ランサムウェアに強いeラーニング5選|攻撃の理解から企業・社員の対策まで

ランサムウェアの侵入経路は標的型メールやVPN機器の脆弱性など日常業務のなかにあり、システム部門だけでは防ぎきれません。対策知識を全社員へ広げる機会を確保しにくいことは、多くの企業が直面する課題です。

eラーニングなら、攻撃の全体像を理解し、侵入経路と手口を知り、取るべき対策を学ぶ、という3段階で理解を深められます。情報システム部門に限らず、役割に応じて全社員が段階的に学べる点が強みです。

本記事では、ランサムウェア対策の教育に使える主要なeラーニングシステム5社を比較し、得意領域を解説します。あわせて学習コースの組み方や運用の工夫にも触れますので、自社に合うシステム選びにお役立てください。

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ランサムウェア対策に適した学習コース・カリキュラム

ランサムウェアは社内のデータを暗号化し、復旧と引き換えに金銭を要求するサイバー攻撃です。対策の教育は、攻撃そのものの理解から侵入経路の把握、企業と社員が取るべき行動へと段階を追って組み立てると、全社員の理解がそろいます。ここでは、その3つの切り口で学習コースを整理しました。

攻撃の全体像を理解する講座

最初に押さえたいのは、ランサムウェアとは何をする攻撃で、被害を受けると業務がどこまで止まるのかという前提です。「ウイルスの一種」という理解だけでは、事業が停止しうる深刻さは伝わりにくいものです。

ここでは、ランサムウェアの仕組みと企業に及ぶ影響を扱う講座を紹介します。部門を問わず全社員が同じ危機感を持つところから、対策の実効性が高まります。

学習内容学習コース例
ランサムウェアの仕組みと被害の実態を学ぶ知らないでは済まされない!ランサムウェア攻撃①ランサムウェアとは

侵入経路と手口を知る講座

対策を立てるには、攻撃者がどこを狙うのかを知ることが欠かせません。標的型メール、VPN機器やリモートデスクトップの脆弱性、取引先経由での侵入など、経路は年々広がっています。

ここでは、攻撃手法と主な侵入経路を扱う講座を紹介します。手口を具体的に知っておくと、日常業務のなかで違和感に気づける場面が増えます。

学習内容学習コース例
攻撃手法と侵入経路のパターンを学ぶ知らないでは済まされない!ランサムウェア攻撃➁攻撃手法と侵入経路

企業と社員が取るべき対策を学ぶ講座

ランサムウェア対策は、システム面の備えと社員一人ひとりの行動が揃ってはたらきます。バックアップの取得方法、不審なメールへの対応、被害が疑われたときの報告先など、具体的な行動が問われます。

ここでは、企業として整える体制と、社員が日常業務で守る行動を扱う講座を紹介します。情報システム部門と一般社員の双方が受講することで、対策の抜けが減ります。

学習内容学習コース例
企業・社員が取るべき対策と初動対応を学ぶ知らないでは済まされない!ランサムウェア攻撃③企業・社員が取るべき対策
攻撃の理解から企業・社員の対策までを通しで学ぶ【学習パス】知らないでは済まされない!ランサムウェア攻撃研修

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ランサムウェア対策に強い主要eラーニングシステム比較

ここからは、ランサムウェア対策の教育に活用できるeラーニングシステム5社を比較します。情報セキュリティに特化したサービスから、幅広いテーマを扱う汎用型まで得意領域は分かれます。料金体系とコースの持ち方をあわせて整理しました。

サービス料金(月額目安)特徴
AirCourse200円/名〜(年間契約・1,000名時)標準1,300コース以上の汎用型。ランサムウェア専用3講座を学習パスで全社員に配信できる
セキュリオ要問合せ(年額)情報セキュリティ教育の特化型。標的型攻撃メール訓練で開封率・クリック率を可視化
KnowledgeC@fe150円/ID〜(スポット利用時)ISMS/ISMAP登録の運用基盤。情報セキュリティ研修(基礎・標的型攻撃対策)を保有
Cloud Campus70,000円/月〜(ユーザー数無制限)定額制・受講者数無制限。情報セキュリティ短時間コースをオプションで配信
learningBOX5,500円/月〜(100アカウント)10アカウント永年無料・低価格。自社制作した対応手順・報告フローを堅牢な基盤で配信

料金・コース数などは2026年8月時点の各社公式サイト掲載値です。

AirCourse(KIYOラーニング株式会社)

AirCourseは、eラーニングの配信から集合研修の管理、受講履歴の一元管理までを扱うクラウド型LMS(学習管理システム)です。コンテンツプラスプランでは1,300コース以上・8,000本以上の動画研修が受け放題で、コンプライアンス・ITスキル・管理職育成まで幅広くカバーします。

オリジナルコース作成機能も標準搭載し、自社独自の教材を作って配信できます。組織階層やグループ単位での学習管理に対応しており、大企業からベンチャーまで導入実績があります。セキュリティ面ではISO 27001を取得し、SSOにも対応可能です。初期費用0円、月額200円/名〜(年間契約・1,000名利用時の最安条件)で、30日間の無料トライアルもあります。

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ランサムウェア対策では、専用の3講座を用意しています。「①ランサムウェアとは」「➁攻撃手法と侵入経路」「③企業・社員が取るべき対策」という段階を踏む構成です。3講座をまとめた学習パスを使えば、攻撃の理解から侵入経路、対策の実行まで、順番に全社員へ配信できます。

自社のインシデント対応手順や報告フローをオリジナルコースにして、標準コースと組み合わせて配信することもできます。全社共通の知識と、自社固有のルールを1つの流れで学べます。

項目内容
運営会社KIYOラーニング株式会社
初期費用0円
月額料金200円/名〜(年間契約・1,000名利用時、コンテンツプラスプラン最安条件)
セキュリティISO 27001
コース数1,300コース以上・8,000本以上の動画研修(コンテンツプラスプラン)
ランサムウェア関連のコース例知らないでは済まされない!ランサムウェア攻撃①ランサムウェアとは/同③企業・社員が取るべき対策
無料トライアル30日間の無料お試し(標準コース一部視聴)/期限なしのフリープラン
公式サイトhttps://aircourse.com/

実際の画面で確かめたい方へ

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セキュリオ(LRM株式会社)

セキュリオは、LRM株式会社が提供する情報セキュリティ教育に特化したクラウドサービスです。情報セキュリティ基礎、個人情報保護、マイナンバー、ISMS、サイバー攻撃対策など、130種類以上のセキュリティ教材を配信できます。

特徴は、知識を身につけるeラーニングと、標的型攻撃メール訓練を1つのサービスで運用できる点です。疑似的な攻撃メールの開封率やクリック率をレポートにまとめ、従業員のリテラシーを数値で確認できます。受講状況の管理・集計は自動で進みます。

ランサムウェアの主な入口である標的型メールを想定した訓練を、知識教材とあわせて運用できる構成です。プランはAR ライト/AR スタンダード/AR アドバンストの3層で、7日間の無料トライアルでAR スタンダードを試せます。導入は2,500社を超え、大手企業を中心に広がっています。

項目内容
運営会社LRM株式会社
初期費用要問合せ
月額料金要問合せ(年額・最低契約1年)
セキュリティ要問合せ(セキュリティホワイトペーパー提供)
コース数130種類以上の情報セキュリティ教材
ランサムウェア関連のコース例情報セキュリティ基礎/標的型攻撃メール訓練
無料トライアルあり(7日間・AR スタンダード機能)
公式サイトhttps://www.lrm.jp/seculio/

KnowledgeC@fe(株式会社富士通ラーニングメディア)

KnowledgeC@feは、富士通ラーニングメディアが提供するクラウド型LMSです。導入企業1,950社・利用者113万ユーザーの運用実績があり、集合研修の申込や出欠管理、eラーニング配信、ライブ配信研修、内製コンテンツ作成までを1つのシステムで扱えます。

Microsoft Azure基盤上で運用されており、ISMSの取得とISMAPクラウドサービスリストへの登録も備えています。大企業や政府系のセキュリティ要件に対応した運用基盤で研修を配信できる点が持ち味です。

提供プログラムは2,900以上で、情報セキュリティ研修(情報セキュリティ基礎・標的型攻撃対策)やコンプライアンス、階層別研修などを揃えます。ランサムウェアの入口となる標的型攻撃への対策も、この情報セキュリティ研修のなかで扱えます。料金は初期費用160,000円・月額150円/ID〜(スポット利用時)の公開価格です。

項目内容
運営会社株式会社富士通ラーニングメディア
初期費用160,000円(税抜)
月額料金150円/ID〜(税抜・スポット利用時)/年間契約は要問合せ
セキュリティISMS/ISMAPクラウドサービスリスト登録
コース数2,900以上のプログラム
ランサムウェア関連のコース例情報セキュリティ研修(情報セキュリティ基礎・標的型攻撃対策)
無料トライアルあり(要問合せ)
公式サイトhttps://www.knowledgewing.com/kcc/cafe/

Cloud Campus(株式会社サイバー大学)

Cloud Campusは、株式会社サイバー大学(ソフトバンクグループ傘下)が提供する定額制のクラウドLMSです。受講登録者数が無制限で、人数が増えても費用が変わらない料金体系が特徴です。

コンテンツパック(オプション)には、個人情報保護・ID/Password管理・標的型攻撃メールの例と対策など、情報セキュリティ関連の短時間コースが含まれます。ただし、標準付属ではなくオプション扱いで、1コースは数分の短時間です。ISMS(ISO/IEC 27001)を取得しています。

「標的型攻撃メールの例と対策」は、ランサムウェアの入口を扱う知識コースです。疑似メールを配信して開封率を測る訓練機能の有無は公式に明示がなく、要問合せとなります。定額で全社員に必須教育の一部を届けたいケースに向いた構成です。

項目内容
運営会社株式会社サイバー大学(ソフトバンクグループ傘下)
初期費用Entry 100,000円/Standard 200,000円/Pro 500,000円(税抜)
月額料金Entry 70,000円/Standard 200,000円/Pro 360,000円(税抜・ユーザー数無制限)
セキュリティISMS(ISO/IEC 27001)取得
コース数コンテンツパック(オプション・常時100種類以上)。標準付属ではない
ランサムウェア関連のコース例標的型攻撃メールの例と対策(コンテンツパック内の知識コース・オプション扱い)※疑似フィッシング訓練機能は要問合せ
無料トライアルあり(日数は公式非記載)
公式サイトhttps://cc.cyber-u.ac.jp/

learningBOX(learningBOX株式会社)

learningBOXは、learningBOX株式会社(兵庫県たつの市)が提供するクラウド型LMSです。10アカウントまで永年無料のフリープランと、100アカウント5,500円/月〜の低価格な有料プランを展開しています。

動画・PDF・PPTのアップロードによる自社制作教材の配信、クイズ・テスト・アンケート、AI顔認証による不正対策などを備えます。標準コースは付属せず、自社制作した教材のアップロードか、コンテンツマーケットプレイス「learningBOX ON」での購入で運用する設計です。

セキュリティ面ではISO/IEC 27001:2022を本社・東京オフィスで取得し、WAF、改ざん検知、日次バックアップ、SSL/TLS暗号化通信を備えます。ランサムウェア対策では、自社のインシデント対応手順や報告フローを教材にして、堅牢な基盤で全社へ配信する使い方に向きます。

項目内容
運営会社learningBOX株式会社
初期費用0円
月額料金フリープラン0円(10アカウント)/スターター5,500円〜(100アカウント・年間契約)
セキュリティISO/IEC 27001:2022(本社・東京オフィス)/WAF/改ざん検知/日次バックアップ
コース数標準コースは付属しない(自社制作教材の配信が中心。「learningBOX ON」で購入)
ランサムウェア関連のコース例標準コースは付属しない(自社制作教材の配信が中心)
無料トライアルフリープラン(10アカウント・無期限・全機能)
公式サイトhttps://learningbox.online/

ランサムウェア対策でeラーニングを活用するポイント

ランサムウェア対策の教育は、コースを用意するだけでは成果につながりにくいものです。全社員に確実に届け、知識と実践的な訓練を組み合わせ、受講状況を見ながら運用する設計が欠かせません。ここでは、eラーニングを使う際に押さえたい3つのポイントを整理します。

全社員に確実に届け、受講漏れや未完了をなくす

ランサムウェアの侵入経路は日常業務のなかにあり、対策知識は情報システム部門だけでなく全社員に届ける必要があります。一部の受講漏れが弱点になりかねないため、受講を確実に完了させる仕組みが要点になります。

eラーニングでは、対象のコースを必須受講に設定し、未完了者へ自動リマインドを送り、受講期限を管理できます。全社員を対象にした配信でも、誰が終わっていないかを追いながら、受講率を引き上げる運用に持ち込めます。

知識の学習と、標的型メールを想定した訓練を組み合わせる

ランサムウェアは、標的型メールをきっかけに侵入するケースが目立ちます。攻撃の仕組みや手口といった知識のインプットは、動画やテストのeラーニングで効率よく進められます。

知識部分を配信で済ませておくと、集合研修や演習の時間を、標的型メールを想定した実践的な訓練に充てられます。学んだ内容を実際の状況で試す流れにすると、知識が行動へ結びつきやすくなります。

受講状況を組織別に把握し、遅れている部門に手を打つ

全社への配信では、部門ごとに受講の進み方に差が出ます。どこが遅れているかを把握できないと、対策の穴が一部の部門に残ったままになりかねません。

eラーニングのレポート・分析機能を使うと、受講状況を組織別に確認できます。部署別や拠点間で進捗を比べ、遅れている部門を特定したうえで、その部門へ再通知したり期限を伝えたりと、次の手を打てます。

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まとめ:ランサムウェア対策は段階を追って全社員へ届ける

ランサムウェアへの備えは、全社員での危機感の共有、専門部門による実践的な訓練、システムと運用両面の準備という複数の層で考える必要があります。侵入の入口は日常業務のメールやファイルのなかにあり、システム部門だけで防ぎきるのは難しいためです。

だからこそ、攻撃の全体像を理解し、侵入経路と手口を知り、企業と社員が取るべき対策を学ぶという段階を追った設計が有効です。知識の学習と標的型メールを想定した訓練を組み合わせ、受講状況を組織別に把握する運用が、教育を全社へ行き渡らせる助けになります。

システムの選び方には、情報セキュリティ教育に特化したサービスを選ぶ道と、汎用型のコースに自社の対応手順や報告フローを組み合わせる道があります。自社の体制に合う形を見極めるところから、最初の一歩を踏み出してみてください。

実際の画面で、AirCourseを無料で体験してみませんか

スペックや料金は資料で比べられますが、「現場の社員が迷わず使えるか」は実際の画面でしか分かりません。導入後のミスマッチを避けるには、検討段階で実物を確認するのが確実です。

AirCourseは大企業からベンチャーまで幅広く導入されているクラウド型eラーニングです。株式会社ぐるなび、パーソルテンプスタッフ株式会社など3,000名規模の導入実績もあります。

 標準コースのうち18コースを視聴可能
 初期費用0円で、登録後すぐにご利用いただけます
 有料プランでは1,300コース・8,000本以上の動画研修が受け放題(コンテンツプラスプラン)

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よくある質問

Q. ランサムウェア研修では、どのような内容を学ぶのですか?

一般的には、攻撃の仕組みと被害の実態、社内に入り込む経路、そして企業と社員それぞれが取るべき対策という流れで構成されます。たとえばAirCourseでは『知らないでは済まされない!ランサムウェア攻撃①ランサムウェアとは』から③までの3講座があり、脅威の理解から具体的な行動までを順に確認できます。

Q. セキュリティ研修は、企業に実施が義務づけられているのですか?

すべての企業に一律の実施義務が課されているわけではありませんが、個人情報を扱う業務や取引先からの要請、業界ごとのガイドラインへの対応として、従業員教育を求められる場面は少なくありません。求められる範囲は業種や取引条件によって異なるため、まず自社が対応すべき基準を確認したうえで、受講記録の残し方まで含めて設計するのが現実的です。

Q. ランサムウェア対策は、システム部門だけで完結しないのですか?

侵入の入口はメールの添付ファイルやVPN機器の脆弱性など日常業務のなかにあるため、システム面の備えと社員一人ひとりの行動の両方が揃って機能します。企業として整える体制と、社員が守るべき行動の双方を扱う研修を全社に届けることで、技術的な防御だけでは防ぎにくいリスクを補えます。

Q. 攻撃の手口を知らないと、対策は立てられませんか?

どこを狙われるかが分からないままでは、日常業務のなかで違和感に気づくことが難しくなります。標的型メール、リモート接続機器の脆弱性、取引先経由での侵入など経路は広がっており、手口を具体的に知ることが気づきの前提になります。攻撃手法と侵入経路を扱う講座を受講することで、社員が自分ごととして対策行動を取りやすくなります。

Q. 専門部門向けの訓練と、全社員向けの研修は分けるべきですか?

インシデント対応を担う部門には実践的な訓練が必要になる一方、全社員には「不審なメールを開かない」「異常に気づいたら報告する」といった共通の行動を揃えることが求められ、必要な内容は異なります。全社員向けの基礎教育を配信で揃えたうえで、専門部門には別途の訓練を重ねる形が取りやすい進め方です。

Q. 全社員に受講させて、その状況を記録に残せますか?

受講管理の機能を持つeラーニングであれば、誰がどこまで受講したかを組織別に記録できます。AirCourseの場合は必須受講の設定と自動リマインド通知があり、受講状況やテスト結果を組織別に集計するレポート機能も備えています。関連する3講座をまとめた学習パスも用意されており、順番どおりに受講させる配信の仕方も選べます。情報セキュリティ教育全般の考え方については、情報セキュリティ教育とは?必要性や重要コンテンツについて解説を参照ください。