eラーニングで「中途入社者へのオンボーディング」「資格試験対策」「福利厚生」をすべてカバー

~受講者の顔が見えない施策だからこそ運用に工夫を~

株式会社ニチイケアパレス様
AirCourse活用事例

株式会社ニチイケアパレス
人材戦略本部
人事部 教育研修課
次長 野末 亜政 氏 (写真左)
株式会社ニチイケアパレス
人材戦略本部
人事部 教育研修課
田邉 直樹 氏 (写真右)

  • ご入居されているお客様の生活を24時間安心サポート
  • 中途入社者への導入研修として使用し、全員に同質の学びを提供
  • テスト機能を用いて、介護福祉士やケアマネジャーの資格試験対策としても活用

お客様の笑顔と幸せを支える「HOME」を運営

御社の事業・サービス内容、ご担当者様の業務内容を教えてください。

当社の事業としては、介護スタッフ24時間常駐の介護付有料老人ホーム「ニチイホーム」と、必要なときにサポートが受けられるサービス付き高齢者向け住宅「アイリスガーデン」を運営しております。

2021年5月現在、首都圏を中心に81拠点展開しており、ご入居されているお客様の生活を24時間サポートするのが主な業務です。

私たちが所属している人事部教育研修課では、81拠点ある施設を包括的に担当しており、採用から育成、定年までのサポートを一気通貫して行っています。具体的な教育対象者は、各ホームで仕事をしている介護職員や看護師、機能訓練指導員の他、各ホームを管轄している管理者です。


人が集まれない状況下でも職員になんとか学びの提供をしたい

AirCourse導入前の状況や抱えていた課題を教えてください。

導入前の人材育成施策はすべて集合研修で行っていました。しかし新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、人が集まる形での研修ができなくなってしまったことで、職員に研修を提供できない状況が約半年ほど続いていました。

そのような状況下でもホームの職員に何とか研修を提供できないかということで、eラーニングの検討を始めることになりました。

集合研修を実施していたときの課題は何かございましたか?

従業員数が3,000名を超えてきたあたりから、全員に同じ内容を研修で伝えることがとても難しくなりました。

またこれまで実施していた研修は介護に関する専門職を育成するためのテーマが中心であったため、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルなどは外部講師による単発研修で実施に留まり、体系化できていなかったのも課題の一つでした。


選定者である自分自身が「使いやすいと思えるシステムかどうか」

AirCourse導入の経緯、および導入の決め手などを教えてください。

選定時に重要なポイントとして考えていたのは「自社で作成したコンテンツをスムーズにアップできるか」です。

実際に6~8社ほどのサービスを体験してみましたが、サービスによっては「1つのコンテンツをアップロードしてから時間を空けなければならない」など制約があったのに対して、AirCourseであれば複数のコンテンツをスムーズにアップロードすることが出来るのは選定時に評価していたポイントです。

またヒューマンススキルやコンセプチュアルスキルに関する動画研修コンテンツが豊富かつ受け放題であったのも、決め手の一つでした。他社さんの場合、既製の研修コンテンツは追加で購入しなければならないケースが多かったのですが、AirCourseのコンテンツプラスプランであれば追加費用がかからずに、幅広いコンテンツの中から自分が受けたい講座を選んで受講できる環境を作れたので、そこはすごく魅力に感じています。

ー そのほかに選定時に気を付けていたポイントはありましたか?

「システムの使いやすさ」というのは管理者側のコースの作りやすさだけでなく、受講者側にとっても重要だと考えていました。

「目的とする講座にたどり着きやすいか」「ぱっとみてまず触ってみようと思えるか」など、選定をする私たちがそう思えないと受講する職員も思わないだろうという観点で複数のサービスを体験していました。

システムを開いた瞬間に「古めかしいな…」という印象を持つものもある中で、AirCourseはユーザー目線を意識した導線設計や、分かりやすいシンプルなデザインというところが高評価で、最終的に導入を決定しました。

はじめての動画作成で試行錯誤を行いながらコンテンツを作成


導入時に苦労されたこと、注意した点などがあれば、教えてください。

動画作成が一番苦労したところです。介護という専門分野の動画に関しては、自社ですべて作成する必要がありました。

しかし、これまで動画作成を行ったことが全くなかったので、「社内に今あるものだけで作れるのか」「追加で機材などを買わないといけないか」など、ゼロから調べつつ手探りで行うのはやはり大変でしたね。

具体的に動画作成のどういったところが大変でしたか?

動画に関しては「パワーポイントに音声吹き込む」「撮影した動画を編集してアップロードする」という2つのパターンで作成しています。パワーポイントの音声吹き込みに関しては、通常のプレゼンテーションとは違い、ナレーションのように話す必要があるので、最初は何度かやり直しながら、どうすれば伝わりやすくなるか試行錯誤を繰り返しながら作成しています。

また動画撮影の方法についても、照明を追加購入するなど社内で色々と工夫して作成していますが、やはりプロが撮ったものとは「映像の綺麗さなどが違うな」というのは感じています。

中途入社者へのオンボーディングや資格試験対策としてAirCourseをフル活用

現在のAirCourseの具体的な活用方法、内容などを教えてください。

中途入社者が毎月1日と16日に30名前後入ってくるので、入社後のオンボーディングという形での導入研修として活用しています。それ以外の社員に関しては、標準コースで受け放題の動画研修がたくさんあるため、自由に受講できる環境を整えています。また集合研修やオンライン研修との組み合わせとしても活用していて、事前に指定の標準コース受講を課題として行ったうえで、研修に参加してもらっています。

研修以外の場面でもAirCourseは活用されていますか?

なかなか人が集まれない状況のため、役員や部門長からのメッセージ動画を作って配信し、各自視聴するという活用もしていますね。アンケート機能については、AirCourseを始めたことに関するアンケートや入社してからの会社に対する印象のアンケート、各拠点で行っている委員会の実施状況アンケートなど、研修以外の様々な場面で使わせていただいています。

またテスト機能は介護福祉士やケアマネジャーの資格試験対策として活用しています。コロナ前は資格対策講座としてテキストを配布し、集まって模擬問題や過去問題を解いて解説するなどをやっていました。現在はAirCourseのテスト機能を用いて、動画配信している講座の確認テストを実施したり、過去問をアップロードして各自が移動時間中に解けるようにしたりと効率的に学習できるようにしています。

顔が見えないからこそ、アンケートを使って受講者の声に耳を傾ける


運用中に注意している点、意識されている点などがあれば、教えてください。

eラーニングなので個人でいつでも受講できる/何度も受講できるメリットがある一方、「受講者の顔が見えない、反応が分からない」点は工夫が必要な点だと感じています。

当社では、研修終了後のアンケート機能を用いた報告書の中で「何か改善する点はありますか?」という項目を入れることで、受講者の声に耳を傾けるようにしています。

またeラーニングの場合、作成した動画コンテンツはストックされていくため、コンテンツに誤りがあるとその誤った情報が広がってしまうリスクがあります。こうしたミスが起きないよう、研修を担当している職員同士でコンテンツをクロスチェックするなど、確認のフローを明確に決めたうえでアップロードするように工夫しています。


移動時間という無駄な工数を大幅に削減できた

AirCourse導入・活用により、実感された効果などがあれば教えてください。

実際に職員からは、「集合研修の場合と比べて、移動する時間の手間(片道で2時間以上)を省けたのがよかった」「移動による感染症への不安が軽減した」などの声をもらっています。365日お客様がいらっしゃるので、iPadなどでスキマ時間に受講できるのは職員側のメリットとして感じているところです。

またホームを運営する仕事のため、ある職員が集合研修に参加するためには別の職員が穴埋めをするなどの工数が発生します。そのため管理側としても、移動時間による工数を削減できたのは非常に効果があったと感じています。


集合研修やオンライン研修とeラーニングを組み合わせてより質の高い研修を目指す


今後の展開・展望を教えてください。

コロナで先が見えない状況ではあるので、引き続きeラーニングを活用していきたいと考えています。

また社員が増えて会社が大きくなっていく中で、研修をすることで現場に負担をかけるのは回避しなければなりません。そのためにもeラーニングという手法の活用は必要であると感じています。

集合研修やオンライン研修も織り交ぜながら、職員にわかりやすい研修を提供できるよう尽力してまいります。


*本事例の内容は、取材日(2021年5月)時点の情報です