■御社の事業内容を教えてください。
株式会社シンテックホズミは、トヨタグループの一員として、リアル(ものづくり)とデジタルを融合させた事業を展開しています。
ものづくりの分野では、従来の生産ラインを搬送ロボットに置き換えることにより、工程間搬送の自働化を実現、生産性と柔軟性の高い生産現場を構築しています。また、自動車工場における生産設備の設計・製作から据付、保守までを一貫して行い、生産性の高いライン構築を手がけています。
デジタル分野では、自動車関連のマニュアル制作を手掛け、オーナーズマニュアルや整備士向けマニュアルをトヨタ自動車の品質基準に基づいて制作。さらに、安全啓蒙VRの制作やCGデータ整備やムービー制作による販売支援も行っています。効果的な訴求のため、XR技術を用いて自動車業界を中心とした幅広い業界にソリューションをご提案しています。
■AirCourse導入前の課題感について教えてください。
企業の社会的責任や法規制の厳罰化、企業不祥事の発生など、時代背景の変化とともに、従業員のコンプライアンス意識向上は最重要事項のひとつとなっています。以前は独自教材を作り従業員に配布したり、eラーニングツールを使った受講環境を用意しておりました。しかしながら、過去、利用していたツールでは主に2点の課題を持っておりました。
<以前利用していたツールの課題>
1、受講者の進捗をリアルタイムで把握できなかった。 受講状況を部署ごとにリアルタイムで把握できず、部門内でのフォローアップが困難でした。
2、教材の質や量が不十分だった。 テキストベースの教材だったため受講内容を深く理解するのが難しく学びが形骸化してしまう懸念がありました。 また、コンテンツの種類や量も限られていることから汎用性の高い研修(新卒研修や階層別研修等)であったり、 研修計画自体の拡大が困難でした。
これらの課題は的確なコンテンツの受講率100%を目指すうえでの弊害となっておりましたので、解消して効果的、効率的な研修環境を構築していきたいという思いがありました。
■AirCourseを選定いただいたポイントは何でしたか?
eラーニングシステムを検討する際には、親会社推薦ツール、クラウド型サービスなど複数のeラーニングサービスから検討しました。必要な機能要件として「受講履歴のレポーティング機能が優れていること」「部門単位で権限設定ができる組織管理機能をもっていること」「魅力的なコンテンツが標準搭載されていること」の3点と”投資対効果“に着目して選定を行いました。AirCourseは5つの点が他社より優れていました。
<AirCourse選定で評価したポイント>
1、幅広い標準コースの提供 コンプライアンス、ハラスメント防止など企業活動に欠かせないテーマが網羅されている点
2、組織管理機能 部署や課単位でリアルタイムの進捗管理が可能でフォローアップがしやすい点
3、自社独自の教材を使った研修コース構築 標準コースだけでなく、自社独自の教材をアップロードして活用できる点
4、自己啓発の促進 社員が自主的に学習できる環境を提供しキャリア形成を支援できる点
5、優れたコストパフォーマンス 他社と比較してリーズナブルな価格で、必要な機能を網羅していた点
権限が細かく設定できないツールを選定した場合、人事部が全社員の進捗・受講状況を管理しなければいけなくなってしまいますので選定対象としませんでした。
▼AirCourse機能概要<組織階層機能> 実際の組織階層を反映し、部門単位でのユーザ管理や受講状況の確認ができます。
■AirCourseの具体的な活用状況、運用方法などを教えてください。
はじめに、導入当初の目的であったコンプライアンス意識向上のための「コンプライアンス研修」についてです。
研修内容については、AirCourseの標準コースとして幅広い「コンプライアンス研修」が用意されていますので、その中からハラスメント等の汎用的なコンプライアンス研修を活用しつつ、当社ルールをまとめた「自社独自の教材」と組み合わせたオリジナルコースをつくり研修を実施していっています。
こちらは定期的に社内研修として展開しており継続的な研修実施ができるようになりました。また、以前のツールでは実現できていなかった部門単位の権限委譲をしていますので、部門の管理者(課長や部長など)に権限を付与して、ある部門の課長が自分のチームの受講状況をリアルタイムで確認し、受講が遅れている社員に対してフォローアップを行う。という体制構築ができました。
コースの内容と運用の工夫をして、会社で必須としているコンプライアンス研修の受講率は100%を達成しておりコンプライアンス意識向上に貢献しています。
コンプライアンス以外では、新卒向けの一般的な情報セキュリティの概念や基礎研修を使ったり、特定用途での研修を都度選択して活用しています。各部門のノウハウを「動画研修、マニュアル」としてナレッジに昇華し、暗黙知や社としてのルールがデジタルを使って見える化、他部門に発信、展開していくとことで技能継承としても一役買っています。
また、受講者が自己啓発として研修を受けたい時には申請ルールを設けており、業務内での研修か、業務外での研修なのかを上司が確認・承認した上で研修割り当てを行っています。このような取組を通じて従業員のスキル向上や組織の競争力強化を進めています。
▼AirCourseが提唱する「学びのサイクル」
継続するほど価値が高まる学びのプラットフォームとして効果と効率を実感できる仕組みを提供
■今後の展望、取組について教えてください。
AirCourseの導入後、組織が変わった点として、AirCourseの活用によって社内の情報発信に対する「意識」に変化が生まれました。これまでは、情報発信のツールや方法が限定されていましたが、AirCourseで動画や資料を自由に組み合わせることができます。これを活かし、各部が社員に伝えたい内容を工夫して、積極的に発信する文化が醸成されてきています。また、社員自らが受講するコースを選択し学びの機会を増やすことで、主体的に学ぶ姿勢を持つことができているのは大きな成果だと感じています。
今後は、各部門が主体的に学習計画を立てる仕組みの構築をeラーニングと活用して強化していきたいと考えています。また「リスキリング」や「デジタル人材の育成」にも着目し、社員一人ひとりがキャリア形成に取り組める環境整備、組織全体の成長を促進していきます。そのためにもAirCourseの標準コースだけでなく、独自の教材を活用し、業務に直結する内容や社員の興味に応じた個別最適された学習機会を提供していき、社員の成長を支える学習文化が根付くことを目指しています。
▼株式会社シンテックホズミ 様についての詳細は公式サイトをご覧ください
https://www.shcl.co.jp
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