人材育成に向けた取り組みの中核となるのが従業員研修ですが、人手不足の中でいかにして効率的、効果的に研修を実施するかが大きな課題となっています。
LMSは、効率的、効果的に研修を実施するための切り札となるべきITソリューションとして、ここ数年の間に飛躍的な進歩を遂げています。
この連載記事では、4回にわたって、最新のLMSが持っている機能をご紹介するとともに、導入を検討する際に、どのようなポイントに着目すべきかについて解説します。
以前のLMSが持っていた機能は、教材コンテンツ(主に動画)の管理に関するものが中心でしたが、最新のLMSでは、これまで研修担当者がExcelを使って手作業で行っていた研修管理の業務フロー全体も管理対象とするようになっています。
「LMSの最新動向と選択のポイント(全4回)」
第4回:研修管理
連載第4回(最終回)の今回は、最新のLMSが持つ「研修管理の機能」について解説します。
最新のLMSを利用した効率的な研修管理フロー
最新のLMSを利用した効率的な研修管理フローは次の5つのステップから構成されます。
1.人事担当者による社外・社内研修フロー設定
- ワークフローのフェイズ(ステップ)を設定する
- フェイズごとにコメント入力をさせるか、上司の承認/却下を行うかなどを設定する
2.一般社員による研修受講申し込み
- システムに登録されている研修情報の中から、希望に合う研修を検索する
- タスクに関連する研修を検索、詳細を参照して受講申し込みを行う
3. マネージャによる受講承認
- 画面に表示される申請に対して承認処理を行う
4.研修受講
5.一般社員による研修内容の評価入力
- 評価レポート、口コミ情報を入力する
ここでのポイントは、このような業務フローをメールやExcelファイルのやり取りではなく、システム上の画面で実施できるので、効率的な業務遂行が可能となるということです。
メールやExcelによる運用では、本来、人が介在する必要のないプロセスが多く発生してしまい、各プロセス間での見えないやり取りが多くの時間を浪費しています。
一方、最新のLMSによる運用では、研修関連データは統合されたデータベースとして一元管理されていますので、最新のデータを全員で共有することで、無駄なプロセスをなくし、手作業によるミスも大幅に減らすことが可能になります。
また、ステップ5で受講者が入力した評価レポートや口コミを、ステップ2に他の社員が参照するといった情報の共有も可能になります。
データを一元管理することで各種の集計が自在にできる
最新のLMSを利用することで、Excelによる研修管理よりも、はるかに効率的に業務を遂行することができるようになりますが、データを一元管理することで得られる最大の効果は、各種の集計が自在にできるようになることです。
例えば、代表的なクラウドLMSの一つであるAirCourseの場合、指定した期間の個人別の研修受講数や学習時間、およびその総計を、簡単に表とグラフで表示することができます。
同様に、事前に設定された受講目標に対する実績の進捗度や、研修内容の理解度を示すテスト平均点などを、やはり個人別と全員の合計のそれぞれについて、表とグラフで簡単に表示することもできます。
まとめ
以前のLMSが持っていた機能は、教材コンテンツ(主に動画)の管理に関するものが中心でしたが、最新のLMSでは、これまで研修担当者がExcelを使って手作業で行っていた研修管理の業務フロー全体も管理対象とするようになっています。
最新のLMSを使った研修管理フローにおいては、研修関連データは統合されたデータベースとして一元管理されていますので、最新のデータを全員で共有することで、無駄なプロセスをなくし、手作業によるミスも大幅に減らすことが可能になります。
さらに、データを一元管理することで得られる最大の効果として、各種の集計が自在にできるようになります。
「LMSの最新動向と選択のポイント(全4回)」
第4回:研修管理
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最新動向についての連載も今回で最終回となります。導入、リプレイスのご参考になったら幸いです。
研修管理もラクラク。動画eラーニングAirCourseなら、クラウド型LMSですので、導入コスト0円ですぐに始められます。