「組織階層機能」利用

このガイドでは組織階層機能について解説します。

「組織階層機能」の概要

「組織階層機能」とは?


「組織階層機能」は、企業の組織構造を、AirCourse上に実装できる機能です。当機能は、2020年4月にAirCourseに搭載されました。

本機能を利用することにより、事業や部門、課といった企業の組織単位で、ユーザ管理やコース割当、受講レポートの確認などを効率的に行えます。

背景


以前よりAirCourseでは「グループ機能」により、ユーザをグループ化することで、グループに一括してコース割当を行ったり、マネージャがグループの受講状況を確認することができました。

例えば「営業グループ」というグループを作って営業員を全て登録しておけば、 「営業グループ」に一括でコース割当を行ったり、全営業員のレポートをマネージャが参照することができました。

ただし、大規模な企業では、営業部の下層に製品や地域ごとの営業課があったり、さらにその下に組織階層が存在する場合があります。このような企業では、「コースによっては営業部全員に受講させたいが、コースによっては特定の営業課のみ受講させたい」といった場合がありますが、従来の「グループ機能」では階層構造に対応できず、管理に手間がかかっていました。

「組織階層機能」のコンセプトと目的


上記のような、大規模企業での管理業務を効率化するために、「組織階層機能」を開発しました。

本機能によって、企業の組織階層構造をAirCourse上に実装できます。

それぞれの組織単位で、ユーザ管理、コースの受講割当、受講状況のレポート参照ができるため、大規模企業の管理業務を効率化できます。



「組織階層機能」の特長

1)階層化した組織を実現できる

「組織階層機能」では、AirCourse内に新たに「組織」を定義できるようになりました。組織は階層構造に対応しているため、実際の企業の組織階層構造をAirCourseに実装することが可能です。

2)組織単位でユーザを管理できる

階層化した組織にユーザを所属させることができます。

例えば、「営業部」という組織には営業部長を組織管理者とし、その下の「営業1課」「営業2課」にはそれぞれの課長を組織管理者とし、営業員をメンバーとして所属させることができます。こうすることで、営業部長は全ての営業員を管理でき、「第1営業課」「第2営業課」の課長はそれぞれの課のメンバーを管理できます。


3)組織単位でコースを作成・割当できる

組織単位でコースを作成したり、受講割当できます。例えば、「営業部」でコースを作成し、「営業部」全員に受講させたり、下層の「営業1課」のみに受講させることなどが可能です。

4)組織単位で受講レポートを参照できる

組織管理者は、自分の管理する組織の受講ポートを参照できます。例えば、営業部長は営業部全員の受講レポートを参照でき、営業1課の課長は、営業1課のメンバーの受講レポートを参照できます。


基本操作の説明

組織の一覧の表示

現在存在する、組織の一覧を表示するには、管理モードでサイドメニューから「組織」を選び、組織の一覧画面を表示します。



AirCourseを導入した当初は、組織は最上位の「ルート組織」のみ作成されています。
この画面で、組織の階層構造と、それぞれの組織の「組織名」「組織コード」「組織管理者」「メンバー数(直下のメンバー数)」「公開ステータス」が分かります。

組織の作成方法

新しい組織を作成するには、組織の一覧画面で「組織の追加」ボタンをクリックします。


表示される「組織の追加」画面で、追加したい組織の情報を入力して「保存」をクリックすると、組織が作成されます。


  • 組織名(必須)

新しい組織名を入力します

  • 組織コード

任意で、組織を区別するコードを入力できます。企業で既に組織コードがある場合などに利用できます。

  • 親組織(必須)

当組織を作成する場所(親組織)を指定します。デフォルトでは、ルート組織が親組織になっていますので、さらに下の階層の組織を作りたい場合には、親組織を指定してください。例えば、「営業部」組織の下に、「営業一課」組織を作成したい場合には、親組織は「営業部」を指定します。

  • 公開設定
組織を公開(デフォルト)するか、非公開にするかを指定できます。


  • 公開期間(開始日~終了日)

組織には、公開開始日、公開終了日を指定できます。指定した場合には、この期間のみ当組織が公開(有効)になります。例えば、2021年4月から新しい組織が設立される場合には、公開開始日を「2021年4月1日」とすることで、それまでは当組織は公開されず、「2021年4月1日」になってから自動で公開することができます。

  • 組織管理者

組織には、必ず組織管理者(1名以上)を指定します。「選択」ボタンをクリックし、ユーザのリストから選択します。組織管理者になるユーザは、ユーザの権限として「マネージャ」か「全体管理者」を持っている必要があります。組織管理者になったユーザは、後述するように、その組織に所属するユーザの受講レポートを参照できるようになるなど、強い権限を持つため慎重に設定をしてください。

  • ディスカッション

組織のディスカッションを有効にするか、有効にしないかを指定できます。組織のディスカッションを有効にすると、組織内で情報の共有が可能となります。ディスカッションを使うためには、「一般ユーザ」以上の権限が必要になります。この機能が有効になっていても、権限が「参照ユーザ」のメンバーには、ディスカッションは表示されません。

  • 説明

任意の説明を入力できる領域です。

個別組織ページの参照

組織を作成すると、この組織の個別組織ページが表示されます。また、組織一覧から、対象の組織名をクリックすることで、個別組織ページを表示できます。個別組織ページから、この組織に関する様々な情報を確認したり、組織に関する操作をすることができます。



個別組織のページには、複数のタブがあります。

  • メンバー

組織に所属するメンバーが表示されます。デフォルトでは、この組織に直接所属するユーザのみ表示されています。この組織の下層にさらに組織がある場合、下層の組織に含まれるユーザもすべて表示する場合には「下層の組織のメンバーを表示」をチェックします。

  • 下層の組織

この組織の下層に位置する組織が表示されます。

  • グループ

この組織に作成されているグループが表示されます。グループは、組織横断的に、ユーザの集合体を作りたい場合に便利です。例えば、組織横断的なプロジェクトや、新入社員の同期など、組織としては定義しにくい集合体をグループで定義できます。このような場合には、グループに所属するユーザが、すべて含まれるレベルの組織(例えば、全社や、事業部など)でグループを作成することで、ユーザを含めることができます。

  • コース
  • この組織に関連するコースがすべて表示されます。保有中と受講中を切り替えて表示ができます。


    └保有中
     この組織で作成されたeラーニングのコースが表示されます。ただし、eラーニングのコースをユーザに 受講させる(割り当てる)には、別途、受講者へのコース割当が必要です。組織タブに表示されているコースは、あくまで組織で管理しているコースであり、それを誰に受講させるかは別途コース割当で行います。


    └受講中
    この組織で受講中のeラーニングのコースがすべて表示されます。オリジナルコース、標準コースを選択して表示することも可能です。

  • 学習パス

この組織に関連する学習パスがすべて表示されます。

 └保有中

この組織で作成された学習パスが表示されます。この組織に紐づけた学習パスを作成することもできます。


 └受講中

この組織で受講中の学習パスがすべて表示されます。オリジナルコース、標準コースを選択して表示することも可能です。

こちらから学習パスを割当、一斉解除もできます。

  • 研修

この組織で作成された研修コースが表示されます。研修コースは、集合研修管理機能で作成できるものです。

  • 詳細設定

この組織の基本情報・組織情報が表示されます。編集することも可能です。

組織へのユーザの追加・編集方法

組織にユーザを追加するには、個別組織ページの「メンバー」タブに移動し、「メンバーの編集」ボタンをクリックします。



「組織メンバーの選択」画面が表示されます。ここで、組織に含めたいメンバーをチェックします。

なお、既に組織メンバーに含まれているユーザには、あらかじめチェックが入っています。ページ上部の検索機能を使用することで、新たに組織に追加したいユーザを探すことができます。



組織に含めたいユーザをチェックしたら、ページ下部の「組織メンバーを更新する」をクリックするこで、組織メンバーが更新されます。

組織単位でコースを割り当てる方法

組織を定義しておくことで、その組織に所属するユーザにまとめてコースを割当できます。

最初に、コース一覧(オリジナルコースか標準コース)を表示します。



コース一覧から、割り当てたいコース名をクリックし、そのコースのページに移動します。




当該コースページにある「受講者を割当」ボタンをクリックします。



すると「受講者の割当」画面が表示されます。組織にまとめてコースを割り当てたい場合には、「組織を割り当てる」をクリックします。



「組織の割当」画面が表示されます。リストボックスから、追加したい組織をチェックします。


上記の例では「製造部」が選ばれました。このように、組織を選んでから「受講者を割当」をクリックすることで、製造部に所属するユーザ全員にコースを割り当てることが出来ます。

(受講オプション設定や、権限については、通常の受講者割当と同じです)



受講者割当が完了すると、「受講者」タブが自動的に表示されます。ここで、さらに「組織」が選択されており、その下の一覧に、先ほど追加した組織「製造部:3041」が表示されていることで、「製造部:3041」へのコース割当が行われていることが分かります。

さらに、具体的なユーザ名を知りたい場合には、「組織」タブ左隣の「ユーザ」をクリックすることで、個別の受講者名がわかります。



組織レポートを参照する方法

組織管理者は、自分の管理する組織の受講レポートを参照できます。

組織レポートを参照するには、メニューから「レポート」-「組織」を選び「組織進捗」または「組織学習量」を表示します。


  • 組織進捗

「組織進捗」一覧には、組織の階層が表示されています。組織ごとに「ユーザ数」、「コース完了率」、「コース完了数」、「未着手」のコース数、「学習中」のコース数、「期限切れ」のコース数、「コース割当」が一覧化されています。
※表示させたい項目は、右の項目設定タブにて選択することができます。

さらに、左上のタブをクリックすると、「コース完了率」「レッスン終了率」「レクチャー終了率」「テスト終了率」「アンケート終了率」「提出課題終了率」「テスト平均点」「提出課題平均点」を選択することができ、選択した内容のグラフと数値が表示されます。


右の設定タブをクリックすると、項目表示設定ができます。
表示させたい項目にチェックを入れると、チェックされた項目がすべて一覧化されます。

  • 組織学習量

「組織学習量」一覧には、組織の階層が表示されています。組織ごとに「ユーザ数」、「総学習時間」、「コース完了数」、「レッスン終了数」、「レクチャー終了数」、「テスト終了数」、「アンケート終了数」、「提出課題終了数」が一覧化されます。
※表示させる項目は右の項目設定タブにて選択可能です。

左上には集計したい項目と集計単位(日/週/月)、右上にて集計期間を選択することができ、上部に選択した項目の集計したグラフが表示されます。


例えば、「製造部」の「ユーザ進捗」をクリックすると、以下のような「ユーザ進捗レポート」が表示されます。


「ユーザ進捗レポート」を見ると、「製造部」全体の統計が表示されます。

左上の項目をクリックし「コース完了率」、「レッスン終了率」、「レクチャー終了率」、「テスト終了率」、「アンケート終了率」、「提出課題終了率」、「テスト平均点」、「提出課題平均点」を選択すると選択した内容の統計が上部に表示されます。
下部には、「製造部」に所属するユーザごとの、コースの完了状況やテストの点、学習時間などを確認することができます。
※右上の設定項目をクリックして確認したい項目をチェック入れるとその項目が表示されます。

さらに、各ユーザの詳細状況を知りたい場合には、ユーザ名をクリックし、ユーザの詳細レポートを確認することができます。