DX研修対応のeラーニング5選|講座一覧と選び方を紹介

経営層から全社的なDX推進を求められても、社内にDXを教えられる人材がいない、拠点や勤務シフトが分かれて集合研修を組みにくい、といった課題を抱える企業は少なくありません。eラーニングで進める方針を決めても、サービスごとの講座内容や料金、管理機能の違いが分かりにくく、自社に合うものを選びきれないこともあります。

本記事では、デジタルスキル標準(DSS)に沿った講座の考え方、DX研修に対応しやすいeラーニング5社の特徴、導入後の運用ポイントを紹介します。自社の規模やDXの進捗段階に合うサービスを選ぶ際の判断材料として活用してください。

DX研修に適した講座一覧

DX研修を検討する際は、教材を探す前に「誰に何を受けさせるか」を決めることが大切です。対象者を曖昧にしたまま教材を選ぶと、全社員向けの基礎講座と推進人材向けの専門講座が混在し、受講者によって内容の過不足が生じます。

講座設計の土台になるのが、経済産業省が策定したデジタルスキル標準(DSS)です。デジタルスキル標準は、全社員向けのDXリテラシー標準と、推進人材向けのDX推進スキル標準の2階建てで整理されています。

ここでは、DX研修に必要な講座を全社員共通、推進人材・階層別、業種・職種別の3軸で紹介します。

参考:IPA「デジタルスキル標準DSS-L」経済産業省「デジタルスキル標準」

全社員共通の必須講座

全社員向けの土台になるのは、DXリテラシー標準(DSS-L)に沿った講座です。DXリテラシー標準は、「Why」「What」「How」の3カテゴリーに「マインド・スタンス」を加えた4領域で構成されています。

これらの4領域を全社員で学ぶことで、DXに関する共通認識をそろえられます。部署ごとにDXの理解度が異なる状態を避けられ、ツール導入や業務改善の議論を進めやすくなります。

領域学習内容例
Why(DXの背景)IT戦略:企業を取り巻く環境⑤DX(1)/デジタル化と産業構造変化
What(DXで活用されるデータ・技術)DXスキル編②:データ分析入門DXスキル編③:AI(機械学習)
How(DXを進めるための姿勢・行動)生成AIプロンプト講座①生成AIの基本②上手に伝えるプロンプト術
マインド・スタンスDXマインド・スタンス/顧客起点の思考

全社底上げで難しいのは、配信した後に受講率が伸び悩む点です。1回の学習量を短尺に分割し、自動リマインドで未受講者へ通知する運用が後押しになります。部署別の受講率レポートで遅れている部門を特定すれば、底上げを途中で止めずに進められます。

推進人材・階層別で必須となる講座

全社員共通の土台を整えたら、階層や役割ごとに上乗せする講座を設計します。DXを推進する中核人材には、DX推進スキル標準(DSS-P)に沿った専門講座が必要です。

DX推進スキル標準では、推進人材をビジネスアーキテクト、デザイナー、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、サイバーセキュリティの5類型で定義しています。担う役割によって、業務変革、データ活用、システム開発、セキュリティなど、学ぶべき内容が変わります。

階層学習内容例
一般社員生成AIプロンプト講座①生成AIの基本今さら聞けないExcel①基礎操作
推進人材(DSS-P)DX組織・人材編①:DXの基礎とデータ活用のステップDXスキル編②:データ分析入門情報セキュリティ基本知識
管理職DX組織・人材編②:DX推進人材の役割DX組織・人材編③:ビジネストランスレーターに求められるスキル
経営層IT戦略:企業を取り巻く環境⑥DX(2)

階層別に過不足なく研修を届けるには、対象者ごとに必要な講座群を出し分けて配信できる仕組みが役立ちます。職種別の演習を差し替えられるLMSであれば、同じDX研修でも対象者に合わせて内容を調整できます。

業種・職種別で追加すべき講座

共通講座と階層別講座に加えて、自社の業種や職種に応じた講座を追加すると、研修内容を実務に近づけられます。金融ではデータガバナンスや個人情報保護、製造ではIoTや現場データ活用、医療では医療データの取扱いなど、業種ごとに押さえるべきテーマが異なります。

職種でも必要な講座は分かれます。営業は顧客データ活用、マーケティングはデジタルマーケ、バックオフィスは業務自動化、ITはデータ基盤といった具合です。

さらに、自社のDX段階によって必要な講座は変わっていきます。経済産業省はDXの進展を、デジタイゼーション、デジタライゼーション、DXの3段階で整理しています。ツール導入の入り口から業務プロセス改革、データドリブン経営へと求められる学びが移行します。

種別学習内容例
業種別>金融・全業種共通情報セキュリティ基本知識改正個人情報保護法①個人情報保護法とは失敗事例から学ぶ!データ・AIのコンプライアンス①
職種別>営業法人営業基礎①顧客から求められる営業パーソン
職種別>マーケティングデジタルマーケティングの全体像とWebマーケティングの基本手法
職種別>バックオフィスIT戦略:032_RPA活用のポイント
職種別>ITDX人材なら押さえておきたいデータ分析基盤とAIシステム入門
DX段階別>デジタイゼーション今さら聞けないExcel③データ分析OneNote基礎講座①
DX段階別>デジタライゼーション以降生成AIプロンプト講座①生成AIの基本

これらの上乗せ講座は、既製教材だけでまかなえないことが少なくありません。自社の実データや業務を題材にしたオリジナルコースを作成できるか、既存LMSと併用できるかも、教材選びの観点になります。

DX研修に強いeラーニングシステム5選

ここからは、3層の講座設計に対応しやすく、DXフェーズに合わせて選びやすいシステムを5社紹介します。汎用型、情報セキュリティ特化型、IT・エンジニア特化型、カスタマイズ型、大規模型の順に特徴を紹介するので、システム選定の参考にしてください。

サービス料金(月額目安)特徴
AirCourse200円/名〜(年間契約・1,000名時の最安条件)汎用型LMS。生成AIプロンプト講座・DX組織人材育成コースを標準搭載。オリジナルコース作成可
セキュリオ要問い合わせ情報セキュリティ教育に特化(130種以上)。情報セキュリティを軸にDXを進めるフェーズ向け
SEプラス要問い合わせIT・エンジニア特化。DX推進人材・技術人材の育成フェーズ向け。資格対策に強い
LearningWare20,000円〜カスタマイズ・多言語型。自社教材を作り込むフェーズ向け
まなびプレミアム1,000ID時525円/月〜大規模定額型。全社一斉にリテラシーを底上げするフェーズ向け

※料金・コース内容などは記事公開時点の各社公式サイト掲載値です。最新の情報は各社公式サイトをご確認ください。

AirCourse(KIYOラーニング株式会社)

AirCourseは、初期費用0円、月額200円/名〜(年間契約・1,000名利用時の最安条件)で使える汎用型のクラウドLMSです。料金は比較的低水準の価格帯です。

生成AIプロンプト講座やDX組織・人材育成コースなど、DSS準拠の標準コースを搭載しています。この標準コースに、自社撮影の動画を上乗せする二層構成が組めます。

実践型の運用では、自社の業務やデータを題材にしたオリジナルコースを重ねられる点が活きてきます。進捗は組織別レポートとCSV出力で取り出せるため、受講状況を経営層へ数字で報告できます。

導入事例では、株式会社レカム様がDX教育を月2単元の必須研修として運用に組み込み、受講率の改善につなげています。月1時間未満に絞った研修プランへ切り替えたことで、配信して終わりにせず、必須コースの設定で学習を業務リズムに定着させました。

参考:株式会社レカム様の導入事例

項目内容
運営会社KIYOラーニング株式会社
初期費用0円
月額料金200円/名〜(年間契約・1,000名利用時の最安条件)
セキュリティISO27001取得・SSO(SAML)対応・IPアドレス制限・二段階認証
DX関連標準コース生成AIプロンプト・DX組織人材育成など(最新は公式コース一覧参照)
自社制作コース可(ドラッグ&ドロップでオリジナルコース化)
組織別・階層別レポート可(CSV出力対応)
無料トライアルフリープラン30日
公式サイトhttps://aircourse.com/
コース名概要
生成AIプロンプト講座業務指示の構造化(役割・前提・出力形式・制約)を体系的に習得。全社員のリテラシー底上げに使える
DX組織・人材育成コース推進人材が社内展開・投資判断・人材育成計画を組み立てる論点を網羅する
情報セキュリティ基本知識【入門編】DX推進時のデータ・情報漏洩リスクの取り扱いを土台で揃えられる

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セキュリオ(LRM株式会社)

セキュリオは、LRM株式会社が手がける情報セキュリティ教育に特化したサービスです。130種類以上の教材で、標的型攻撃メール訓練からセキュリティ規程の整備まで支援します。

情報セキュリティを起点にDXの土台を固めるフェーズに向いています。受講状況の管理と集計は自動で行われるため、訓練の実施状況を把握しやすい設計です。

一方、全社のリテラシー底上げを目的とする場合は、別教材との組み合わせが前提になります。料金は全プラン非公開で要問い合わせ、最低契約は1年(年額)です。

項目内容
運営会社LRM株式会社
初期費用要問い合わせ
月額料金要問い合わせ(年額・最低契約1年)
情報セキュリティ標準コースあり(130種類以上)
疑似フィッシング機能あり(標的型攻撃メール訓練)
受講管理受講状況の管理・集計を自動実施(CSV出力は要問い合わせ)
無料トライアルあり(7日間)
オリジナルコース作成要問い合わせ
公式サイトhttps://www.lrm.jp/seculio/
コース名概要
情報セキュリティ基礎セキュリティの基本知識を全社員向けに習得する
標的型攻撃メール訓練疑似フィッシングで実地の対応力を養う
個人情報保護・マイナンバー個人情報の取扱いルールを土台でそろえる

SEプラス(株式会社SEプラス)

SEプラスは、翔泳社グループの株式会社SEプラスが運営するIT・エンジニア特化型のサービスです。体系的な学習や資格対策に強みがあり、DX推進人材や技術人材の育成フェーズに向いています。

DSS-Pが定義する専門人材の育成と接続しやすい点が特徴です。年間約500コースを半期ごとに更新し、プログラミングからクラウド、AIまで幅広く扱います。

全社員のリテラシー底上げよりも、推進人材や技術職の専門スキルを伸ばすフェーズに適します。法人向けのSEカレッジは規模別の定額制で、最低契約期間は12ヶ月です。

項目内容
運営会社株式会社SEプラス(翔泳社グループ)
初期費用入会金50,000円(税抜・SEカレッジ)
月額料金規模別定額(1〜24名:月額28,000円〜、税抜・最低契約12ヶ月)
IT領域標準コースあり(プログラミング・DB・ネットワーク・クラウド・セキュリティ・AI)
IT資格対策あり(ITパスポート・基本情報技術者・LPIC-1)
標準コース数年間約500コース・半期ごと更新
オリジナルコース作成既製研修中心(要問い合わせ)
無料トライアルあり(デモアカウント・Web説明会)
公式サイトhttps://www.seplus.jp/dokushuzemi/
コース名概要
IT基礎10日間研修IT人材の土台となる知識を体系的に学ぶ
はじめての基本情報技術者試験国家資格の取得を見据えた基礎固めに使える
AWS/Cloudを使ってできることクラウド活用の全体像をつかむ入門講座

LearningWare(プロシーズ株式会社)

LearningWareは、プロシーズ株式会社が提供するカスタマイズ・多言語対応型のシステムです。20年以上の運用実績があり、4,200社以上が導入しています。

自社教材の作り込みや外部コンテンツの取り込みを軸とする設計です。業種固有の規程やケーススタディを自社で作り込むフェーズに向いています。

顔認証や決済、Zoom連携など30以上の機能モジュールを備え、多言語にも対応します。料金はLight 20,000円〜、Standard 40,000円〜(27講座対象)、Premium 52,000円〜(39講座対象)で、いずれも税抜、別途初期費用がかかります。

なお、業界特化研修は付属しません。自社制作の教材配信や外部コンテンツの取り込みが中心の設計で、翻訳字幕付き動画など独自のカスタム運用が前提になります。

項目内容
運営会社プロシーズ株式会社
初期費用別途(要問い合わせ)
月額料金Light 20,000円〜/Standard 40,000円〜/Premium 52,000円〜(税抜)
プラン体系Light/Standard(27講座対象)/Premium(39講座対象)
標準教材1,000教材以上
多言語対応対応
API連携対応
オリジナルコース作成対応(自社制作中心の設計)
導入実績4,200社以上・累計400万ユーザー以上
公式サイトhttps://www.pro-seeds.com/learningware/

まなびプレミアム(株式会社ライトワークス)

まなびプレミアムは、株式会社ライトワークスによる大規模定額型のサービスです。全社一斉にDXリテラシーを底上げするフェーズに向いています。

料金はID規模が大きいほど単価が下がる設計です。1,000ID時525円/月〜、5,000ID時240円/月〜、10,000ID時126円/月〜と逓減します。大人数への一律配信と受講率管理に強みがあります。

教材は1,000本以上で、マイクロラーニング中心の構成です。対話型で教材を推奨するAI教材サーチを備え、助成金対応の修了証も発行できます。LMS「CAREERSHIP」との連携でオリジナルコースの作成も可能です。

項目内容
運営会社株式会社ライトワークス
初期費用要問い合わせ
月額料金1,000ID時525円/月〜・5,000ID時240円/月〜・10,000ID時126円/月〜(ID規模で逓減)
標準教材1,000本以上(マイクロラーニング中心)
特徴機能AI教材サーチ(対話型の教材推奨)
修了証発行あり(助成金対応)
オリジナルコース作成可(CAREERSHIP連携)
対象規模大企業・グループ会社中心
公式サイトhttps://content.lightworks.co.jp/mana-pre/
コース名概要
DXリテラシー教材全社員のDX基礎知識を定額で底上げする
ビジネススキル教材階層別のビジネス基礎を幅広く学べる
コンプライアンス教材法令順守の基礎を全社へ一律配信できる

各サービスのコース詳細や機能は、公式サイトで最新情報を確認してください。

DX研修導入後に推進を加速させる3つの運用ポイント

教材を選んだ後は、受講を止めずに回し、成果を数字で示す運用設計が必要です。配信して終わりにすると受講率が伸びず、学んだ内容も実務に根づきません。

DX研修では、受講を業務リズムに組み込む方法、無料教材との組み合わせ、経営層への進捗報告、助成金の活用フローをあらかじめ決めておくことが大切です。

受講を業務リズムに組み込む仕組みを作る

DX研修で受講率が伸び悩む大きな要因は、受講時間の確保です。KIYOラーニングの調査でも、eラーニングの課題として学習時間の確保が挙げられています。

そこで効果的なのが、1回の学習量を短尺に絞って必須化する設計です。10分前後の単元に分割すれば、業務の合間や移動時間に受講を組み込めます。自動リマインドで未受講者に通知する仕組みを併用すると、後回しも防げます。

拠点やシフトが分かれた中堅企業では、集合研修の時間をそろえにくいのが実情です。短尺の必須講座を各自のタイミングで進められる設計なら、勤務形態が異なっても受講率を底上げできます。

参考:KIYOラーニング「eラーニングの課題に関する調査」

マナビDX等の無料教材と組み合わせて活用する

DXリテラシーの土台づくりには、無料教材も選択肢になります。経済産業省とIPAが運営するマナビDXは、DXリテラシー学習に無料でアクセスできるプラットフォームです。

ただ、マナビDXは独学教材の提示にとどまります。受講管理や自社カスタマイズ、進捗の組織別集計までは備えていないため、全社運用には別の仕組みが要ります。

現実的な選び方は二段構えです。無料教材で全社の土台を作り、自社固有のガイドラインや業務ユースケースを有料LMSで上乗せ配信する設計にすると、コストと運用管理のバランスを取りやすくなります。

参考:IPA「マナビDX」

経営層への進捗報告と人的資本開示を行う

DX研修の成果は、経営層へ数字で示すことで投資判断の材料になります。組織別レポートやCSV出力で受講状況を取り出し、DX推進KPIや人材育成計画に紐づけて報告する流れを設計しておきましょう。

この報告は、人的資本開示の文脈とも接続します。上場企業を中心に、人材育成やリスキリングの取り組みを開示する動きが広がっています。受講率、修了率、部署別の進捗などのデータを蓄積しておけば、開示資料の根拠として活用できます。

株式会社エフエムジー&ミッション様では、標準コース受講をKPIに含め、標準+自社作成コースを目的別に運用しています。従来は履歴が残らず受講管理が難しかった状態から、受講データを可視化することで、受け身だった社員が学びに前向きになり、自己学習の風土が育ち始めました。受講記録をKPIに紐づけて経営層へ報告するアプローチは、DX推進の進捗を数字で示す実例として参考になります。

参考:株式会社エフエムジー&ミッション様の導入事例

報告の鮮度を保つには、コンテンツ更新の観点も欠かせません。教材ベンダーの改訂方針を確認し、自社オリジナルコースで最新の業務事例を補強すれば、報告内容が陳腐化しにくくなります。

DX研修コストを抑える人材開発支援助成金の活用

eラーニング型のDX研修も、要件を満たせば人材開発支援助成金の対象になり得ます。DX関連では、人への投資促進コースや事業展開等リスキリング支援コースが該当します。

活用にあたって押さえる点は3つです。事前計画届を期日までに提出すること、利用するeラーニングシステムが要件に適合すること、受講証跡をCSV出力などで管理することです。

確認項目内容
事前計画届研修開始前に計画届を所定の期日までに提出する
システム要件利用するeラーニングが助成金の要件に適合するか確認する
受講証跡受講記録をCSV出力などで保管し、支給申請の根拠とする

助成金の要件や支給額は改定されることがあります。申請を検討する際は、最新の要件を厚生労働省のページで確認したうえで進めてください。

参考:厚生労働省「人材開発支援助成金

まとめ:自社のフェーズに合うDX研修対応のeラーニングを選ぼう

DX研修を設計する際は、誰に何を受けさせるかをまず階層で分けることが大切です。全社員にはDXリテラシー標準(DSS-L)のWhy・What・How・マインドの4領域で基礎を身につけてもらい、推進人材にはDX推進スキル標準(DSS-P)の5類型に沿った専門講座を割り当てます。管理職には、DX投資や人材育成の判断に関わる講座を組み合わせるとよいでしょう。

eラーニングシステムを選ぶ際は、DSSへの対応、実践型研修への展開、進捗の見える化、自社教材の作成、料金、既存LMSとの連携を確認すると比較しやすくなります。汎用型、特化型、大規模型では強みが異なるため、自社の規模や研修目的に照らして優先順位を決めることが大切です。

導入後は、受講を業務リズムに組み込み、マナビDXなどの無料教材と組み合わせながら研修コストを調整します。さらに、経営層へ受講状況を数字で報告し、人材開発支援助成金の活用まで設計できれば、研修の定着と成果報告を一連の流れで進められます。

まずは自社の階層、業種、現在のDX段階を書き出しましょう。整理した条件を本記事の選定軸に当てはめることで、自社に合うeラーニングシステムを選びやすくなります。

eラーニング活用の課題解決に、今すぐ使える実践ツールを

eラーニング活用の重要性は分かっている。でも「具体的にどう運用するか」「結局どのeラーニングシステムが自社に合うのか」で多くの企業が迷い、思うような成果が出せずにいます。あなたの組織も同じ悩みを抱えていませんか?

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よくある質問

Q. DX研修で全社員にまず受けさせるべき講座は?

DXリテラシー標準(DSS-L)のWhy・What・How、そしてマインド/スタンスの4領域が土台になります。変革の背景理解、技術の基本概念、業務への転用視点、学び続ける姿勢を全社共通で押さえる構成です。職種を問わず必要になる共通言語のため、最初に配信する考え方が向いています。

なお、いきなり全領域を詰め込むより、Why・Whatから入って動機づけを済ませてからHowへ進むと、現場の納得感を得やすくなります。

Q. 推進人材と全社員で講座は分けるべき?

分けるのが基本です。全社員はDSS-Lでリテラシーを底上げし、推進人材はDSS-Pの5類型に応じた専門講座を充てます。5類型とはビジネスアーキテクト、デザイナー、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、サイバーセキュリティを指します。

対象が広がるほど手動の配信は煩雑になるため、対象ごとに講座群を自動で出し分けられる仕組みを使うと、運用負荷を抑えられます。

Q. 無料のマナビDXがあるのに有料のeラーニングを選ぶ理由は?

無料のマナビDX(経済産業省・IPA)でもDXリテラシーの学習にはアクセスできます。ただし独学教材の提示が中心で、受講管理や自社カスタマイズ、組織別の進捗集計は別途用意する必要があります。

全社運用・進捗の見える化・自社固有の内容を上乗せしたい場合は、有料LMSと組み合わせる二段構えが現実的です。判断軸は、「個人の学習機会」を重視するか、「組織としての管理・報告」を重視するかにあります。

Q. 自社のDX段階に合った講座はどう見極めればよい?

経済産業省が示すDXの3段階で現在地を把握する方法があります。デジタイゼーション、デジタライゼーション、DXの順で、ツール導入の入り口か、業務プロセス改革か、データドリブン経営かによって必要な講座が移ります。まず自社がどの段階かを見立ててから選ぶと、難度のミスマッチを避けられます。段階の認識は部署ごとにずれることも多いため、現場の声も併せて確認すると精度が上がります。

Q. 受講状況を経営層へどう数字で報告すればよい?

組織別レポートやCSV出力に対応したLMSであれば、部署別の受講率や修了状況をデータで示せます。DX推進のKPIや人材育成計画に紐づけて報告すると、追加投資の判断につながりやすくなります。人的資本開示の根拠資料としても転用できます。報告では受講率だけでなく、未受講の偏りや部署間の差まで添えると、次の打ち手が議論しやすくなります。

Q. DX研修にeラーニングで対応する場合、助成金は使える?

要件を満たせば、人材開発支援助成金の対象になり得ます。人への投資促進コースや事業展開等リスキリング支援コースが関連します。

利用には事前の計画届の提出、システム要件への適合、受講証跡の管理などが前提です。要件や支給額は改定されるため、申請前に厚生労働省の最新ページで確認する必要があります。自己判断が難しい場合は、労働局や社会保険労務士へ事前相談する進め方が安全です。