遇マナーのコースが標準で含まれているプランが合っているケースもあります。

介護向けeラーニングサービス7選

以下の比較テーブルは、介護事業所が選定時に確認したい主な項目を軸に整理しました。料金・コース数は2026年6月時点の各社公式サイト掲載値を参照しています。

サービス名料金(月額目安)特徴
AirCourse初期費用0円 / 200円/名〜標準1,000コース以上・拠点別管理・オリジナル動画作成可
LearningWare要問合せ多言語対応・カスタマイズ性高・導入実績4,200社以上
まなびプレミアム525円/ID〜(1,000ID時)定額制1,000本以上・ハラスメント/コンプラ/DX等の汎用テーマ豊富
Waculba初期費用11,000円〜 / 22,000円〜介護法定研修パック搭載・拠点別管理対応
学研介護サポート9,000円〜/月(3ID)介護向け専門コンテンツ特化・スマホ対応
ジョブメドレーアカデミー要問合せ介護法定研修10項目カバー・医療介護の求人プラットフォームと連携
E care labo年額60,000円〜(10ID)介護法定研修10項目カバー・ツクイ グループ運営

※比較情報は各社公式サイト掲載値を参照(2026年6月時点)。最新情報は各サービスの公式サイトで確認してください。

AirCourse(KIYOラーニング株式会社)

AirCourseは、初期費用0円・月額200円/名〜で導入できる汎用型のeラーニングサービスです。コンプライアンスやハラスメント防止、個人情報保護などの汎用コースを1,000コース以上標準搭載しています。

一方、認知症介護基礎研修など介護特有の法定研修コースは付属していないため、自施設で撮影した介助手順動画や研修素材をコース化して配信する運用に向いています。施設の動画をドラッグ&ドロップでコース化できるため、既存教材を活用して研修を整備しやすい点が特徴です。

拠点別受講レポートでは、事業所ごとの受講率と未受講者を一覧で確認できます。CSV出力にも対応しているため、実地指導や処遇改善加算の届出に向けた記録整理にも活用できます。受講端末はPC・スマホ・タブレットに対応しており、夜勤明けの休憩時間などにも受講しやすい環境を整えられます。

導入事例として、にのみやグループ 医療法人社団恵正会様では、社会人基礎力と専門スキルの両面から人材育成を進めるためにAirCourseを導入しています。株式会社日本ケアサプライ様は、現場と連携した育成プログラムを通じて、早期離職の改善に活用しています。

また、株式会社ニチイケアパレス様は、eラーニングで中途入社者のオンボーディング、資格試験対策、福利厚生の3領域をカバーしています。

(導入事例:にのみやグループ 医療法人社団恵正会様 株式会社日本ケアサプライ様 株式会社ニチイケアパレス様

項目内容
運営会社KIYOラーニング株式会社
初期費用0円
月額料金200円/名〜(年間契約・1,000名利用時の最安値)
介護法定研修コースなし(汎用型。コンプライアンス・ハラスメント防止等の汎用コースは含む)
オリジナル動画アップロード可(ドラッグ&ドロップ)
拠点別レポート
無料トライアルフリープラン30日
公式サイトhttps://aircourse.com/
主な標準コース内容
コンプライアンス・ハラスメント対策職場でのコンプライアンス意識とハラスメント防止行動の基本
情報セキュリティ基本知識【入門編】パスワード管理・フィッシング対策・情報漏洩防止の基礎
個人情報保護研修個人情報保護法の基本と介護現場での取り扱い

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LearningWare(株式会社プロシーズ)

LearningWareは、カスタマイズ性と多言語対応を強みとするクラウド型eラーニングシステムです。介護業界に特化したサービスではありませんが、外国人材の安全衛生・接遇研修を多言語で配信したい介護法人や、自施設の研修動画をもとに字幕付きコンテンツを整備したい施設に向いています。

動画教材の編集サポートやAPI連携によるカスタマイズ開発に対応しており、独自の運用要件に合わせて構築できます。導入実績は4,200社以上です。料金はカスタマイズを前提としているため、案件ごとの見積もりとなります。

標準コースは付属せず、自社制作した教材の配信や外部コンテンツの取り込みが中心の設計です。

項目内容
運営会社株式会社プロシーズ
初期費用要問合せ
月額料金要問合せ(カスタマイズ前提・案件別見積もり)
介護法定研修コースなし(自施設動画でオリジナルコース作成可・多言語字幕付き整備にも対応)
オリジナル動画アップロード可(動画教材の編集サポートあり)
拠点別レポート可(API連携で外部システム接続にも対応)
無料トライアル要問合せ
公式サイトhttps://www.pro-seeds.com/learningware/

標準コースは付属せず、自社制作した教材の配信や外部コンテンツ取り込みが中心の設計です。

まなびプレミアム(株式会社ライトワークス)

まなびプレミアムは、定額制で複数のeラーニング教材を受け放題にできるサービスです。1,000本以上の教材を提供しており、ハラスメント対策やコンプライアンス、情報セキュリティ、DXなど、業界を問わず必要な研修テーマを幅広くカバーしています。

介護法定研修コンテンツは付属しないものの、介護職員の社会人基礎力研修や、事務職員も含む法人全体共通の年次研修に向いています。短時間で学べる教材が多いため、シフト勤務の介護現場でもスキマ時間に受講しやすい構成です。

項目内容
運営会社株式会社ライトワークス
初期費用要問合せ
月額料金1,000IDで月額525円/ID〜(ID数に応じた段階制)
介護法定研修コースなし(ハラスメント・コンプラ・DX等の汎用テーマを1,000本以上提供)
オリジナル動画アップロード可(オプション)
拠点別レポート
無料トライアル要問合せ
公式サイトhttps://content.lightworks.co.jp/mana-pre/
主な標準コース内容
ハラスメント対策職場のハラスメント防止・相談対応の基本
コンプライアンス基礎法令遵守・社内ルール遵守の意識醸成
情報セキュリティ業務情報の取り扱い・サイバー攻撃への基本対策

Waculba(株式会社日本経営)

Waculbaは、医療・介護領域に特化したeラーニングサービスです。「介護事業向け法定研修パック」を用意しており、認知症、プライバシー、接遇、倫理、リスクマネジメント、感染症、災害対策などのテーマをまとめて配信できます。

法人が複数施設を運営する場合に向けて、施設・部署・役職ごとの受講状況を確認できる成績管理機能を搭載しています。部署間での視聴状況の比較・分析にも対応しているため、法人本部が拠点ごとの研修進捗を把握しやすいサービスです。

項目内容
運営会社株式会社日本経営
初期費用11,000円〜(プランによる)
月額料金22,000円〜/月(ライトプラン・6か月契約)、55,000円〜/月(フルプラン・12か月契約)
介護法定研修コースあり(介護事業向け法定研修パックとして提供)
オリジナル動画アップロード可(フルプランのオプション)
拠点別レポート可(施設・部署・役職ごとの受講状況確認に対応)
無料トライアル要問合せ
公式サイトhttps://waculba.com/
主な標準コース内容
認知症ケア・接遇認知症の基礎理解と接遇マナーの基本
感染症・災害対策感染対策・災害時の事業継続と利用者対応
リスクマネジメント・倫理介護事故防止・身体拘束適正化・倫理的判断

学研介護サポート(株式会社学研メディカルサポート)

学研介護サポートは、学研グループが運営する介護専門のeラーニングサービスです。講義型167テーマ・動画型49テーマのコースを提供しており、新人から管理者・施設全体研修まで幅広い職員教育に対応しています。

介護報酬や義務研修に対応したテーマを含むほか、研修後の振り返りに活用できる講義資料・テスト問題・ワークシート・修了証のダウンロード機能も搭載しています。PC・スマートフォン・タブレットから受講できるため、シフト勤務の職員でも自分のペースで学習しやすい環境を整えられます。

項目内容
運営会社株式会社学研メディカルサポート
初期費用要問合せ
月額料金9,000円/月(3ID)〜、19,800円/月(100ID)
介護法定研修コースあり(介護報酬・法定研修対応テーマを配信)
オリジナル動画アップロード要問合せ
拠点別レポート要問合せ
無料トライアルデモあり(介護基礎コース・施設全体研修コースのサンプル講義)
公式サイトhttps://gakken-meds.jp/service/gks/
主な標準コース内容
介護報酬対応研修介護報酬算定要件に対応した研修プログラム
法定研修(介護事業所)認知症介護基礎・感染症対策・虐待防止など義務研修
階層別研修(新人〜管理者)新人〜施設管理者まで階層に応じたカリキュラム

ジョブメドレーアカデミー(株式会社メドレー)

ジョブメドレーアカデミーは、介護・障がい福祉・在宅医療に特化した動画研修サービスです。8,000タイトル以上の講義動画を提供しており、介護事業所で必要とされる研修項目を幅広くカバーしています。

1本あたり約5分の短時間動画で学べるため、夜勤明けや業務の隙間時間にも受講しやすい構成です。介護・福祉領域の既成コースを活用し、研修コンテンツを内製する負担を抑えたい事業所に向いています。

項目内容
運営会社株式会社メドレー
初期費用要問合せ
月額料金要問合せ
介護法定研修コースあり(法定研修10項目を網羅)
オリジナル動画アップロード非対応(既成コースの利用が前提)
拠点別レポート要問合せ
無料トライアル要問合せ
公式サイトhttps://jm-academy.jp/
主な標準コース内容
認知症介護基礎認知症の理解とBPSD対応の基本
感染症対策・虐待防止感染対策・高齢者虐待防止の基礎知識と対応
身体拘束適正化・ハラスメント防止身体拘束ゼロへの考え方とハラスメント防止

なお、自施設の動画をコース化してeラーニング配信する機能は標準では提供されていません。オリジナルコースの作成・配信が主要な要件の場合は、別途確認してください。

E care labo(株式会社ツクイスタッフ)

E care laboは、全国で介護事業を展開するツクイグループが提供するeラーニングサービスです。介護サービス情報公表制度に関連する研修項目をカバーしており、2,000本以上の動画教材を揃えています。動画は1本あたり約5分で、短時間で学びやすい構成です。

プランは、受講管理・報告書ダウンロード機能付きの「eラーニングプラン」と、コンテンツ閲覧に特化した「みるだけプラン」の2種類から選択できます。14日間の無料トライアルも用意されており、導入前に実際の操作感を確認できます。

項目内容
運営会社株式会社ツクイスタッフ(ツクイグループ)
初期費用要問合せ
月額料金年額60,000円〜(管理者1ID+受講者10ID込み)、追加10IDごとに年額24,000円
介護法定研修コースあり(法定研修10項目を全網羅)
オリジナル動画アップロード要問合せ
拠点別レポート要問合せ
無料トライアル14日間無料
公式サイトhttps://corp.tsukui-staff.net/kenshu/ecarelabo
主な標準コース内容
認知症介護基礎・感染症対策義務化された認知症介護基礎研修と感染症対策の動画講義
虐待防止・身体拘束適正化高齢者虐待防止と身体拘束ゼロへの取り組み
接遇・ハラスメント防止利用者対応の接遇マナーとハラスメント防止

介護事業所でeラーニングを定着させる運用設計

eラーニングを導入しても、受講率が上がらないまま形骸化するケースは少なくありません。介護現場特有の制約(シフト勤務・夜勤・多拠点・スマホに不慣れな職員)に合わせた運用設計を事前に考えておくことが、導入後の定着を左右します。

多拠点運営では本部と各拠点の役割を分けて研修配信を設計する

特養・老健・グループホーム・訪問介護を複数拠点で運営する介護法人では、本部と各拠点の役割分担を設計しておく必要があります。法人本部から各施設に研修を一斉配信し、現場マネージャーが自拠点の受講率を管理できる体制を整えておきたいところです。

LMSの組織階層設定でできることを整理しておきましょう。

  • 法人本部の管理者:全事業所の受講率・未受講者を横断的に確認
  • 拠点マネージャー:自拠点の職員の受講状況だけを確認・督促
  • 職員:自分に割り当てられたコースを受講し、修了証を電子保存

そのうえで、シフト勤務・夜勤・多拠点という制約下でも全職員が受講できるよう、必須受講の設定・自動リマインド通知・受講期限の設計をセットで整えておくと安心です。この3点を最初に設定しておくことが、受講率を上げるポイントになります。

また、拠点が複数あっても本部から一元管理できる体制をつくるには、施設・部署単位でレポートを出力でき、受講状況をまとめて確認できる機能が欠かせません。

法定研修は年間カレンダーと課題割当を連動させる

法定研修は種別ごとに実施頻度が決まっています。これを毎回手動配信で運用すると、研修担当者の作業工数が積み上がり、担当者が変わったときにやり方が引き継がれないリスクも出てきます。

そのため、年度初めにLMSの自動課題割当機能で配信スケジュールを設定しておくと、毎回の手動配信をなくせます。設定の考え方を整理しておきます。

研修種別実施頻度配信タイミングの目安LMS設定のポイント
感染症対策研修年2回以上4月・10月(インフルエンザ・ノロ流行期前)受講期限2〜3週間/自動リマインドで未受講者に通知
高齢者虐待防止研修年1回以上年度初め(4月)テスト・提出課題をセットにして理解度を記録。実地指導での証跡になる
ハラスメント防止・個人情報保護研修義務(年1回以上推奨)年度初め(4月)+入職時個別配信新入職員・中途採用者には入職時に自動割当でフォロー漏れを防ぐ

処遇改善加算のキャリアパス要件に合わせた職位別コース割当も、年度初めに設定しておくと運用がスムーズです。介護職・看護職・相談員・管理職など職種・職位ごとにコースを割り当てておき、受講記録をCSV出力で管理することで、加算届出書類の作成負担を軽減できます。

スマホに不慣れな職員・夜勤主体の職員も受講しやすい環境を整える

「うちのスタッフは年齢層が広いから、スマホ受講なんて無理では」という懸念は、介護現場ではよく聞かれます。ただし、実際にはいくつかの工夫で解消できます。

受講パターンを複数用意する

スマホだけに限定せず、事業所内にタブレットを1〜2台置いて共用受講できる環境を整えると、スマホを持っていない職員や操作に不安のある職員もカバーできます。休憩室のPCで受講できる設定にしておくことも選択肢の一つです。

UIのシンプルさを無料トライアルで職員に確認してもらう

導入前の無料トライアル期間中に、実際の職員数名に試してもらうと安心です。「ログインができない」「どこをタップすればいいかわからない」というつまずきを使い始めの段階で把握して改善できると、導入後のサポートコストが大きく変わってきます。

通知設定で受講を習慣化する

受講リマインドのメール通知やプッシュ通知を設定すると、「気づいたら受講期限が過ぎていた」という事態を防げます。自動リマインドが届く仕組みにしておくことで、管理者が個別に声かけする手間も減らせます。

たとえば、株式会社ニチイケアパレス様の事例では、eラーニングで中途入社者のオンボーディングから福利厚生・資格試験対策までカバー。職員の自律的な学習習慣を作れた背景には、スマホを含むマルチデバイス対応と直感的なUIがあります。

参照:株式会社ニチイケアパレス様 導入事例

まとめ:介護向けeラーニングは法定研修の対応と運用設計がカギ

介護向けeラーニングの活用範囲は、認知症介護基礎研修の動画だけにとどまりません。法定研修の記録管理・拠点別受講管理・オリジナル動画のコース化まで、一つのLMSでまとめて対応できる体制を整えられます。

まずは無料トライアルで操作感を確認し、実際の職員数名に試してもらうところから始めると進めやすくなります。その際、法定研修のスケジュールとLMSの課題割当機能が合っているかも一緒に確認しておくと、導入後のセットアップがスムーズです。稟議に備えた料金シミュレーションや導入事例の確認は、資料DLから始めると効率的に進められます。

eラーニング活用の課題解決に、今すぐ使える実践ツールを

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1,000コース・6,000本以上の動画研修が受け放題の「eラーニングシステム」の詳細
AirCource(eラーニング)導入企業の具体的な成功事例と効果測定方法
階層×カテゴリでまとめた動画研修(標準コース、標準学習パス)の全体像

理論から実践へ着実にステップアップし、組織の成長を加速させたい方は、今すぐ以下資料をご活用ください。

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よくある質問

Q. 認知症介護基礎研修はeラーニングで受講するだけで義務を満たせますか?

都道府県または都道府県が指定する事業者が提供するeラーニングで受講・修了することで義務要件を満たせます。ただし、受講ルートや修了証発行の仕組みは都道府県ごとに運用が異なるため、自施設の所在地の自治体・指定事業者の最新情報を確認したうえで選んでください

※参照:認知症介護研究・研修センター

Q. 感染症対策研修・虐待防止研修はeラーニングでも実地指導に対応できますか?

介護保険法の運営基準は研修の実施方法を限定していないため、eラーニングと実地での確認を組み合わせる運用が一般的です。LMS上で「全職員の受講記録と修了日」を残せれば、実地指導での研修記録提出に対応しやすくなります。詳細は厚生労働省の関連通知と所管自治体の指導指針で事前に確認してください。

Q. 通信環境やスマホに不慣れな職員もeラーニングで受講させられますか?

マルチデバイス対応のeラーニングであれば、PC・タブレット・スマートフォンから受講できます。事業所内のタブレットを共用にする運用や、休憩室のPCで受講させる運用も選択肢のひとつ。UIのシンプルさやログインのしやすさは、無料トライアルで職員に試してもらってから決めると、導入後のミスマッチを減らせます。

Q. 自施設で撮影した介助手順動画もeラーニングで配信できますか?

多くの汎用型サービスでは、動画・PPT・PDFをアップロードして自社オリジナルコースを作成できます。AirCourseの場合はドラッグ&ドロップで動画をアップロード可能。テスト・アンケート・提出課題と組み合わせて、自施設独自の研修コースとして配信できます。

Q. 処遇改善加算の研修要件にも対応できますか?

介護職員等処遇改善加算のキャリアパス要件には、職位・職責に応じた研修の実施・記録が含まれます。そのため、LMSの階層別コース割当機能とCSV出力に対応した受講レポートを活用すると、加算届出時に求められる研修記録の作成負担を軽くできます。最新の加算要件は厚生労働省告示・通知で確認してください。

Q. 介護福祉士・ケアマネジャー資格試験対策にも使えますか?

自社オリジナルコースとして資格試験対策コンテンツを内製したり、外部講座と組み合わせて運用する事例があります。たとえば、株式会社ニチイケアパレス様の事例では、テスト機能を介護福祉士・ケアマネジャー試験対策に活用。職員の自律的な学習習慣の構築につなげた事例として参考になります。

ABOUTこの記事をかいた人

2005年理学療法士免許取得。病院、老健、通所、在宅の現場で、地域のニーズに根ざしたリハビリを担当。通所リハビリの事業拡大の時期には利用者数、売上2倍に貢献。 現場のエース療法士として活躍。現在は訪問リハビリ部門にて年間1500件の利用者宅を訪問し、細やかなリハビリのサポートを行っている。著書「患者さんがみるみる元気になる リハビリ現場の会話術」秀和システム 2017