個人情報保護法研修は、多くの企業が全社員向けに毎年実施する義務的な研修として定着しています。ただ、対象範囲が広く受講漏れや未完了が出やすいうえ、実施したことを経営層や監査に客観的なデータで示しにくいという課題もあります。
さらに、2022年・2024年と法改正が続き、教材の内容を更新する手間も無視できません。
本記事では、個人情報保護法研修に適した学習コースの選び方、対応に強いeラーニングシステム5社の比較、受講漏れを防ぐ活用のポイントまでを整理しました。自社に合う教材選びと社内提案の判断材料として、ぜひ参考にしてください。
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目次
個人情報保護法研修に適した学習コース・カリキュラム
個人情報保護法研修の講座は、全社員が共通で学ぶ基礎と、個人情報を扱う担当者向けの実務対応の2段階で整理すると選びやすくなります。
制度の基本と2022年改正の要点をまず全員で押さえ、2024年改正への対応や違反時のペナルティを扱う講座は担当者へ追加する、という流れです。段階ごとに該当する講座を紹介します。
個人情報保護法の基礎知識
個人情報保護法がどのような法律で、どの情報を保護の対象としているのか。こうした基本は部署や役職を問わず、全社員が共通で理解しておきたい内容です。
あわせて2022年に施行された改正のポイントも押さえておくと、日々の業務で個人情報を扱う際の基本的な注意点を全員で共有できます。
| コース名 | 学習内容例 |
|---|---|
| 26年受講用/知らないでは済まされない!改正個人情報保護法①個人情報保護法とは | 個人情報保護法の目的と対象となる情報の範囲を学ぶ |
| 26年受講用/知らないでは済まされない!改正個人情報保護法②2022年改正ポイントと対策 | 2022年施行の改正内容と企業が対応すべきポイントを学ぶ |
改正対応・実務のペナルティ
基礎を押さえたうえで、改正への対応や違反時のリスクも具体的に確認しておくと安心です。
個人情報保護法は改正が続いている法律であり、実務担当者は最新の改正動向を継続して押さえておく必要があります。加えて、違反時には罰則や社会的信用の低下につながるため、個人情報を直接取り扱う担当者ほど、リスクの大きさを具体的に理解しておくことが欠かせません。
| コース名 | 学習内容例 |
|---|---|
| 26年受講用/知らないでは済まされない!改正個人情報保護法③2024年改正ポイントと対策 | 2024年施行の改正内容と企業が見直すべき対応を学ぶ |
| 26年受講用/知らないでは済まされない!改正個人情報保護法④個人情報保護法違反のペナルティと対策 | 個人情報保護法違反時の罰則と企業が講じるべき対策を学ぶ |
個人情報保護法に強い主要eラーニングシステム5社を比較
個人情報保護法研修に使えるeラーニングは、標準コースに教材を備えるタイプ、情報セキュリティ教育に特化したタイプ、教材点数の多さで幅広く選べるタイプなど、方向性が分かれます。ここでは主要5サービスの料金と特徴を並べ、自社の対象範囲や運用に合う選び方を整理します。
なお、月額料金を公開しているのはAirCourseとCloud Campusの2社です。残る3社は、教材の方向性と対象範囲で候補に入れるかを判断し、費用は見積もりで比べる流れになります。
| サービス | 料金(月額目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| AirCourse | 200円/名〜 | 標準コースに個人情報保護を備え、必須受講設定と受講状況の可視化に対応 |
| Cloud Campus | Entry 70,000円〜(税抜・人数無制限) | ユーザー数無制限の定額型。個人情報保護の基本教材をオプションで提供 |
| セキュリオ | 要問合せ | 情報セキュリティ教育特化型。標的型攻撃メール訓練と併用しやすい |
| manebi eラーニング | 要問合せ | 約8,000教材のAI搭載LMS。コンプラ・情報セキュリティ教材が豊富 |
| Schoo for Business | 要問合せ | 生放送と録画の継続学習型。改正に追従して学び直しやすい |
料金・コース数などは2026年7月時点の各社公式サイト掲載値です。
AirCourse(KIYOラーニング株式会社)

AirCourseは、KIYOラーニング株式会社が提供するクラウド型eラーニングシステムです。初期費用0円・月額200円/名から利用できます。コンテンツプラスプランでは、1,300コース以上・8,000本以上の動画研修がそろっています。
必須受講の設定と自動リマインドを組み合わせることで、拠点や雇用形態が分かれていても受講漏れを防ぎやすくなります。受講状況レポートを使えば、誰がどこまで完了したかを把握できます。
個人情報保護法研修では、標準コースに「個人情報保護(個人情報保護法・取扱い基本ルール)」を備えており、全社員向けの義務研修をそのまま配信できます。実施状況を監査や報告の資料に使える点も義務研修の運用と相性が良く、全社の対象者へ毎年配信する研修を運用したい企業に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | KIYOラーニング株式会社 |
| 初期費用 | 0円 |
| 月額料金 | 200円/名〜(年間契約・1,000名利用時、コンテンツプラスプラン最安条件) |
| セキュリティ | ISO 27001 |
| コース数 | 1,300コース以上・8,000本以上の動画研修(コンテンツプラスプラン) |
| 個人情報保護関連のコース例 | 個人情報保護(個人情報保護法・取扱い基本ルール) |
| 無料トライアル | 30日間の無料お試し(標準コース一部視聴)/期限なしのフリープラン(容量制限あり) |
| 公式サイト | https://aircourse.com/ |
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Cloud Campus(株式会社サイバー大学)

Cloud Campusは、株式会社サイバー大学が運営するeラーニングシステムです。ユーザー数無制限の定額型で、受講登録者が増えても料金が変わらない設計が特徴です。月額はEntryプランの70,000円(税抜)からで、オプションの「コンテンツパック100」では常時100種類以上の教材を利用できます。
個人情報保護に関しては「個人情報保護の基本」(全3回5分)を公式に確認できます。ただ、この教材はコンテンツパック(オプション)に含まれるもので、ベース料金には含まれません。利用する場合はオプションの追加を前提に費用を見積もっておくとよいでしょう。全社員に毎年配る義務研修を、人数の増加に伴うコスト負担を抑えて届けたい企業に向いています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社サイバー大学(ソフトバンクグループ傘下) |
| 初期費用 | Entry 100,000円/Standard 200,000円/Pro 500,000円(税抜) |
| 月額料金 | Entry 70,000円/Standard 200,000円/Pro 360,000円(税抜・ユーザー数無制限) |
| セキュリティ | ISMS(ISO/IEC 27001)取得 |
| コース数 | コンテンツパック100(オプション・常時100種類以上/標準数は公式非公開) |
| 個人情報保護関連のコース例 | 個人情報保護の基本(全3回5分・コンテンツパック内オプション) |
| 無料トライアル | あり(日数は公式非記載) |
| 公式サイト | https://cc.cyber-u.ac.jp/ |
セキュリオ(LRM株式会社)

セキュリオは、LRM株式会社が提供する情報セキュリティ教育に特化したサービスです。教材は情報セキュリティ領域で130種類以上をそろえ、標的型攻撃メール訓練では開封率やクリック率をレポーティングできます。
一方、ビジネスマナーなど汎用テーマの教材は付属していません。料金は全プラン非公開で、見積もりは問い合わせが必要です。
個人情報保護法の学習では、「個人情報保護/マイナンバー」の教材を公式に確認できます。標的型攻撃メール訓練と地続きで学べるため、個人情報の取り扱いとセキュリティ意識を同じ流れで扱える点が他社と異なります。情報漏えいのリスクを実務に近い形で理解させたい企業や、個人情報保護とセキュリティ領域に絞って強化したい企業に向いた構成です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | LRM株式会社 |
| 初期費用 | 要問合せ |
| 月額料金 | 要問合せ(年額・最低契約1年) |
| セキュリティ | 要問合せ(セキュリティホワイトペーパー提供) |
| コース数 | 130種類以上(情報セキュリティ教材) |
| 個人情報保護関連のコース例 | 個人情報保護/マイナンバー |
| 無料トライアル | あり(7日間・AR スタンダード機能) |
| 公式サイト | https://www.lrm.jp/seculio/ |
manebi eラーニング(株式会社manebi)

manebi eラーニングは、株式会社manebiが運営するAI搭載のLMSです。約8,000という教材点数の多さが最大の特徴で、コンプライアンスや情報セキュリティの必須教材を幅広くそろえられます。
AIによる教材の割り当てにも対応しており、対象者ごとに学習内容を組み立てやすい設計です。料金はID数に応じた設定で公開されていないため、他社と並べる際は見積もりを取ったうえでの比較になります。
なお、個人情報保護の個別コース名は公式に非公開のため、教材の詳細は問い合わせで確認するのが確実です。個人情報保護を単体で扱うだけでなく、周辺のコンプライアンス研修とまとめて計画したい企業に適しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社manebi |
| 初期費用 | 要問合せ |
| 月額料金 | 要問合せ(IDベースの料金設定・非公開) |
| セキュリティ | 要問合せ(ISO27001/Pマーク等の公式記載なし) |
| コース数 | 約8,000教材 |
| 個人情報保護関連のコース例 | 要問合せ(コンプラ・情報セキュリティ必須教材はあり/個別コース名は非公開) |
| 無料トライアル | あり(デモアカウント) |
| 公式サイト | https://manebi.co.jp/elearning/ |
Schoo for Business(株式会社Schoo)

Schoo for Businessは、株式会社Schooが運営する生放送と録画を組み合わせた継続学習型のサービスです。9,000本以上の動画コンテンツを21カテゴリで展開しています。
生放送の授業が中核にあり、講師への質問やほかの受講者との学び合いを取り入れられるのも特徴です。
年間約600本のペースで、新しいコンテンツが追加され続けます。改正のたびに学び直しが必要になる個人情報保護法のようなテーマでは、こうした更新の続く仕組みが最新内容への追従を助けます。一方、個人情報保護の単体コースや料金は公式で確認できないため、対象教材と費用は問い合わせが必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社Schoo |
| 初期費用 | 要問合せ |
| 月額料金 | 要問合せ |
| セキュリティ | 要問合せ |
| コース数 | 9,000本以上の動画コンテンツ(21カテゴリ・年間約600本更新) |
| 個人情報保護関連のコース例 | 要問合せ |
| 無料トライアル | 要問合せ |
| 公式サイト | https://schoo.jp/biz |
個人情報保護法研修でeラーニングを活用するポイント
全社員対象・毎年実施になりやすい個人情報保護法研修では、集合研修だけだと全員への実施や実施記録の証明に手間がかかります。eラーニングを使う際は、確実な配信、受講状況の記録、改正への追従の3点を押さえて設計すると運用しやすくなります。
全社員へ確実に配信し受講漏れを防ぐ
個人情報保護法研修は、正社員だけでなくパートや契約社員も含めた全員が対象になりやすいテーマです。拠点や雇用形態が分かれると、案内が行き届かず一部の受講が抜けてしまうことがあります。
こうした抜けを防ぐには、対象者に必須受講を設定し、未受講者へ自動リマインドを送る運用が有効です。締め切り前に通知が届くようにしておけば、担当者が個別に催促しなくても受講を後押しできます。毎年の義務研修を、拠点をまたいで同じ基準で届けやすくなります。
受講状況を客観データで示す
義務研修で課題になりやすいのが、「実施したことを客観的なデータで示せない」という点です。紙の受講名簿や口頭の報告だけでは、監査や経営層への説明で根拠が弱くなります。
組織別レポートで受講状況やテスト結果を記録しておけば、部署ごとの完了率をそのまま報告資料に使えます。誰がいつ受講したかが残るため、監査対応でも実施の裏付けを示しやすくなります。未完了の部署が一目で分かるので、次の打ち手も判断しやすい運用です。
法改正に追従して学習内容を最新化する
個人情報保護法は2022年・2024年と改正が続いており、研修内容も最新の内容へ更新し続ける必要があります。改正前の教材のままでは、実務と食い違う知識を伝えてしまうおそれがあります。
eラーニングであれば、改正のたびに教材を差し替えたり新しいコースを追加したりでき、改正内容を反映した講座を全社員へ短期間で配信し直せます。あわせてサービス選定の段階で、改正時の教材更新を提供側が行うのか、追加費用が発生するのかを確認しておくと、改正のたびの対応を見通しやすくなります。
eラーニング成功のコツは”導入設計”にあります
eラーニングの基本的な仕組みは理解できても、実際に成果につながる運用を継続することは簡単ではありません。多くの企業が「導入したが受講率が低い」「コンテンツ作成に時間がかかりすぎる」「効果測定ができない」という課題に直面しています。
これらの課題解決には、単なるシステム選定ではなく、学習文化の醸成から効果測定まで含めた包括的な導入戦略が不可欠です。成功企業では、5つのステップで段階的にeラーニングを組織に定着させ、継続的な学習環境を構築しています。
戦略的な視点からeラーニング活用を推進する、体系的な導入アプローチを学んでみませんか。
まとめ:全社員への確実な配信と受講状況の可視化が選定の鍵
個人情報保護法研修は、全社員を対象に毎年実施されることが多く、受講漏れの防止や実施実績の管理が課題になりがちです。学ぶ内容も、法律の目的や保護対象といった基礎知識から、2022年・2024年と続いた改正への対応、違反時のペナルティまで幅広く、継続的な学習が求められます。
コース選びでは、まず「基礎知識」と「改正対応・実務のペナルティ」の2段階で整理すると、自社に足りない内容を見極めやすくなります。eラーニングシステムは、標準コースに教材を備えるタイプ、情報セキュリティに特化したタイプ、教材点数の多いタイプ、生放送と録画を組み合わせた継続学習型など方向性が分かれます。対象範囲や運用体制、予算に照らして候補を絞り込むとよいでしょう。
導入後は、全社員へ確実に配信して受講漏れを防ぐこと、受講状況を客観データとして残し経営層や監査に示せる状態にすること、法改正に追従して学習内容を最新に保つことの3点が、運用の成否を分けます。
候補を絞り込んだら、料金非公開のサービスには問い合わせで見積もりを取り、無料トライアルのあるサービスでは実際の使い勝手を確かめてみてください。自社の対象範囲と管理のしやすさを軸に据えると、比較の判断がぶれにくくなります。
よくある質問
Q. 個人情報保護法の研修は法律で義務付けられていますか?
個人情報保護法そのものが研修実施を明確に義務付けているわけではありません。ただし、コンプライアンス領域の研修を全社員が毎年受講する義務的な研修として位置づける企業が多く、個人情報保護研修もその一つとして扱われています。
Q. 個人情報保護法研修とはどのような研修ですか?
個人情報保護法研修は、個人情報を扱ううえで守るべきルールを全社員が理解するための研修です。正社員に限らずパートや契約社員も対象になりやすく、コンプライアンス教育の一環として位置づける企業が多く見られます。AirCourseの標準コース「個人情報保護」でも、個人情報保護法や取扱いの基本ルールを扱っています。コンプライアンス研修全般については、コンプライアンス研修とは?テーマ例やネタ探し、実施方法を解説を参照ください。
Q. 個人情報保護法の研修はどのくらいの頻度で実施すればよいですか?
個人情報保護法自体に、実施頻度を定める規定はありません。ただし、コンプライアンス領域の研修は、全社員を対象に年1回のペースで実施している企業が多く見られます。個人情報保護研修も同様に、毎年の定期実施として計画する企業が目立ちます。
Q. 個人情報保護法研修は無料で受けられますか?
AirCourseは初期費用0円で導入でき、契約前に30日間の無料トライアル期間を利用できます。トライアル期間中は、標準コースの一部を視聴可能です。個人情報保護コースが対象に含まれるかは、トライアル開始時に確認しておくと安心です。継続利用の場合、年間契約・1,000名利用時は月額200円/名からのプランが用意されています。
Q. 個人情報保護法研修ではどのような内容を学びますか?
個人情報保護法研修では、法律の基礎知識や対象となる個人情報の範囲を学びます。あわせて2022年・2024年の改正ポイントや、違反時のペナルティといった実務対応も学習内容に含まれます。AirCourseの標準コース「個人情報保護」も、こうしたテーマに沿った内容です。
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