田中貴金属は、創業141年、連結5,778名を擁する貴金属のリーディングカンパニーです。近年は人事制度の再編を進める中で、「社員一人ひとりの成長を支える学習環境」の重要性が高まっていました。
一方で、従来の集合研修や通信教育だけでは、必要な学びを必要なタイミングで全社員へ届けることに限界もありました。そうした背景から、同社はeラーニング環境の刷新を検討。複数サービスを比較した結果、AirCourseを導入されました。稼働開始後まもない段階で、社内周知のみでありながら全社員の半数を超える社員が自発的にアクセス。初回説明会には約800名が参加し、累計受講講座数も1,000本を超えるなど、全社的な学習基盤として利用が広がっています。
本稿では、人事制度改革と連動した学習環境整備の背景、AirCourse選定の決め手、そして今後の活用構想についてお話を伺いました。
■ 今回、eラーニングを導入されようと思った目的や背景を教えてください。
田中貴金属で2021年度よりスタートした、創業200周年となる2085年を見据えた長期構想「TANAKAルネッサンスプラン」の根幹には、次のメッセージを据えています。
グループCEOの田中浩一朗は「人的資本経営」を掲げ、機会あるごとに「人は幸せになるために生まれてきた」というメッセージを社内外に発信しています。このトップメッセージを受け、人事部門では人事制度を社員の成長を重視した制度へと再設計する一方で、それを支える学習環境には課題が残っていました。集合研修中心の教育は日程や場所の制約がついてまわります。役職就任時や異動時のタイミングでの教育や、制度理解のための教育など、即時性が求められる内容を必要なときに届けることはなかなか困難でした。またコンプライアンス教育など、全社員に均一に繰り返し教育する仕組みとしても十分とは言えませんでした。
一方の社員目線でも、自己啓発支援施策として通信教育は長年定着していましたが、申し込みから受講開始までに大きな時間の隔たりがあり、最初のハードルが高いと感じる社員も多くいました。「思い立ったときにすぐ着手したい」「スキマ時間に学びたい」こんなニーズの受け皿が不足している状況でした。
■ AirCourseを選定した際に重視された点を教えてください。
トライアルを通じて実感した組織への適合性だけでなく「投資対効果」も重視して選定を行いました。様々なeラーニングサービス計12社を比較検討した上で、次の4点を高く評価してAirCourseを選定しました。
1.教材ラインナップの圧倒的なカバー範囲と網羅性、そして新しいコースの更新頻度
AI活用の進展や事業環境の変化が加速する中、社員が何を学びたいかや、今後どのような研修をやっていくかを見通すことは非常に難しく、豊富なメニューが揃っている必要があると考えていました。AirCourseは他社と比較してコース数が多く、コンプライアンス、ハラスメント、ITスキル、DX、ビジネスマナー、人事労務、安全衛生など、どのようなシーンにでも対応できるラインナップを持っていました。特に中堅・管理職層の経営リテラシー強化にそのまま使える「MBAシリーズ」は「集合研修の事前・事後学習」としての活用を期待しています。
また、新コースが年間200以上追加されることも大きな決め手になりました。法改正に対応するのは当然として、動画で学びたいニーズを持つ受講生は情報の鮮度に敏感なので、長く飽きずに学んでもらうために必ず更新頻度をチェックするようにしていました。
2. 確認テスト・ワークシートで学びの振り返りができる
各コースには確認テストやワークシートが付属し、現場や拠点を問わず「学習の実施・振り返り」ができるという構成になっており、研修主催部署が研修効果を手軽に確認できます。研修効果をある程度担保することができるため、人事評価に組み込む際の説得材料になりました。
3. 自律学習と会社主導の両立
社員の「やりたい」と、会社として「やってほしい」の両方を同じプラットフォームで実現できるため、受け放題コースで社員の自律学習を支えつつ、必須コースの割当や受講管理、レポートで会社主導の教育も同じ基盤で実行できる柔軟性を評価しました。
4.コストパフォーマンス
これだけのラインナップと機能が「受け放題のコンテンツプラスプラン」では、1,000名超の規模なら1人当たり月額200円から利用できる料金体系も大きな評価ポイントでした。
全社員に同じ学習基盤を均一に届け「学びたい瞬間に、すぐ学べる環境」を作るという投資として、十分に経営判断できる水準であると考えました。
▼AirCourseでは自社オリジナルコースを自由度高く作成可能、必要な素材を自由に組み合わせることができます。
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▼定額制で1,300コース8,000本以上の研修動画が受け放題。タイムリーに最新のコースが追加・更新。
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■ AirCourse導入後はどのように活用が進んでいきましたか?
当社にはもともと強い学習意欲がありました。背景には、経営陣や役職者が日頃から「学ぶことの重要性」を繰り返し発信し、社員の成長を後押ししてきた文化があります。通信教育の受講支援も早くから取り入れ、人事評価にも組み込んでいました。一方で、従来の通信教育や集合研修は、申し込みや受講開始までに一定の手間や制約があり、「学びたいと思った瞬間に、すぐ始められる環境」としては十分ではありませんでした。AirCourse導入によって、この「学び始めるまでの摩擦」が大きく解消されたと感じています。特に初回説明会で幅広いコースラインナップを紹介いただいた成果か、説明会直後からアクセスが急増し、多くの社員が自ら学習を開始しました。人事評価に組み込むなどの工夫も行いましたが、それ以上に社員が潜在的に持っていた「学びたい」というニーズと、AirCourseのコンテンツラインナップが高いレベルで一致していた結果だと受け止めています。
人的資本経営を掲げる企業として、学習を「会社が推進するもの」に留めるのではなく、「社員が主体的に進められるもの」へ変化させられたことには大きな意味がありました。導入初期にもかかわらず、半数を超える社員が自発的にアクセスし、想像を超える立ち上がりになっています。各事業所から「部内教育に使いたい」という問い合わせも増えてきました。
■ 今後のお取り組みについて教えてください。
私たちはAirCourseを通信教育の置き換えとしてではなく、「グループ全体の学びを束ねる基盤」として位置づけています。深く学ぶものは通信教育、広く早く均一に学ぶものはeラーニングという棲み分けをしつつ、今後は、部門研修、ナレッジ共有、自己学習、資格学習といったあらゆる学びの場面を、AirCourseを軸としたひとつのサービスへ発展させていきます。2027年以降はAirCourse内の社内コンテンツを拡充していく活動を続けながら、「どこでも学べ、最適な学習手段を選べる環境」の実現を目指していきます。
■AirCourseを活用した主な取り組み
1.自己啓発・自律学習支援
受け放題教材を活用し、スキマ時間での自主学習や、リスキリング・知識補完を支援。社員が自身のキャリアや業務に応じて主体的に学べる環境づくりを進めています。
2.全社共通教育・業務教育
ハラスメント研修、評価者研修、制度説明、経験者採用社員向けオンボーディングなど、全社共通で必要となる教育をオンライン化。必要な対象者へ適切なタイミングで配信できる体制を構築しています。
3.人事主催研修のフォロー(事前学習・復習)
研修における知識インプット部分をeラーニング化し、事前学習や研修後の復習に活用。集合研修だけでは定着しづらい内容についても、繰り返し学べる環境を整備しています。
4.各部門主催研修のオンライン化支援
各部門が実施する独自研修について、動画化・オンライン化を進めることで、部門ごとのノウハウ共有や教育内容の標準化を推進しています。
図:田中貴金属の研修制度、全体像
社員が安心して仕事に打ち込めるよう、充実したサポート体制を整えています。
■ まとめ
田中貴金属様の事例は、既存の研修制度を見直し、現状に即した形へ再整備・再定義することで、より良い組織環境を構築していく好事例といえるでしょう。
・通信教育・集合研修・eラーニングの棲み分け
・学習のハードルを下げ、学びを日常業務と結びつける運用
・育成を「仕組み」として運用し、個人任せではない組織的対応
▼田中貴金属様についての詳細は公式サイトをご覧ください
https://www.tanaka.co.jp/
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